無垢な精霊が媚薬キャンディで発情して、冒険者パーティに診察と称して弄ばれる話

ナナナ

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〈3〉

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また、先端を擦り付けられ、いよいよ諦めてリュミエルは痛みに備えてギュッと目を閉じたその時だった。

バタバタと廊下を走る音が聞こえる。次の瞬間――

――バタンッ!

激しく扉が開いた。

「リュリュ!」

その声にリュミエルは顔をあげる。リュミエルのことをそんな風に愛称で呼ぶのは、一人しかいない。

「アルヴィス……!」

リュミエルは声を上げた。
駆け込んできたのは、清潔に整えられた黒髪と、色白でスラリとしつつも、引き締まった筋肉に身を包んだ若い青年だった。
いつもは誠実さを絵に描いたような、穏やかな目元が、今は、その黒い双眸が驚きと怒りに揺れている。
彼はカイネと共にリュミエルが瘴気から救った冒険者のアルヴィスだ。
見回りに出ていると聞いていたのは本当らしく、腰には短剣を帯び、手には獲物でも仕留めたのか、膨らみのある皮袋を提げていた。
だがアルヴィスは、それを躊躇いもなく床へ放り投げる。
次の瞬間、迷いなく踏み込み、こちらへと飛びかかってきた。
 
「カイネ! この……ど変態っ!」
 
怒声が部屋に響く。
 
「俺のリュリュに、何をしている!」
 
「ぐっ……!」

カイネの呻き声が上がる。
それとほぼ同時に、リュミエルは腕を掴まれ、アルヴィスの胸元へと引き寄せられた。

アルヴィスは片足をベッドに乗せ、リュミエルを片腕で抱えたまま、もう一方の手でカイネの胸ぐらを掴み上げている。

「落ち着け、相棒! 待て、待て……まだ未遂だ!」
 
「未遂!?」

ほとんど発狂したように叫びながら、アルヴィスの視線がこちらへ向く。
リュミエルはまだ熱に浮かされていて、呼吸が整わない。
それどころか、アルヴィスに触れられている部分まで、じわじわと熱を帯びてくる。
内側から、ぞくぞくと何かが込み上げてくる感覚があった。

「こ、これの……どこが、未遂なんだ!」

嘆くように叫ぶアルヴィス。
普段は冷静な彼が、今は見たこともないほど取り乱している。

「ああ……リュミエル。いったい何をされたんだ。こんなに苦しそうで――」
 
「あっ……んっ」

抱き寄せられたまま、アルヴィスの指が背中を滑る。
その感触に、思わず吐息が漏れてしまい、リュミエルは慌ててアルヴィスにしがみつき、胸元に顔を埋めた。

「ち、違うんだ……アルヴィス。僕……病気になってしまって」
 
「病気!?」

驚愕したように、アルヴィスの声が裏返る。

「それで……カイネが、薬をくれたり……治療をしてくれてたんだけど……僕が、その治療……途中で怖くなって……カイネを困らせて……」

言葉にするほど、申し訳なさと恐怖が込み上げてくる。
涙が滲み、視界が揺れた。

(そうだ。カイネは、僕のためにしてくれていたのに)

「ま、待て……リュリュが病気って……いったい……」

愕然とした様子で、アルヴィスがカイネに視線を向ける。
カイネは「あー」とか「んー」とか、妙な間を挟みながら、説明の仕方を考えているようだった。

「まあ、アルヴィス。センシティブな話だからな。ちょっとリュミエルの耳、塞いでやってくれないか」
 
「えっ……えっ?」

センシティブな話。
自分が聞いたら、よほどショックを受ける病名なのだろうか。
不安げなリュミエルの様子を気遣うように、アルヴィスはそっと両手で耳を塞いだ。

二人は何か話している。
声を抑えていて、はっきりとは聞こえない。

――キャンディを食べさせた。
――してやらないと、楽にならない。

そんな言葉が、断片的に聞こえた気がした。
アルヴィスは一度、怒ったような表情でカイネを睨んだが、何か言われた途端、顔を真っ赤にして言葉を詰まらせている。

「アルヴィス……? カイネ……?」

耳を塞がれたまま、弱々しく名前を呼ぶ。
ニタニタと笑うカイネと、ゴクリと唾を飲み込むアルヴィス。
やがて、アルヴィスの手が耳から離れた。

「アルヴィス……僕、なんの病気なの……? こわい……た、助けて……」

メソメソと泣きながら、リュミエルはアルヴィスに縋りつく。

「リュミエル……大丈夫だ」

そう言って、アルヴィスの手のひらが優しく頬を包んだ。
だが一瞬、その表情に罪悪感の影が差した気がする。
次の瞬間、意を決したように、真っ直ぐな視線が向けられた。

「……カイネが言う通りだ。リュリュは、魔力の巡回が滞ってる」
 
「そうそう」

カイネが頷きながら、リュミエルの背後へと身を寄せる。
二人の体温に挟まれ、安心と不安と、興奮が同時に込み上げてきて、リュミエルは戸惑った。

「だから……やっぱり、治療を……しないと」

なぜか気まずそうに、アルヴィスが言う。
その治療が、さっきカイネがしようとしていたことだと、リュミエルにもわかっていた。

「でも……こ、怖いんだ。だって……お尻に、あんなの……あっ――!」

背後を撫でられ、身を捩る間もなく、カイネの指が内部に入り込む。
クチュッ、という水音。
耳元で、カイネの息遣いを感じた。

「怖がったって解決しねぇ。リュミエルは、俺たちが信用できねぇのか? それは、寂しいなぁ」
 
「あっ……ん、そんな……信用、してる……んんっ……してるよっ……あぁ、あ、あっ♡ ヤッ!」

――クチュッ、クチュッ、クチュッ。

執拗に内側を掻き回される。

「やめて……やぁっ♡ カイネ……そこ、押しちゃ……ヤッ♡ アルヴィス……助けて……は、ぁんっ♡」

縋りついたアルヴィスは、顔を紅潮させたまま、興奮を孕んだ瞳でリュミエルを見つめている。
荒い吐息の合間に、「ああ……リュリュ……」と、堪えきれない声が漏れた。

アルヴィスに頬を挟まれ、身動きが取れないまま、唇が重ねられる。
アルヴィスとの初めてのキスだと認識したのは、一瞬だけだった。
すぐに舌が入り込み、頭の奥が痺れていく。

――チュゥ、チュ、チュクッ。

吸い付くようなキスが、息苦しい。
逃れようとするほど、アルヴィスは制するように体を重ねてくる。

助けようとしているのだと、頭ではわかっている。
それなのに、触れられるたび、体はますます熱を帯び、痺れていく。
内部から指を引き抜いたカイネが今度は床へと手を伸ばす。
拾い上げたそれは、アルヴィスが持ち帰ってきた皮袋だった。

中身を確かめ、カイネはまた、にたりと笑う。

「アルヴィス……ちょうどいいもん持ち帰ってんじゃねぇか。まさか、最初からリュミエルにイタズラするつもりだったり?」
 
「……お前と一緒にするな」

アルヴィスは、リュミエルの唇から顔を離し、溢れた唾液を拭いながら、カイネを睨みつける。

「王都に戻ったら、売るつもりで持ち帰っただけだ」
 
「まあ……たしかに。高値はつくが……」

そう言って、カイネが袋から取り出したのは、蔦状の植物だ。

「蜜抱き蔦……?」

喉がひくりと鳴る。
それは、この森の奥、魔力の濃い湿り気のある場所に生える蔦植物だ。淡い緑の弦は乾いているとおとなしいが、生き物の体温や湿り気に触れると、内側に溜めた粘性のある液を滲ませる性質がある。

昔はその樹液を煮詰め、肌を守る保湿剤に使っていたと聞いたことがある。

「そんなもの、どうするの?」

蔦に意思はない。ただ、温もりを感知すると柔らかくなり、絡みつこうとするだけだ。それが、どういうわけか王都では高値で売れるらしい。

「リュミエル、これはな。王都ではオモチャとして重宝される」
 
「オモチャ……?」

よくわからないが、王都の子供はこんなもので遊ぶなんて、よほど退屈なのだろうか。

「そっ」

と頷き、「ほれ」とカイネは蜜抱き蔦をアルヴィスに手渡した。

「遊び方教えてやれよ、アルヴィス」

ニタリ、とまたカイネが笑う。

「リュミエルの孔、ちっちぇからな。俺らの入れる前に、そいつで慣らしてやった方がいい」
 
「な、慣らす……?」

カイネの言葉の意味がわからなくて、リュミエルは答えを求めるようにアルヴィスに視線を向けた。
アルヴィスは握った蜜抱き蔦を黙って見下ろし、その後でまたリュミエルはを見据える。

「リュリュ、おいで」

少し躊躇いつつも優しい声音がリュミエルを呼ぶ。
けれどリュミエルは「え? え?」と戸惑ってしまう。アルヴィスが何をしようとしてるかわからないからだ。

「大丈夫だって、ほら、リュミエル、足開け」
 
「あっ、や――!」

背後から、カイネに腕を回され、背中がカイネの胸元に倒れる。そのまま膝の裏にカイネの腕が入り込み、ぐっと足を開かされた。
正面にはベッドの縁に膝をついたアルヴィスが、視線を落としている。
こんな恥ずかしい場所を見られるなんて、と、リュミエルは慌ててシャツの裾を掴んで、引っ張った。でもそれも無駄な抵抗だ。あっさりとカイネに腕の動きごと押さえ込まれてしまう。
こんな状況なのに、リュミエルの性器はピンと立ち上がったままだ。

「やっ、あ、見ないでアルヴィス!」

「リュリュ、ああ、なんて可愛いんだ、こんなところまで」

アルヴィスの指先が、くちゅりと濡れた穴を撫でる。
「あっ♡」と漏れた甘い声が恥ずかしくて、リュミエルは目を逸らした。その頬にチュッとアルヴィスが口付けてくる。
 
「でも、本当だ。リュリュの中はとても狭くて繊細だね」
 
「あっ、ぁぁぁっ♡」

――ツププププッ。

アルヴィスの長い指が、中に沈んでいく。その感覚に、リュミエルは体をこわばらせたけれど、背後からカイネに抱え込まれているのでほとんど身動きが取れない。かろうじてカイネの腕の衣服をギュッと握りしめた。

「ほらアルヴィス、早くそれ、中入れてやれよ」

わかってると言う言葉の代わりに、アルヴィスは手にした蔦をリュミエルの体に這わせた。ひたりと指とは違う感触が、粘膜に触れる。
少しだけ凹凸のある感触が頭の中で蜜抱き蔦と整合した。

「や、やだっ、アルヴィス、何する気!」
 
「大丈夫、ほら、リュリュ、力抜いて」
 
「あっ、やめてっ、や、やぁっ! あぁぁぁ!」

――ジュプッ。

水気を孕んだ音を鳴らして、唸りが中に潜り込む。

「あっ、ぁ、やだっ! 何これっ、ゃっ、やぁっ!」

アルヴィスやカイネの指でされるのとは違う。凹凸のある表面が、うねうねと中で蠢き、粘膜を容赦なく刺激してくる。粘性のある分泌液が、グジュグジュと音を鳴らしながら、リュミエルのなかをさらに熱く掻き乱した。
 
「あっ、あんっ♡ だめ、あ、ぁぁっ、やぁっ♡」

刺激でびくびくと体が弾み。背中がそりかえる。けれど、がっしりと身体を抑えられたままで快感の逃げ場がない。身悶えても、だめだ。

「抜いてっ! やっ♡ アルヴィス、やぁっ♡ とって! んっ、ぁっ♡」

訴えても、アルヴィスは応えてくれなかった。
それどころか、何度も跳ねてしまうリュミエルの体を抑えるように、太腿に手を添えてくる。

「ああ……可愛い。リュリュ、可愛い……」

そう言いながら、チュゥ、と内腿の柔らかな皮膚を吸い上げられる。
背中に泡が駆け上がるような、ぞわりとしたくすぐったさが込み上げた。

その口付けが、舌が、徐々に内側へ近づいていく。
脚の付け根をぺろりと舐めたあと、アルヴィスはリュミエルの性器の付け根に舌を這わせる。

這い上がってくる感覚に、ゾクゾクゾクッと身震いした。
先端が、アルヴィスの熱い口内に吸い込まれていく様を、リュミエルは思わずその目で確かめてしまっていた。

「あ、んんっ……そんなっ、ダメっ♡ アルヴィス、そんなとこ、食べちゃダメッ♡ あっ、あっ♡」

――ジュプッ、ジュプッ、ジュプッ。

唾液を含んだアルヴィスの口内が、繰り返しリュミエルの性器を扱く。
さらに、孔の中では蜜抱き蔦がリュミエルの体液に反応し、甘く、ちゅぱちゅぱと吸い付くように収縮を繰り返していた。

あまりの刺激に涙が浮かぶ。
びくびくと揺れ、反り返るリュミエルを揶揄うように、カイネがシャツを捲し上げ、露わになった皮膚をなぞる。
その指が縁を描くように滑り、リュミエルの胸の突起をくすぐった。

――ビクビクビクッ!

「あ、あっ……ぁあぁっ♡」

「リュミエルの乳首、ピンクで、かぁわぁいー♡」
 
「や、ぁ……カイネ、摘まないでっ♡ やぁっ♡」

その間も、アルヴィスはリュミエルの性器を吸い上げ続ける。
過度な刺激から逃れようと身を捩ると、かえって蔦が内部のどうしようもない一点に当たってしまった。

そのまま、その一点を刺激され、次の瞬間、アルヴィスに強く吸い上げられて――
腹の奥から、何かが一気に込み上げる。

「あ、ぁぁっ……ダメッ――!」

咄嗟に体を跳ね上げたけれど、アルヴィスはリュミエルを咥えたままだ。

――ビュク、ビュク、ビュクッ♡

リュミエルは我慢しきれず、アルヴィスの口内に射精してしまった。

「あ、ぁぁっ……アルヴィス、ごめっ……ごめんなさいっ……」

なんてことをしてしまったのだろう。
混乱で、感情の制御がきかない。

しかも、アルヴィスはこくりと喉を鳴らし、リュミエルの白濁を飲み込んでしまったようだった。

やがて、ゆっくりとアルヴィスが口を離す。
アルヴィスの唇と、リュミエルの先端のあいだを、細い糸が繋いだ。

「ごめん……なさ、あっ♡ ごめんなさいっ――アルヴィス……んっ♡ 僕、我慢できなかった……んんっ♡」

なおも蜜抱き蔦は容赦がなく、リュミエルは涙を拭いながらも、跳ねる体を抑えきれない。

「アルヴィス……んっ、アル……お願い、それ……とって……もう……やっ♡ あっ♡」

「いいよ、リュミエル。取ってあげる」
 
「んんっ――!」

――チュポンッ。

抜ける瞬間の刺激に「あっ♡」と声が漏れる。取り出された蜜抱き蔦はリュミエルの下腹部と脚の付け根の辺りで僅かにうねうねと動いている。
まだ、息が戻らず、くすぐったいのを言葉にできないままでいると、唐突に目の前に影が落ちる。
アルヴィスの体がリュミエルに覆い被さるように近づいてきたのだ。

「ア、アル……?」

熱い視線に戸惑いながら、リュミエルは、はぁ、はぁ、と息を吐きながらアルヴィスを見上げた。

「リュリュ……」

気づけば、衣服を下ろしたアルヴィスの下半身がリュミエルの皮膚に押し当てられる。

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