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第一章
15話
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このままレビア公爵令嬢の言ってることに黙ってたら私がただ黒のドレスが着たかっただけなのにリベラやアイリスまで悪く思われてしまう。
「…このドレスは私の髪色に合ってるかと思ってアイリスに黒いドレスが着てみたいことを話していたのよ。
お義父様からも似合ってるって言ってもらえたわ。
黒いドレスだからって何故性格が悪いのかしら。それならあなたの着てるドレスは淡いピンクなのに全然お淑やかじゃありませんのね」
「なっなんですって!?」
「着ているドレスでその人の性格がお分かりのように仰るので思ったことを言ったまでですわ。」
クスクス笑い声やレビアさまにあんなことを言うなんてとコソコソと令嬢達の声が聞こえる中アイリス達は私を心配そうに見つめる。
「これは私に対する侮辱ですわ」
「初めに私を侮辱したのはグランデ令嬢じゃあなくて?」
「私はお父様とカルノス家に行くたびにあなたのメイドが酷い目に合っているの見てきたわ。あなたの性格の悪さを知ってるからこそ言ったのよ。」
まぁやっぱりあの噂は本当なのかしら…
公爵令嬢とはいえ義理の娘ですし…
けどこの間のお茶会でもそんなことするような方には見えなかったわ。
今見ている限りだと言いたいことを言うお方に見えますわよ。
あっという間にわたしが不利な状況に落ちてゆく。
メイシーはわざわざ私の部屋から出て自分が酷い目に合ってるように見せてたからグランデ令嬢はあんな噂を流していたのね。
「…わたしは、メイシーを酷い目に合わせたことなんてないわ。メイシーは私にとって第2の母のような存在だと思ってたくらいよ」
「まあ。第2の母ならワガママ言って困らせてもいいのかしら」
「メイシーが私をワガママだと思っていたのならそれは私が悪かったのかもしれない。けれどそれとあなたが私を侮辱することは違うんじゃあないかしら」
「フンッ私はカルメル令嬢達の心配をしたまでよ。」
後ろからコツコツと足音が向かってくる。誰だろう…
「グランデ公爵令嬢。ここまでにしましょう。せっかくのアイリスの開いたお茶会ですから…」
ロアン・バルセ侯爵子息!?
「ロアン様はカルノス令嬢の肩をお持ちするのかしら」
ロアンはニコッと微笑み
「他のご令嬢方も心配なさってますから。妹のお茶会を潰す訳にはゆきませんので」
と終わりのない言い合いに終止符を打ってくれた。
「ふんっカルノス令嬢?わたしを騙せると思わないことね。」
グランデ公爵令嬢はこの状況を気に食わない様子で取り巻きと共に帰っていった。
「カルノス・ナーシャ公爵令嬢。間に入って申し訳ありません。どうか妹の為に残っていただけると…」ニコっと微笑み私の座っていた椅子をサッと引いた。
座る間際に誰にも分からないように「父上は今、仕事でラミフォンで通話に集中しております。秘書達には口止めしていますから。少ししたらさっきの書籍部屋に」
と優しい低い声で耳元に囁かれ少し恥ずかしくなりながら分からないように頷く。
「ナーシャさま大丈夫でしたか?」
「ええ…大丈夫です。お茶会の空気を濁してしまってごめんなさい…。」
「レビア様もあそこまで言うことありませんわ。」
「ね、黒いドレスを着ただけで性格が悪いだなんて。」
「この間は可愛いらしい雰囲気でしたのに今日はとてもお美しい雰囲気でわたしは今日のナーシャ様が好きです。」
なんて励ましてくれた。
「アイリス。私ちょっと…」
「どうぞどうぞ、うちの鏡は大きいですからごゆっくり」アイリスはニコっとウインクする。
「まあ。ふふふ。」
先程の冷たくなった空気が和み安心して私はテラスを出た。
あ、本が落ちてるわ。ふふふ。侯爵様は通話に集中してるって言ってたのにきっちり本を置いてくれてるのね。
そっと扉を開けるとロアン・バルセ侯爵子息はすぐに来ないと思っているのか集中して読書している。
「ロアン様?私に用っていうのは…」
外に声が聞こえないように小声で声をかけると
「ナーシャ!」
と駆け寄りギュッと抱きつかれる。
ロ…ロアン様は妹がいるからスキンシップが多いの?
私は慣れて無いせいなのか、さっきの耳元で囁かれた優しい声にドキッとしたせいなのか顔が真っ赤になる。
抱きしめられた温もりの中、あの頃の記憶がふと蘇ってきた。
ロアン様は…私が小さい頃結婚すると約束した男の子だった。
お母様から旅行の話を聞かされてもピンと来なくかった記憶が今になって鮮明に映し出される感覚。
「あ…急にすまない。君が婚約したことは知ってるけど思わず…」
ロアン様は焦って私から離れる
「いいえ…実は今の今まで思い出せずに…わたしあの後(2人と出会った後)川で溺れたことがあるらしくて少しだけ記憶が…。でもあんなに小さかったロアン様がこんなに素敵なお方に。…なんだかすごく懐かしいわ。ふふ」
「川で……記憶が…そうか…あの後そんな大変なことに…。ナーシャが生きてくれていて…そして僕達のことを思い出してくれてありがとう。」
わたしはうるっとするのを我慢して
「それで…今日は何故こんな無理をしてわたしに会おうと…。」
「君のお父様が亡くなってから…夫人が再婚してカトセルーラに来たと聞いていたけど…。ナーシャが体が弱くて部屋に閉じこもってるなんて噂が流れて僕は信じたくももなかったんだ。けどアイリスと一緒に何度か手紙を出したけど返事も来ないからずっと心配してたんだよ。」
手紙!?手紙なんてわたし…最近まで受け取ったこともないわ…。
お母さまは知っていたのかしら…
シャンドラが渡さなかった?それともメイシー?。
モヤモヤして考える中あまり時間もなくロアン様は話を続ける。
「そんな中あの婚約に悪い噂…。そのあとすぐアイリスがカルメル令嬢のお茶会に来てたことを聞いてどうしても会って話したかったんだ。あの純粋で優しくて誰とでも仲良くなれる君が意地悪やカルノス公爵を困らせているなんて…僕たちはどうしても信じがたくて」
「ロアン様…」
「だからこのまま会えないままでいるよりナーシャに会ってみようとアイリスと計画している所を父に聞かれてしまってね。それでもどうしてもこの婚約が君の意思なのか、元気に過ごすことが出来ているのか、ナーシャから直接聞けないと気がすまかったんだ。それに様なんてやめてくれ。あの頃のようにロアンでいい。」
「わたし…さっきまでロアンやアイリスのこと…何も思い出せなくて…それなのに2人は私を信じてこうやって動いてくれて…もうなんと言えばいいか…」
ガチャッ…アイリスはそっと入ってきて話始める。
「お兄様のナーシャ様愛は放っておいて私も出会ったのは6歳の頃だったとはいえナーシャさまがそんな噂のような方だなんて絶対思えないんです。だから自分達の目でナーシャ様を見るまではあんな噂信じないでおこうって。それで久しぶりに会えて…わたし達はそんな噂を信じてないことを改めてきっちり伝えたかったんです」
「本来なら僕たちから直接ナーシャに逢いに行くべきだったんだんだけど…無理をさせて逢いに来てもらう形を取ってごめんね…。」
胸がいっぱいでありがとうなんて簡単な言葉では終わらせることが出来ずに涙が溢れてくるのを隠すように2人をギュッと抱きしめた。
本当は手紙が届いてないことやメイシーのことも言ってしまいたい。
けれど私はどんな状況でカルノス家から逃げ出すか分からないし…2人やバルセ侯爵にまで被害が被ることを不安に思い何も言うことは出来なかった。
「これからは僕たちが味方だよ。だから…ナーシャ。1人で抱え込まないでくれ…」
「ナーシャ様…。私達の力になれる事があればいつでも言ってください。」
「ありがとう…。2人を思い出すことが出来て、2人と…また話すことが出来て嬉しい。」
「そろそろ戻らないと…お茶会の主催2人ともいないんだもの。」
2人とまた会えたことに感謝した。
アイリスには敬語なんか使わないでまた昔のように気軽に話したいと伝えお茶会に戻ってからもアイリスとは昔話で盛り上がりあっという間に時間が過ぎた。
うちに帰ると久しぶりにシャンドラが待っていた…。
「…このドレスは私の髪色に合ってるかと思ってアイリスに黒いドレスが着てみたいことを話していたのよ。
お義父様からも似合ってるって言ってもらえたわ。
黒いドレスだからって何故性格が悪いのかしら。それならあなたの着てるドレスは淡いピンクなのに全然お淑やかじゃありませんのね」
「なっなんですって!?」
「着ているドレスでその人の性格がお分かりのように仰るので思ったことを言ったまでですわ。」
クスクス笑い声やレビアさまにあんなことを言うなんてとコソコソと令嬢達の声が聞こえる中アイリス達は私を心配そうに見つめる。
「これは私に対する侮辱ですわ」
「初めに私を侮辱したのはグランデ令嬢じゃあなくて?」
「私はお父様とカルノス家に行くたびにあなたのメイドが酷い目に合っているの見てきたわ。あなたの性格の悪さを知ってるからこそ言ったのよ。」
まぁやっぱりあの噂は本当なのかしら…
公爵令嬢とはいえ義理の娘ですし…
けどこの間のお茶会でもそんなことするような方には見えなかったわ。
今見ている限りだと言いたいことを言うお方に見えますわよ。
あっという間にわたしが不利な状況に落ちてゆく。
メイシーはわざわざ私の部屋から出て自分が酷い目に合ってるように見せてたからグランデ令嬢はあんな噂を流していたのね。
「…わたしは、メイシーを酷い目に合わせたことなんてないわ。メイシーは私にとって第2の母のような存在だと思ってたくらいよ」
「まあ。第2の母ならワガママ言って困らせてもいいのかしら」
「メイシーが私をワガママだと思っていたのならそれは私が悪かったのかもしれない。けれどそれとあなたが私を侮辱することは違うんじゃあないかしら」
「フンッ私はカルメル令嬢達の心配をしたまでよ。」
後ろからコツコツと足音が向かってくる。誰だろう…
「グランデ公爵令嬢。ここまでにしましょう。せっかくのアイリスの開いたお茶会ですから…」
ロアン・バルセ侯爵子息!?
「ロアン様はカルノス令嬢の肩をお持ちするのかしら」
ロアンはニコッと微笑み
「他のご令嬢方も心配なさってますから。妹のお茶会を潰す訳にはゆきませんので」
と終わりのない言い合いに終止符を打ってくれた。
「ふんっカルノス令嬢?わたしを騙せると思わないことね。」
グランデ公爵令嬢はこの状況を気に食わない様子で取り巻きと共に帰っていった。
「カルノス・ナーシャ公爵令嬢。間に入って申し訳ありません。どうか妹の為に残っていただけると…」ニコっと微笑み私の座っていた椅子をサッと引いた。
座る間際に誰にも分からないように「父上は今、仕事でラミフォンで通話に集中しております。秘書達には口止めしていますから。少ししたらさっきの書籍部屋に」
と優しい低い声で耳元に囁かれ少し恥ずかしくなりながら分からないように頷く。
「ナーシャさま大丈夫でしたか?」
「ええ…大丈夫です。お茶会の空気を濁してしまってごめんなさい…。」
「レビア様もあそこまで言うことありませんわ。」
「ね、黒いドレスを着ただけで性格が悪いだなんて。」
「この間は可愛いらしい雰囲気でしたのに今日はとてもお美しい雰囲気でわたしは今日のナーシャ様が好きです。」
なんて励ましてくれた。
「アイリス。私ちょっと…」
「どうぞどうぞ、うちの鏡は大きいですからごゆっくり」アイリスはニコっとウインクする。
「まあ。ふふふ。」
先程の冷たくなった空気が和み安心して私はテラスを出た。
あ、本が落ちてるわ。ふふふ。侯爵様は通話に集中してるって言ってたのにきっちり本を置いてくれてるのね。
そっと扉を開けるとロアン・バルセ侯爵子息はすぐに来ないと思っているのか集中して読書している。
「ロアン様?私に用っていうのは…」
外に声が聞こえないように小声で声をかけると
「ナーシャ!」
と駆け寄りギュッと抱きつかれる。
ロ…ロアン様は妹がいるからスキンシップが多いの?
私は慣れて無いせいなのか、さっきの耳元で囁かれた優しい声にドキッとしたせいなのか顔が真っ赤になる。
抱きしめられた温もりの中、あの頃の記憶がふと蘇ってきた。
ロアン様は…私が小さい頃結婚すると約束した男の子だった。
お母様から旅行の話を聞かされてもピンと来なくかった記憶が今になって鮮明に映し出される感覚。
「あ…急にすまない。君が婚約したことは知ってるけど思わず…」
ロアン様は焦って私から離れる
「いいえ…実は今の今まで思い出せずに…わたしあの後(2人と出会った後)川で溺れたことがあるらしくて少しだけ記憶が…。でもあんなに小さかったロアン様がこんなに素敵なお方に。…なんだかすごく懐かしいわ。ふふ」
「川で……記憶が…そうか…あの後そんな大変なことに…。ナーシャが生きてくれていて…そして僕達のことを思い出してくれてありがとう。」
わたしはうるっとするのを我慢して
「それで…今日は何故こんな無理をしてわたしに会おうと…。」
「君のお父様が亡くなってから…夫人が再婚してカトセルーラに来たと聞いていたけど…。ナーシャが体が弱くて部屋に閉じこもってるなんて噂が流れて僕は信じたくももなかったんだ。けどアイリスと一緒に何度か手紙を出したけど返事も来ないからずっと心配してたんだよ。」
手紙!?手紙なんてわたし…最近まで受け取ったこともないわ…。
お母さまは知っていたのかしら…
シャンドラが渡さなかった?それともメイシー?。
モヤモヤして考える中あまり時間もなくロアン様は話を続ける。
「そんな中あの婚約に悪い噂…。そのあとすぐアイリスがカルメル令嬢のお茶会に来てたことを聞いてどうしても会って話したかったんだ。あの純粋で優しくて誰とでも仲良くなれる君が意地悪やカルノス公爵を困らせているなんて…僕たちはどうしても信じがたくて」
「ロアン様…」
「だからこのまま会えないままでいるよりナーシャに会ってみようとアイリスと計画している所を父に聞かれてしまってね。それでもどうしてもこの婚約が君の意思なのか、元気に過ごすことが出来ているのか、ナーシャから直接聞けないと気がすまかったんだ。それに様なんてやめてくれ。あの頃のようにロアンでいい。」
「わたし…さっきまでロアンやアイリスのこと…何も思い出せなくて…それなのに2人は私を信じてこうやって動いてくれて…もうなんと言えばいいか…」
ガチャッ…アイリスはそっと入ってきて話始める。
「お兄様のナーシャ様愛は放っておいて私も出会ったのは6歳の頃だったとはいえナーシャさまがそんな噂のような方だなんて絶対思えないんです。だから自分達の目でナーシャ様を見るまではあんな噂信じないでおこうって。それで久しぶりに会えて…わたし達はそんな噂を信じてないことを改めてきっちり伝えたかったんです」
「本来なら僕たちから直接ナーシャに逢いに行くべきだったんだんだけど…無理をさせて逢いに来てもらう形を取ってごめんね…。」
胸がいっぱいでありがとうなんて簡単な言葉では終わらせることが出来ずに涙が溢れてくるのを隠すように2人をギュッと抱きしめた。
本当は手紙が届いてないことやメイシーのことも言ってしまいたい。
けれど私はどんな状況でカルノス家から逃げ出すか分からないし…2人やバルセ侯爵にまで被害が被ることを不安に思い何も言うことは出来なかった。
「これからは僕たちが味方だよ。だから…ナーシャ。1人で抱え込まないでくれ…」
「ナーシャ様…。私達の力になれる事があればいつでも言ってください。」
「ありがとう…。2人を思い出すことが出来て、2人と…また話すことが出来て嬉しい。」
「そろそろ戻らないと…お茶会の主催2人ともいないんだもの。」
2人とまた会えたことに感謝した。
アイリスには敬語なんか使わないでまた昔のように気軽に話したいと伝えお茶会に戻ってからもアイリスとは昔話で盛り上がりあっという間に時間が過ぎた。
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