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4 珍味実食倶楽部
5 実食中
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「わっ!」
そのまさかだった。
ボクはソファーに押し倒されてしまう。
抵抗することも忘れるくらい見事な早さでパンツの中に指が滑り込んでくる。
「ンッ」
取り出されたものが外気に触れた瞬間、ボクの体は戸惑いではなく、期待に跳ね上がっていた。
流石にこんなシチュエーションは初めてだ。
舌先をやさしく這わすように先端を舐めた後、深くくわえ込んでくる。
「あ、んんっ……」
凄く、興奮していた。
「ふっ……あ……」
悶えようとする両足はもれなく押さえつけられ、求めてもいない快楽を与えられる。
一つ一つの刺激を堪能する間もなく、舌が絡み付き、離れ、また襲われてを繰り返す。やさしくねっとりとした動きに声が我慢できない。
「アアッ! そこ、……い、やっ……」
充血して敏感になったところを舌が通り過ぎた瞬間、腰がひときわ大きく跳ねた。
電流が走ったかのようにビクビクと引きつってしまう。
「……や、嫌だって、ばっ……!」
すると彼はまるでコツを掴んだかのように動きを変えた。
燃えるように熱くなるそこを執拗に舐め回し、唇と手でしごき上げてくる。容赦ない。
「あっ、や! やぁ、だっ……!」
気がつくと、ボクは左目だけで泣いていた。とまらない。脳天にまで響くような快感に生理的な涙があふれてくる。
「ひっ、あぅ」
燃え上がる体が理性を焼き尽くしていく。
唇を出入りする時の濡れた音。
指と粘膜が擦れ合う音。
深く咥えなおしたときに漏れる彼の悩ましげな吐息。
なんだろう。
すっごく、イイ――。
「ね、ねぇ……」
絶え絶えの息の中、ボクはなんとか口の端を広げた。できる限りの親しみをこめ、笑ってみせる。
「……キミの、なっ、名前、……ン、……教えて……ぁはあッ」
“お口で”ではあるけれど、せっかく体が繋がりあっているのだ。
このまま互いの名も知らぬまま果てるなんて虚しい。
「ぼ、ボク……は、トキぁ……ぁああん! ぃ、……あっ!」
もちろん、彼の口はボクのものでいっぱいだ。完全に塞がっている。
名を告げるためには一旦、咥え込んだもこを放さなきゃならない。
実を言うと、それが目的だった。
本当は名前なんか後から教えてもらえればそれでいい。
ただ、ボクは自分の体が確実に追い詰められているのを予感していた。このままじゃ、あとほんの少しで限界がくる。
ほんの少しだけでいい、休みたい。
でも――、
「……ッ! う、ぁあああん!!」
計画通りにはいかなかった。
その上、さらなる誤算が体を襲う。
彼が後ろの穴にまで指を滑り込ませてきたのだ。唾液や汗で既にぬめっていたそこは、いとも簡単に異物を飲み込んでしまう。
「やぁあああっ! 入れちゃ、だっ……めぇえッ!」
浅いピストンが始まった瞬間、理性は完全に吹っ飛び、ボクは快楽に溺れる獣と化した。
「……はっ、やだ、……はっ、は……」
あられもない声と激しい身悶えで、彼を翻弄しようとする――けれど、すぐに失敗して、ねじ伏せられる。
前も後ろも玩具にされ、こんな恥辱を味わうのは久しぶりだった。
「ダメだって、……いっ、言ってる、のに……!」
憎しみをこめて、彼の髪を鷲掴みにする。痺れるような快楽が伝わってくるようで、全て引き抜く勢いで指に力を入れてしまう。
みちっ、みちっ、と髪がきしんでいるのが分かる。
ときどき理性が小さく戻り、ゆるめてみるけれど、すぐに次の波が襲ってきてまた力を入れてしまう。
それを何度か繰り返すうちに、
「……も、だめっ……イっ、ク、……うぁあああん!」
その口内に放ってしまった。精液をすすりあげる下品な音が部屋に響き渡る。
すすけた天井をあおいでガクガク震えながら、今日はやけに長い放出だな、と気づく。やっぱり媚薬の効果が凄まじかったのだ。
それから、この男の技量が――。
そのまさかだった。
ボクはソファーに押し倒されてしまう。
抵抗することも忘れるくらい見事な早さでパンツの中に指が滑り込んでくる。
「ンッ」
取り出されたものが外気に触れた瞬間、ボクの体は戸惑いではなく、期待に跳ね上がっていた。
流石にこんなシチュエーションは初めてだ。
舌先をやさしく這わすように先端を舐めた後、深くくわえ込んでくる。
「あ、んんっ……」
凄く、興奮していた。
「ふっ……あ……」
悶えようとする両足はもれなく押さえつけられ、求めてもいない快楽を与えられる。
一つ一つの刺激を堪能する間もなく、舌が絡み付き、離れ、また襲われてを繰り返す。やさしくねっとりとした動きに声が我慢できない。
「アアッ! そこ、……い、やっ……」
充血して敏感になったところを舌が通り過ぎた瞬間、腰がひときわ大きく跳ねた。
電流が走ったかのようにビクビクと引きつってしまう。
「……や、嫌だって、ばっ……!」
すると彼はまるでコツを掴んだかのように動きを変えた。
燃えるように熱くなるそこを執拗に舐め回し、唇と手でしごき上げてくる。容赦ない。
「あっ、や! やぁ、だっ……!」
気がつくと、ボクは左目だけで泣いていた。とまらない。脳天にまで響くような快感に生理的な涙があふれてくる。
「ひっ、あぅ」
燃え上がる体が理性を焼き尽くしていく。
唇を出入りする時の濡れた音。
指と粘膜が擦れ合う音。
深く咥えなおしたときに漏れる彼の悩ましげな吐息。
なんだろう。
すっごく、イイ――。
「ね、ねぇ……」
絶え絶えの息の中、ボクはなんとか口の端を広げた。できる限りの親しみをこめ、笑ってみせる。
「……キミの、なっ、名前、……ン、……教えて……ぁはあッ」
“お口で”ではあるけれど、せっかく体が繋がりあっているのだ。
このまま互いの名も知らぬまま果てるなんて虚しい。
「ぼ、ボク……は、トキぁ……ぁああん! ぃ、……あっ!」
もちろん、彼の口はボクのものでいっぱいだ。完全に塞がっている。
名を告げるためには一旦、咥え込んだもこを放さなきゃならない。
実を言うと、それが目的だった。
本当は名前なんか後から教えてもらえればそれでいい。
ただ、ボクは自分の体が確実に追い詰められているのを予感していた。このままじゃ、あとほんの少しで限界がくる。
ほんの少しだけでいい、休みたい。
でも――、
「……ッ! う、ぁあああん!!」
計画通りにはいかなかった。
その上、さらなる誤算が体を襲う。
彼が後ろの穴にまで指を滑り込ませてきたのだ。唾液や汗で既にぬめっていたそこは、いとも簡単に異物を飲み込んでしまう。
「やぁあああっ! 入れちゃ、だっ……めぇえッ!」
浅いピストンが始まった瞬間、理性は完全に吹っ飛び、ボクは快楽に溺れる獣と化した。
「……はっ、やだ、……はっ、は……」
あられもない声と激しい身悶えで、彼を翻弄しようとする――けれど、すぐに失敗して、ねじ伏せられる。
前も後ろも玩具にされ、こんな恥辱を味わうのは久しぶりだった。
「ダメだって、……いっ、言ってる、のに……!」
憎しみをこめて、彼の髪を鷲掴みにする。痺れるような快楽が伝わってくるようで、全て引き抜く勢いで指に力を入れてしまう。
みちっ、みちっ、と髪がきしんでいるのが分かる。
ときどき理性が小さく戻り、ゆるめてみるけれど、すぐに次の波が襲ってきてまた力を入れてしまう。
それを何度か繰り返すうちに、
「……も、だめっ……イっ、ク、……うぁあああん!」
その口内に放ってしまった。精液をすすりあげる下品な音が部屋に響き渡る。
すすけた天井をあおいでガクガク震えながら、今日はやけに長い放出だな、と気づく。やっぱり媚薬の効果が凄まじかったのだ。
それから、この男の技量が――。
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