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第二章
ラヴィの悪巧み
しおりを挟むハア、ハア、ハア、ハア、、、、
また気をやってしまった。
全身に駆け巡る甘美な魔力。
これは、この魔力は、マリアと同じ?
この、不思議な美しい魔力。
キラキラと弾ける泡の様な、まるでシャンパンのように僕を酔わせる魔力。
マリアベル様とマリアは同人物だったのかぁ
この美しい魔力、最高だ!素晴らしい!!
やっと見つけた僕の女神。僕の最愛。
アイツらはまだ気が付いていない。
悟られないようにしなければ。
そうだ、彼女を僕の婚約者にすればいい。
家柄も釣り合っているし、王家の血筋の姫。
おまけに彼女はとても美しい容姿をしている。
我が家に王の血が初めて入る。一族は皆 賛成するだろう。
父も彼女を気に入っているしな。
今回の不祥事を逆手に取り、責任を取って婚約するって言えばいい。
早く帰って父に頼もう。
殿下達はどうする?
取り敢えず、マリアの事は調べる事が出来ななかった、と伝えてよう。
殿下達にはマリア=マリアベルと言う事を 隠し通さねば。
まあ、アイツらは鈍感だから気付きはしないだろうけどね、
さっそく、檻を作り変えなけば。
マリアベル様を入れるのだからそれ相当な作りでないと、、、
あゝあー 楽しみだ、
彼女を早く手に入れて、、、ダメだ 待ちきれない。
傷物にして 学園を辞めさせて婚姻を早めるのも手だなぁ、
あゝ、頭の先から爪先まで彼女の魔力で どっぷりと浸かりたい。
そうだ、大きな浴槽を作ろう。
そこに彼女の魔力を注入して二人でめくるめく快楽に溺れるんだ!!!
問題はフレディだ。
学園にいるうちはアイツの目が光っている。
まあ、婚約させしてしまえばこっちのものだがな。
早く手を打たねば、彼女を他の誰かに取られる前に、、、
快楽を知った彼女の魔力は、どんな味に変化していくんだろう
僕が彼女を変えていくんだ
僕だけの物だ
マリアベル、、、
ワクワクしながら、ラヴィは領地へと馬車を飛ばした。
領地に着き、急いで屋敷の玄関ドアを開けた
<<ドカ>>
いきなり拳が顔にめり込む
「お前と言うヤツは、マリアベル様に何ということをしてくれたぁーーー」
クラレンスから既に連絡が来ていた。
父は僕に馬乗りになって殴り続けた。
母と回りの者が父を取り押さえて仲裁する。
「お前は何故、マリアベル様に意識操作をしようとしたんだ」
それは••••
「それより、父上、僕の婚約者にマリアベル様を打診してください。」
「あんな事をしておいて、よくもそんな戯言を言えるな!恥を知れ!」
「だから、責任を取ります。僕が娶ります。」
「意識操作未遂ぐらいて何が責任だ。
私はクラレンス侯に、ノーザンコート伯に顔向けが出来ない。
よくも私の顔に泥を塗ってくれたな。
お前は、いったい何を目論んでいる。」
「お前、下町に部屋を借りたな、、
そこにお前の魅了が張り巡らされていた事はバレているんだ。
あれは誰を囲う気だったんだ。」
それは••••
「僕は本気です。信じて下さい。
マリアベル様を愛してしまったんです。」
「下町に囲いたい程 惚れてた娘がいたのに、その口でマリアベル様への愛を語るのか?
全く信じられん」
「マリアベル様は五家で大切に見守って来た姫、お前などが手折ってよい花では無いわ!この痴れ者めが、」
「しばらく謹慎していろ。
私は、ノーザンコートとクラレンスに謝罪をしてくる。
しばし留守にするが、アイツを一歩も外にだすな!」
ランディエール侯爵は、その足で急ぎ馬に乗り屋敷を後にした。
**************
部屋にいても思うのは彼女のことばかり。
流れるような金の髪、
深い海の様な澄んだ眼差し
清廉な声
ああ、あの美しい髪を振り乱して
あの声を歓喜で震わせ、
あの瞳を、快楽で潤ませ、
あっ、ああぁ、、、
ダメだ、発情が止まらない。
マリアベル、マリアベル、マリアベル、
僕の愛しい人
僕の為にだけに、美し羽で羽ばたいてくれ
僕が作った檻の中で、羽ばたいておくれ
僕が優しく愛でてあげるから、、、
応援ありがとうございます!
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