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地味すぎる転生悪役令嬢爆誕
29: 地味令嬢の本性の露呈、ヤンキーの躾宣言
しおりを挟むアレックスが肉肉しいトリプルバーガーにかぶりついたので、隣のダブルバーガーを取る。
あ、でもポテトポテトポテトポテトナゲットポテト。
あ、バーガースッゴい肉肉しい!
「なぁ、朝飯はいつもどこで食べてるんだ?昨日見た感じ、今日の朝食べるもの、自室になかっただろ?
ちゃんと食べてるか?
放課後、俺のせいで買いそびれたのか?
入学時に説明があったと思うが、自分で買い物をしなくても登録しておけば日中に希望商品を配達してくれるんだぞ?」
大阪のおばちゃん並みに親切マシンガントーク炸裂で少し驚く。
あれ、カフェテリアに行ってないのも知ってる口ぶり?
「ゃ、ちゃんと朝食べましたよ?」
「…なに食べたんだ?」
めっちゃ疑わしー顔してる。
「サラダと、炭酸水と、凍らせたチョコレートです。」
「サラダ?冷蔵庫にはライムしかなかったじゃないか」
「今日は、バルコニーで育ててるハーブとライムのサラダでしたわ」
「バルコニーのプランターはミント三種とローズマリーとバジルとシソとチャイブとネギしか植わってなかった筈だ。」
何で全部知ってんの?
「初日に、プランターに少しぶつかったから直すついでに……。
好きな花でも植えてんのかと思ったら全部食用だった。
……んなことより、サラダって何食べたんだよ。」
私の視線に耐えれなかったのか、モゴモゴ言い訳する。が、追及はやめてくれなかった。
「……ミントとライムのサラダです。」
やめて。その、何食ってんだよ……。って顔。
顔が真っ赤になるのが判り、バーガーを黙々と食べる。
「……その、朝、カフェテリアで食べたりしないのか?」
「あーー…。土日や早起きした時は行きますけど。
…いつも、朝起きて20分で授業始まるんですよねー。」
「そうなのか。起きて20分で……。」
「……待て、20分で授業が始まるだと?」
「はい。起きて20分で授業が始まります。」
「いや、女子寮から教室まで10分近くかかるだろ??起きて10分で支度して部屋から出てるって言うのか!?俺でも最低20分はかかるぞ。」
「そーなりますね。」
「………………。」
今迄で一番愕然としてて面白い。
何だか楽しくなってしまい、クスクス笑いながらナゲットに手を伸ばす。
アレックスが何かを諦めたよーな顔をしてため息を吐く。
「はぁ、…もう少し早く起きろよ。
決めたぞ。明日から始業40分前にカフェテリア手前の広場、一番西端の東屋に来い。
もし来なかったら寮に起こしにいく。」
「えっ!!?」
「何だ?その顔は。オマエ、俺に逆らえるとでも思ってんのか?
安心しろ、キッチリ躾けてやる。
奴隷の躾はご主人様の役目だからな♪」
そう言って不敵に笑った後、全く、伯爵令嬢がそんなギリギリに起きるんじゃない!と睨まれた。
俺様なのかお節介なのか……。
てか、授業より一時間前に起きろってこと??
いつもより40分も早く起きるの??辛ーい。
「フェリシア、返事は?」
「はぁい………。」
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