21 / 49
4 珍味実食倶楽部
4 褒美って
しおりを挟む
「あっ、ぁあああ! ……やっ、ゆーくん、こんなところ、じゃ、……ダメだって、ば……あああん!」
思い切って、ひときわ甲高い嬌声を上げてみた。
すると、扉は逃げるように閉まった。
向こう側でヒソヒソと言い合う声が聞こえたけど、気にしない。
ボクはさらに呼吸を荒げてみる。
「あっ、あ……、ゆぅ、くん、そんなに激しくっ! あっ! や、そんなにっ、そんなに、舐めちゃ……!」
自分の指をくわえ、舌先で舐めまわした。ぴちゃぴちゃと淫らに水音を立ててみる。
「やだ、よぉ……あ、アア、ン!」
喘ぎ声――しかも男の――が聞こえる部屋に怒鳴り込んでくる猛者はいないだろう。
ボクの目論見通り、しばらくすると足音は遠ざかっていった。
「……ふぃー」
とりあえず、危機は脱したようだ。
「もういいよ」
と、膝掛けを剥いだ。
ボクの下半身にしっかりと顔を埋めた彼は、なぜかぴくりともしない。
「あのー、もういいんですけど」
ボクのほうから強制的に起き上がろうとしたところで、ぐっ、と太腿を掴まれた。彼はそのまま首を左右に動かし、すりすりすりすりと頬ずりしてくる。
「あの……」
「見事だ」
「へ?」
「なんと美しい」
「そりゃ……どうも……」
なんとなく空気の流れがおかしい。
普通の男なら男の股間に顔を埋めてまじまじと観察したり、触ったり、すりすりしたりしない。こんなにも冷静でいられるわけがない。
「出会ってすぐに私を楽園へ誘い込んだのは、お前が初めてだ」
「まあ、これしか手がなかったっていうか……ってか楽園て」
「褒美をやろう」
「え?」
まさかさっきの菓子のせいで彼も発情してしまったのだろうか。
そんな、まさか――。
思い切って、ひときわ甲高い嬌声を上げてみた。
すると、扉は逃げるように閉まった。
向こう側でヒソヒソと言い合う声が聞こえたけど、気にしない。
ボクはさらに呼吸を荒げてみる。
「あっ、あ……、ゆぅ、くん、そんなに激しくっ! あっ! や、そんなにっ、そんなに、舐めちゃ……!」
自分の指をくわえ、舌先で舐めまわした。ぴちゃぴちゃと淫らに水音を立ててみる。
「やだ、よぉ……あ、アア、ン!」
喘ぎ声――しかも男の――が聞こえる部屋に怒鳴り込んでくる猛者はいないだろう。
ボクの目論見通り、しばらくすると足音は遠ざかっていった。
「……ふぃー」
とりあえず、危機は脱したようだ。
「もういいよ」
と、膝掛けを剥いだ。
ボクの下半身にしっかりと顔を埋めた彼は、なぜかぴくりともしない。
「あのー、もういいんですけど」
ボクのほうから強制的に起き上がろうとしたところで、ぐっ、と太腿を掴まれた。彼はそのまま首を左右に動かし、すりすりすりすりと頬ずりしてくる。
「あの……」
「見事だ」
「へ?」
「なんと美しい」
「そりゃ……どうも……」
なんとなく空気の流れがおかしい。
普通の男なら男の股間に顔を埋めてまじまじと観察したり、触ったり、すりすりしたりしない。こんなにも冷静でいられるわけがない。
「出会ってすぐに私を楽園へ誘い込んだのは、お前が初めてだ」
「まあ、これしか手がなかったっていうか……ってか楽園て」
「褒美をやろう」
「え?」
まさかさっきの菓子のせいで彼も発情してしまったのだろうか。
そんな、まさか――。
応援ありがとうございます!
11
お気に入りに追加
219
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる