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再会
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しおりを挟むいや待って?今なんて言った?「暮らすのはうちにしたい」だって?
そんな、急に変えられるのか?そりゃあ、直也が出所後に暮らすのがうちならすっげぇ嬉しいけどさ。あぁでも、ちょっと気にするよな。
俺と悠一は恋人なんだし。家にいる時はほぼずぅーっと、イチャついているわけだし?大学でも一緒、家でも一緒って。
え、エッチの時とか、絶対に聞かれるやつじゃんか。まぁそれは、香さんの家で暮らす場合も同じだけどさ。
というか悠一、まだ直也を許す気がないのに。目が合ったら喧嘩の合図ばりの関係なのに、一方的に。一緒に暮らせんの?
そんなの全部わかったうえで悠一は、直也をうちに引き取るって言ったんだよな。動揺してんの、俺だけか。
面会は終わりだからと、刑務所を出て車へ。香さんは薬の調整のためにすぐに女性に化けて、バイクに乗って行ってしまった。
ソランさん、あれは効きすぎです。もっと人間の、直也の体と心に優しい薬をお願いします。
「シオン、香さんはあんな大きな夢を実現させようと毎日全力で頑張っているけど。本当は誰よりも人間を憎み嫌っているんだ。たまに、危なくなる時がある」
「なんかさっき、ちょっと怖い雰囲気だった」
「直也から俺の力が抜けるとかじゃなくて、香さんのそばにいたら心そのものをなくす。直也のことは嫌いだが、シオンの大事な友達だ。守りたい」
「悠一……ありがとう。でも今嘘吐いただろ?俺の大事な友達だからじゃなくて、悠一にとってももう、大事な友達だからだろう?」
車に乗り込んで、エンジンはかけずに。香さんの怖さに驚き、悠一の意外な想いに笑った。
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