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第4章・ロリっ子な吸血鬼の女の子
197:森の中の木の家
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狼人族に襲撃された村を調べたところビーストテイマーが居た痕跡らしきモノを発見する。
という事は狼人族の裏には、そのビーストテイマーがいる可能性が高い。それならば現行犯の狼人族を倒したところで、元締めのビーストテイマーを捕まえなければ襲撃が無くならないかもしれない。
「ここにカエデちゃんたちが居れば、匂いを辿って行けたんだけどな………どうしようか」
カエデちゃんたちの力を借りたかったところだ。
どうにか場所を突き止める方法は無いだろうかと、腕を組んで「うーん」と考える。
それをローズちゃんも真似して腕を組んで「うーん」と唸っているのである。
その瞬間に俺は「あっ!!」とある事を思いつく。
「どうかしたのでござるか!? そんなにいきなり大きい声を出されたら驚くでござるよ………」
「あぁごめんごめん。ちょっと良い事を思いついたもんで、興奮しちゃったよ」
俺が思いついた時に出た声に、ルイちゃんはビクッとして驚いたみたいだ。ルイちゃんには申し訳ないが、すっかりと大切なモノを忘れていた。
「今から周囲探知を使って、足跡の中にあるオーラの残滓を辿る事にしよう!!」
「その手があったでござるね!!」
「お主のオリジナルスキルは、中々に便利じゃのぉ」
コピーしたサーチを使えば良いだけの話だったが、すっかりと忘れてしまっていた。
ローズちゃんが言うように、やっぱり俺のオリジナルスキルはチート級なんだと理解して、女神様に感謝の気持ちを抱くのである。
一通り説明を2人にしたところで、俺は足跡の中にあるオーラの残滓をサーチで調べる。するとやはりオーラが足跡のように残っていた。
「よしっ!! これを辿ればビーストテイマーのところまで行けるぞ!!」
「それじゃあ拙者が、イローナ殿に話をしてくるでござる!!」
「いや、2人の安全も気になるからルイちゃんが守ってあげられないかな? 俺とローズちゃんで、このビーストテイマーを追うからさ」
「そうでござるな!! そうした方が良さそうでござるな!!」
ルイちゃんがイローナちゃんと少女の護衛の為に残って、俺とローズちゃんでビーストテイマーを追う事にした。もしも俺たちが行っている時に、イローナちゃんたちが襲われたら、元も子もないからである。
ルイちゃんを見送ってから、俺とローズちゃんはオーラの残滓を追ってオーラの元に向かう。
「これが、ただのモンスターの足跡だったら良いって思ってたけど………足跡の中に、あのオーラが混じってるって事は人為的なモノだ」
「悪意のある人間が、この襲撃騒動を起こしたって事で確定じゃな?」
「いや、それはまだ確定できないけど可能性は高いって話だよね」
まだ悪意のあるビーストテイマーが居るとは限らないが可能性としては高い。
とにかく全貌を掴む為に、オーラの足跡を辿り続けると森の中に木で出来たハウスがあった。童話に出てくるような家で、木こりが住んで居そうな家である。
足跡が木の家まで続いているので、周りを警戒しながら家に近づいてノックする。しかし中から反応がなくて普通に留守なのかと俺は思ったが、ローズちゃんはガチャッと開けて家の中に突入する。
「ちょ ちょいっ!! ローズちゃん!!」
「何じゃ? 何か問題でもあるのか?」
「大アリだよ!! まだビーストテイマーが悪い人って決まったわけじゃないのに、そんな失礼だよ!!」
俺の中に前世の良心が残っていたのかもしれない。
ローズちゃんは悪いのかと言う顔を本気でしているので、性格的にドンドン行くタイプの子なんだろう。
俺も確定事項じゃないから辞めた方が良いと止めたのだが、ローズちゃんはローズちゃんで家の中の異変に気が付いての行動らしい。
自分は気がついたが俺が気がついていない事で、ローズちゃんは「お主は気が付かないのか?」と言ってきたので、俺はわからず「何かあったの?」と返した。
「分からないのなら良いが、この家の中から嫌な感じがしておるぞ」
「この家の中に、何かがあるって事か………でも、どこからしてくるんだ」
ローズちゃんが言うところの嫌な感じというのは、俺には分からないがローズちゃんが言うのだからそうなのだろう。しかしその嫌な予感というのは、この部屋のどこからしているのかと俺はキョロキョロする。
するとローズちゃんはテーブルの指を刺して「あそこが怪しい」と言ったのである。そんなに怪しそうには見えないが近寄ってみると、テーブルの下の床が外れそうな事が分かった。
「こ これは地下室への階段か!? ローズちゃんが言うように、この下から嫌なオーラがするぞ………」
「言ったでしょ? この階段を降りたところに、この嫌な予感の理由が分かると思うぞ」
「ちょっと周りに気を回しながら、階段を降りて行ってみようか」
この謎の嫌な感じの正体を突き止める為に、俺たちは周りを警戒しながら降りていく。
木の家の感じからは想像できないような石の階段で、ところどころに松明が刺さっているだけなので薄暗く緊張感が嫌でも流れているのである。
そして降りる都度、コツンコツンッと石の階段を踏み締める音が鳴り響く。
そんな音が出る事で俺たちの緊張感が高まっていくのに比例して、地下室に近づいてきて全身に悪寒が走るような感じがして本当ならば近寄りたくは無い。
「こんなに悪寒が走るなんて、この下で何が行われてるんだ………」
「それはまだ分からないが、それなりにヤバい事は確実じゃないかのぉ」
俺が額から冷や汗を流している中で、ローズちゃんは落ち着いて状況を整理する。さすがはローズちゃんと言ったところだが、俺にはこの感じが慣れる日が来るなんて思えないくらいの感じだ。
そして最後の一段を降りたところで、木の扉が正面に現れるのである。しかしいきなり開けると、誰かいた場合は直ぐに戦闘になる可能性が高い。そうなったら、相手の事を知らないで相手の家に踏み込んでいる俺たちの方が、不利になるのは確実だろう。
ならば木の扉を少しだけ開いて中を見てみる。
「け けっこう広いな………ん? あれは魔法陣か?」
「アレは………中位から上位の悪魔を召喚する為の魔法陣じゃのぉ」
「えっ!? アレは悪魔を呼ぶ魔法陣なの!?」
扉を開けて少し中を見てみると、そこの部屋は意外にも広い感じで真ん中に魔法陣が描かれていた。
その魔法陣はローズちゃん曰く、中位から上位の悪魔を召喚する為の魔法陣じゃないかという。
そんなローズちゃんの説明に、俺は思わずローズちゃんの方をパッとみて言葉を失う。それもそうだ、悪魔を召喚する魔法陣なんて、こっちの世界に転生しても聞いた事が無い事実だったからだ。
ローズちゃんが落ち着いて、俺が取り乱していると言う状態の時に、部屋の魔法陣に近づくローブを着た人間の姿が見えた。
「あいつが、ここの主で俺たちが探していたビーストテイマーの状態か? ていうかビーストテイマーって、悪魔も使役する事ができるのか?」
「ビーストテイマーが、悪魔を従えるなんて聞いた事ないがのぉ」
じゃあローブの人間は、ビーストテイマーでは無い可能性が高まってきた。
という事は狼人族の裏には、そのビーストテイマーがいる可能性が高い。それならば現行犯の狼人族を倒したところで、元締めのビーストテイマーを捕まえなければ襲撃が無くならないかもしれない。
「ここにカエデちゃんたちが居れば、匂いを辿って行けたんだけどな………どうしようか」
カエデちゃんたちの力を借りたかったところだ。
どうにか場所を突き止める方法は無いだろうかと、腕を組んで「うーん」と考える。
それをローズちゃんも真似して腕を組んで「うーん」と唸っているのである。
その瞬間に俺は「あっ!!」とある事を思いつく。
「どうかしたのでござるか!? そんなにいきなり大きい声を出されたら驚くでござるよ………」
「あぁごめんごめん。ちょっと良い事を思いついたもんで、興奮しちゃったよ」
俺が思いついた時に出た声に、ルイちゃんはビクッとして驚いたみたいだ。ルイちゃんには申し訳ないが、すっかりと大切なモノを忘れていた。
「今から周囲探知を使って、足跡の中にあるオーラの残滓を辿る事にしよう!!」
「その手があったでござるね!!」
「お主のオリジナルスキルは、中々に便利じゃのぉ」
コピーしたサーチを使えば良いだけの話だったが、すっかりと忘れてしまっていた。
ローズちゃんが言うように、やっぱり俺のオリジナルスキルはチート級なんだと理解して、女神様に感謝の気持ちを抱くのである。
一通り説明を2人にしたところで、俺は足跡の中にあるオーラの残滓をサーチで調べる。するとやはりオーラが足跡のように残っていた。
「よしっ!! これを辿ればビーストテイマーのところまで行けるぞ!!」
「それじゃあ拙者が、イローナ殿に話をしてくるでござる!!」
「いや、2人の安全も気になるからルイちゃんが守ってあげられないかな? 俺とローズちゃんで、このビーストテイマーを追うからさ」
「そうでござるな!! そうした方が良さそうでござるな!!」
ルイちゃんがイローナちゃんと少女の護衛の為に残って、俺とローズちゃんでビーストテイマーを追う事にした。もしも俺たちが行っている時に、イローナちゃんたちが襲われたら、元も子もないからである。
ルイちゃんを見送ってから、俺とローズちゃんはオーラの残滓を追ってオーラの元に向かう。
「これが、ただのモンスターの足跡だったら良いって思ってたけど………足跡の中に、あのオーラが混じってるって事は人為的なモノだ」
「悪意のある人間が、この襲撃騒動を起こしたって事で確定じゃな?」
「いや、それはまだ確定できないけど可能性は高いって話だよね」
まだ悪意のあるビーストテイマーが居るとは限らないが可能性としては高い。
とにかく全貌を掴む為に、オーラの足跡を辿り続けると森の中に木で出来たハウスがあった。童話に出てくるような家で、木こりが住んで居そうな家である。
足跡が木の家まで続いているので、周りを警戒しながら家に近づいてノックする。しかし中から反応がなくて普通に留守なのかと俺は思ったが、ローズちゃんはガチャッと開けて家の中に突入する。
「ちょ ちょいっ!! ローズちゃん!!」
「何じゃ? 何か問題でもあるのか?」
「大アリだよ!! まだビーストテイマーが悪い人って決まったわけじゃないのに、そんな失礼だよ!!」
俺の中に前世の良心が残っていたのかもしれない。
ローズちゃんは悪いのかと言う顔を本気でしているので、性格的にドンドン行くタイプの子なんだろう。
俺も確定事項じゃないから辞めた方が良いと止めたのだが、ローズちゃんはローズちゃんで家の中の異変に気が付いての行動らしい。
自分は気がついたが俺が気がついていない事で、ローズちゃんは「お主は気が付かないのか?」と言ってきたので、俺はわからず「何かあったの?」と返した。
「分からないのなら良いが、この家の中から嫌な感じがしておるぞ」
「この家の中に、何かがあるって事か………でも、どこからしてくるんだ」
ローズちゃんが言うところの嫌な感じというのは、俺には分からないがローズちゃんが言うのだからそうなのだろう。しかしその嫌な予感というのは、この部屋のどこからしているのかと俺はキョロキョロする。
するとローズちゃんはテーブルの指を刺して「あそこが怪しい」と言ったのである。そんなに怪しそうには見えないが近寄ってみると、テーブルの下の床が外れそうな事が分かった。
「こ これは地下室への階段か!? ローズちゃんが言うように、この下から嫌なオーラがするぞ………」
「言ったでしょ? この階段を降りたところに、この嫌な予感の理由が分かると思うぞ」
「ちょっと周りに気を回しながら、階段を降りて行ってみようか」
この謎の嫌な感じの正体を突き止める為に、俺たちは周りを警戒しながら降りていく。
木の家の感じからは想像できないような石の階段で、ところどころに松明が刺さっているだけなので薄暗く緊張感が嫌でも流れているのである。
そして降りる都度、コツンコツンッと石の階段を踏み締める音が鳴り響く。
そんな音が出る事で俺たちの緊張感が高まっていくのに比例して、地下室に近づいてきて全身に悪寒が走るような感じがして本当ならば近寄りたくは無い。
「こんなに悪寒が走るなんて、この下で何が行われてるんだ………」
「それはまだ分からないが、それなりにヤバい事は確実じゃないかのぉ」
俺が額から冷や汗を流している中で、ローズちゃんは落ち着いて状況を整理する。さすがはローズちゃんと言ったところだが、俺にはこの感じが慣れる日が来るなんて思えないくらいの感じだ。
そして最後の一段を降りたところで、木の扉が正面に現れるのである。しかしいきなり開けると、誰かいた場合は直ぐに戦闘になる可能性が高い。そうなったら、相手の事を知らないで相手の家に踏み込んでいる俺たちの方が、不利になるのは確実だろう。
ならば木の扉を少しだけ開いて中を見てみる。
「け けっこう広いな………ん? あれは魔法陣か?」
「アレは………中位から上位の悪魔を召喚する為の魔法陣じゃのぉ」
「えっ!? アレは悪魔を呼ぶ魔法陣なの!?」
扉を開けて少し中を見てみると、そこの部屋は意外にも広い感じで真ん中に魔法陣が描かれていた。
その魔法陣はローズちゃん曰く、中位から上位の悪魔を召喚する為の魔法陣じゃないかという。
そんなローズちゃんの説明に、俺は思わずローズちゃんの方をパッとみて言葉を失う。それもそうだ、悪魔を召喚する魔法陣なんて、こっちの世界に転生しても聞いた事が無い事実だったからだ。
ローズちゃんが落ち着いて、俺が取り乱していると言う状態の時に、部屋の魔法陣に近づくローブを着た人間の姿が見えた。
「あいつが、ここの主で俺たちが探していたビーストテイマーの状態か? ていうかビーストテイマーって、悪魔も使役する事ができるのか?」
「ビーストテイマーが、悪魔を従えるなんて聞いた事ないがのぉ」
じゃあローブの人間は、ビーストテイマーでは無い可能性が高まってきた。
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118
ラストの怒り新党→怒り心頭では?
本当だ!?
指摘ありがとうございます!!
008
公害は口外ですね
公害だと環境を害することになるので
訂正ありがとうございます!!
誤字
008 助命→除名
では無いでしょうか?
今後も頑張って下さい。
そうでした!!
訂正ありがとうございます!!
これからも読んでいただける様に、面白い作品を書いていこうと思います!!