91 / 109
91話 武闘会終了
しおりを挟む
セシルの奴隷契約が完了し、ミツキの転移で武闘会会場へ戻ってくると、3位決定戦が終わって決勝戦が行われる所だった。
日が傾いて、夕日で空が赤く染まっている。
あの話をするにも夕飯の時間も近い、その辺どうするのかノシュタールに聞かなくちゃいけないな。
「おかえりご主人様!セシルちゃん、みんなとお揃いだね!」
「そうだな」
首に付いた奴隷用の首輪を触り、改めて奴隷になったんだと自覚する。
「首輪付けて思ったが……少し不思議な気分だよ。奴隷になったというのに、不安より安心感の方が大きいんだ」
「ふふっ、ご主人様の奴隷だからね、当たり前だよ!」
「そうっすね、ご主人の奴隷っすから!」
ソルトよ、重要な事なので2回言いました!みたいな感じになってるぞ。
「セシル、前にも言ったが……奴隷になったからと言って、無理して頑張る必要はないからな?セシルを奴隷とは思ってないからな?」
「あぁ、心得ておく……」
「ちょっと待ちなさい」
メイランがセシルの肩に手を置いて静止させる。
「うん?」
「セシル、ちょっとこっちに……」
メイランがセシルを連れていくと、カエデとソルトも引き連れてコソコソ話を始めた。
「……いい?セシル、私達はコウガ様の奴隷、本人が奴隷扱いしないと言っても、周りはそういう風には見てくれないわ」
「それは……」
セシルはコウガが奴隷扱いしないと聞いて安心していたが、周りからすればその限りではない事を再認識した。
周りからすれば自分達は、ただの奴隷なのだと。
「だけど、コウガ様の前では堂々としてなさい!コウガ様は私達と対等の関係を望んでるのだから、いち個人として振る舞いなさい。そして、逆にコウガ様を侮辱する奴に容赦は要らないわ、奴隷らしくコウガ様を護りなさい」
「セシルちゃん、私とご主人様が噛み砕いたあの人が例だよ」
「あ、あぁ……マスターやカエデ達を侮辱したあの冒険者の事だな」
「ええ、それだけは忘れないようにしなさいね」
「うむ、承知したよ」
メイランはセシルの肩に置いていた手を離す。
「メイランちゃん、あと1つ忘れてるよ」
カエデがメイランに耳打ちをする、メイランの顔が少し赤くなったが表情は崩さない。
「それはカエデから言いなさい、1番自覚しなきゃいけないのは貴方なんだから……いや、ソルトの方が自覚するべきかしら?」
「えっ、なんすか??」
メイランはソルトに耳打ちをすると、顔が真っ赤になる。
「うっ」
「ほらソルト、セシルに言ってあげなさい」
「あぅ……っす」
ソルトはセシルに顔を向ける。
真っ赤になった顔でこちらを向くソルトに、セシルは何を言われるのかと唾を飲む。
「じ、自分達は……奴隷でありながらもご主人に恋をし、人生を捧げる誓いをしてるっす……要するに、生涯をかけてご主人にお仕えするつもりっす……」
「う、うむ……」
「セシルは借金返済した後どうするかは分からないっすけど……もしご主人に、恋してずっと一緒になると決めたなら……自分達ともずっと一緒になること、それは分かっておいて欲しいっす……独り占めは出来ないっすよ」
「な、なるほど……」
ソルト達も細かく話し合った訳ではないのだが、そこの食い違いで関係が拗れるのは不味い、それは言わなくても明らかだ。
「自分達はご主人に対する誓いを把握済っす、だから話し合わなくても大丈夫だったっすけど、セシルはまだ自分達と出会ったばかりっすから、言っておくっすね」
「わ、分かった……心得ておこう。確かに、マスターの事は良いな……と感じたりはしたが、まだ私自身が問題だらけなのもあって、整理がついていないんだ」
コウガ自身はこの会話は聞こえていので分かっていないが、出会ったばかりのセシルがコウガに対して良いなと思っているのは、実は動物愛好家の加護のお陰である。
きっかけがあって、すぐに距離が縮まったというのもあるのだが、それ以上に加護の力も働いているからだ。
「そうね……借金の事と呪いが、ね」
「うむ、マスターからは別に良いと言われているが……借金の件はやはりケジメは付けなきゃいけない、だからその件はそれが片付いてから……だな」
要するに、借金したままなのに肩代わりしてくれた人とはイチャイチャ出来ないって事だ。
「……私は良いと思うけどね、片付く前にご主人様とくっついても」
「そうっすよね、本人の意思次第だと思うっす。借金を身体で返す……って訳じゃないんすから」
「む……それは、そうなのだが……」
身体で返す想像をしてしまったのか、セシルも顔を赤くする。
「……おーい、大丈夫か?セシルとソルトの顔が赤いぞ」
「!?ひゃい!」
待ちわびたコウガが、急に背後に来て声を出したからか、セシルがびっくりして変な声を出してしまった。
「もう、コウガ様が急に声掛けるから……」
「す、すまん……」
俺抜きで話してた内容は聞き取れなくて分からなかったが……セシルがみんなと仲良くなれるならいいか、多分女の子同士の秘密があるのだろう。
「試合終了ーーー!!!勝ったのは騎士団PTでした!!!」
勝負が決まり、応援席から歓声がわく。
「おっ、終わったみたいだな」
「やっぱり騎士団が勝ったみたいね」
「っすね、強かったっすからねぇ……」
ノシュタールは歓声に応えるかのように手を振っている、ゴリスターはよく分からない筋肉ポーズを決めて、オルガーは相変わらずクールにキメている。
「これにて武闘会は終了となります!個人戦、団体戦の1位、2位、3位の皆さんは、明日までに冒険者ギルドに来るようにお願いします!報酬が渡されますので!それではこれにて閉幕!お疲れ様でした!」
武闘会が終わった、凄く長かったような気がするが……それでも得られた物が多かった、参加して良かったと思う。
「それじゃ、片付けてから騎士団達の元へ行こうか」
「ですね!」
ぞろぞろと全員で移動し、騎士団達が来るであろう会場の出入口にて待つ事にした。
数分後、騎士団達が会場より出てくるのが見えた、俺は手を挙げて合図し合流する。
「すまないね、待たせたかな?」
「いえ、数分しか待ってませんよ」
「お久しぶりです、ノシュタール団長」
「ミツキ君か、久しいな。ティナ君達も元気にしてたかい?」
「勿論だ」
レインとツバキも頷いて元気だと答える。
「その様子なら大丈夫そうだね、また騎士団兵達を仕込んでくれないか?」
「時間がある時に依頼してくれたら行かせてもらうよ」
「ふふ、ではまた今度依頼するとしよう。最近兵達がたるんでるような気がしていてな、君達が来てくれると良い刺激になるんだ」
どうやら、ティナ達の実力が買われて騎士団の指導をしているらしい。
なるほど、そこで団長達と戦ったってことか……
「さて、あの話だけど……冒険者ギルドの一室を借りよう、あまり周りに漏らしたくないからね」
「分かりました」
夕飯が遅くなりそうだな……仕方ないか。
「ヴィーネ、先に帰って食事の支度しといてくれる?」
「かしこまりました」
スカートの裾を持ち、ぺこりと頭を下げる。
ミツキとヴィーネは物陰に隠れる、その10秒後にはミツキだけ帰ってきた、きっと転移で家に送ってきたのだろう。
「相変わらず便利だね、それ」
「はい、俺の命綱の1つです」
「そうだったね、では行こうか」
日が傾いて、夕日で空が赤く染まっている。
あの話をするにも夕飯の時間も近い、その辺どうするのかノシュタールに聞かなくちゃいけないな。
「おかえりご主人様!セシルちゃん、みんなとお揃いだね!」
「そうだな」
首に付いた奴隷用の首輪を触り、改めて奴隷になったんだと自覚する。
「首輪付けて思ったが……少し不思議な気分だよ。奴隷になったというのに、不安より安心感の方が大きいんだ」
「ふふっ、ご主人様の奴隷だからね、当たり前だよ!」
「そうっすね、ご主人の奴隷っすから!」
ソルトよ、重要な事なので2回言いました!みたいな感じになってるぞ。
「セシル、前にも言ったが……奴隷になったからと言って、無理して頑張る必要はないからな?セシルを奴隷とは思ってないからな?」
「あぁ、心得ておく……」
「ちょっと待ちなさい」
メイランがセシルの肩に手を置いて静止させる。
「うん?」
「セシル、ちょっとこっちに……」
メイランがセシルを連れていくと、カエデとソルトも引き連れてコソコソ話を始めた。
「……いい?セシル、私達はコウガ様の奴隷、本人が奴隷扱いしないと言っても、周りはそういう風には見てくれないわ」
「それは……」
セシルはコウガが奴隷扱いしないと聞いて安心していたが、周りからすればその限りではない事を再認識した。
周りからすれば自分達は、ただの奴隷なのだと。
「だけど、コウガ様の前では堂々としてなさい!コウガ様は私達と対等の関係を望んでるのだから、いち個人として振る舞いなさい。そして、逆にコウガ様を侮辱する奴に容赦は要らないわ、奴隷らしくコウガ様を護りなさい」
「セシルちゃん、私とご主人様が噛み砕いたあの人が例だよ」
「あ、あぁ……マスターやカエデ達を侮辱したあの冒険者の事だな」
「ええ、それだけは忘れないようにしなさいね」
「うむ、承知したよ」
メイランはセシルの肩に置いていた手を離す。
「メイランちゃん、あと1つ忘れてるよ」
カエデがメイランに耳打ちをする、メイランの顔が少し赤くなったが表情は崩さない。
「それはカエデから言いなさい、1番自覚しなきゃいけないのは貴方なんだから……いや、ソルトの方が自覚するべきかしら?」
「えっ、なんすか??」
メイランはソルトに耳打ちをすると、顔が真っ赤になる。
「うっ」
「ほらソルト、セシルに言ってあげなさい」
「あぅ……っす」
ソルトはセシルに顔を向ける。
真っ赤になった顔でこちらを向くソルトに、セシルは何を言われるのかと唾を飲む。
「じ、自分達は……奴隷でありながらもご主人に恋をし、人生を捧げる誓いをしてるっす……要するに、生涯をかけてご主人にお仕えするつもりっす……」
「う、うむ……」
「セシルは借金返済した後どうするかは分からないっすけど……もしご主人に、恋してずっと一緒になると決めたなら……自分達ともずっと一緒になること、それは分かっておいて欲しいっす……独り占めは出来ないっすよ」
「な、なるほど……」
ソルト達も細かく話し合った訳ではないのだが、そこの食い違いで関係が拗れるのは不味い、それは言わなくても明らかだ。
「自分達はご主人に対する誓いを把握済っす、だから話し合わなくても大丈夫だったっすけど、セシルはまだ自分達と出会ったばかりっすから、言っておくっすね」
「わ、分かった……心得ておこう。確かに、マスターの事は良いな……と感じたりはしたが、まだ私自身が問題だらけなのもあって、整理がついていないんだ」
コウガ自身はこの会話は聞こえていので分かっていないが、出会ったばかりのセシルがコウガに対して良いなと思っているのは、実は動物愛好家の加護のお陰である。
きっかけがあって、すぐに距離が縮まったというのもあるのだが、それ以上に加護の力も働いているからだ。
「そうね……借金の事と呪いが、ね」
「うむ、マスターからは別に良いと言われているが……借金の件はやはりケジメは付けなきゃいけない、だからその件はそれが片付いてから……だな」
要するに、借金したままなのに肩代わりしてくれた人とはイチャイチャ出来ないって事だ。
「……私は良いと思うけどね、片付く前にご主人様とくっついても」
「そうっすよね、本人の意思次第だと思うっす。借金を身体で返す……って訳じゃないんすから」
「む……それは、そうなのだが……」
身体で返す想像をしてしまったのか、セシルも顔を赤くする。
「……おーい、大丈夫か?セシルとソルトの顔が赤いぞ」
「!?ひゃい!」
待ちわびたコウガが、急に背後に来て声を出したからか、セシルがびっくりして変な声を出してしまった。
「もう、コウガ様が急に声掛けるから……」
「す、すまん……」
俺抜きで話してた内容は聞き取れなくて分からなかったが……セシルがみんなと仲良くなれるならいいか、多分女の子同士の秘密があるのだろう。
「試合終了ーーー!!!勝ったのは騎士団PTでした!!!」
勝負が決まり、応援席から歓声がわく。
「おっ、終わったみたいだな」
「やっぱり騎士団が勝ったみたいね」
「っすね、強かったっすからねぇ……」
ノシュタールは歓声に応えるかのように手を振っている、ゴリスターはよく分からない筋肉ポーズを決めて、オルガーは相変わらずクールにキメている。
「これにて武闘会は終了となります!個人戦、団体戦の1位、2位、3位の皆さんは、明日までに冒険者ギルドに来るようにお願いします!報酬が渡されますので!それではこれにて閉幕!お疲れ様でした!」
武闘会が終わった、凄く長かったような気がするが……それでも得られた物が多かった、参加して良かったと思う。
「それじゃ、片付けてから騎士団達の元へ行こうか」
「ですね!」
ぞろぞろと全員で移動し、騎士団達が来るであろう会場の出入口にて待つ事にした。
数分後、騎士団達が会場より出てくるのが見えた、俺は手を挙げて合図し合流する。
「すまないね、待たせたかな?」
「いえ、数分しか待ってませんよ」
「お久しぶりです、ノシュタール団長」
「ミツキ君か、久しいな。ティナ君達も元気にしてたかい?」
「勿論だ」
レインとツバキも頷いて元気だと答える。
「その様子なら大丈夫そうだね、また騎士団兵達を仕込んでくれないか?」
「時間がある時に依頼してくれたら行かせてもらうよ」
「ふふ、ではまた今度依頼するとしよう。最近兵達がたるんでるような気がしていてな、君達が来てくれると良い刺激になるんだ」
どうやら、ティナ達の実力が買われて騎士団の指導をしているらしい。
なるほど、そこで団長達と戦ったってことか……
「さて、あの話だけど……冒険者ギルドの一室を借りよう、あまり周りに漏らしたくないからね」
「分かりました」
夕飯が遅くなりそうだな……仕方ないか。
「ヴィーネ、先に帰って食事の支度しといてくれる?」
「かしこまりました」
スカートの裾を持ち、ぺこりと頭を下げる。
ミツキとヴィーネは物陰に隠れる、その10秒後にはミツキだけ帰ってきた、きっと転移で家に送ってきたのだろう。
「相変わらず便利だね、それ」
「はい、俺の命綱の1つです」
「そうだったね、では行こうか」
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
白いもふもふ好きの僕が転生したらフェンリルになっていた!!
ろき
ファンタジー
ブラック企業で消耗する社畜・白瀬陸空(しらせりくう)の唯一の癒し。それは「白いもふもふ」だった。 ある日、白い子犬を助けて命を落とした彼は、異世界で目を覚ます。
ふと水面を覗き込むと、そこに映っていたのは―― 伝説の神獣【フェンリル】になった自分自身!?
「どうせ転生するなら、テイマーになって、もふもふパラダイスを作りたかった!」 「なんで俺自身がもふもふの神獣になってるんだよ!」
理想と真逆の姿に絶望する陸空。 だが、彼には規格外の魔力と、前世の異常なまでの「もふもふへの執着」が変化した、とある謎のスキルが備わっていた。
これは、最強の神獣になってしまった男が、ただひたすらに「もふもふ」を愛でようとした結果、周囲の人間(とくにエルフ)に崇拝され、勘違いが勘違いを呼んで国を動かしてしまう、予測不能な異世界もふもふライフ!
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる