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「うん、変えた。」
「それ・・・いつも手首にしてるやつだよね?」
さっきロッカーで着替えた時、鏡で自分の顔を見て・・・こっちのヘアゴムに変えた。
変えた・・・というより、戻した。
このヘアゴムは大学3年生の12月までしていた物。
小学校3年生からずっとこれでツインテールにしていた。
お姉ちゃんから貰った、赤いリボンがついているヘアゴム。
子どもっぽいデザインだけど・・・。
でも・・・
「これじゃあ、面接官ダメ?
でも、こっちの方が絶対によく見える。」
「よく・・・見える・・・?」
「お姉ちゃんがくれた、樹里の勝負服。
服じゃないけど、でも・・・これがある方が、ブレない。」
少し悩んでいる女の先輩を無視して、部長のデスクの前に立つ。
「部長、このヘアゴムじゃダメ?」
「何が、見える?
加瀬には・・・何が見える?」
「そんなの説明出来ない。
でも見えるの、樹里には。
よく当たるらしい。」
「加瀬って、副社長から・・・引き抜かれた?」
「そういうのは、よく分からないけど。
なんで?」
「副社長の秘書には普通、なれない。
俺も・・・加瀬のことは聞いてないから、他の秘書からの引き抜きじゃないとしたら・・・副社長からの引き抜き。」
「他の秘書ではないと思う。」
「それはそうだと思う。
俺も奥さんから聞いてないから。」
「それ・・・いつも手首にしてるやつだよね?」
さっきロッカーで着替えた時、鏡で自分の顔を見て・・・こっちのヘアゴムに変えた。
変えた・・・というより、戻した。
このヘアゴムは大学3年生の12月までしていた物。
小学校3年生からずっとこれでツインテールにしていた。
お姉ちゃんから貰った、赤いリボンがついているヘアゴム。
子どもっぽいデザインだけど・・・。
でも・・・
「これじゃあ、面接官ダメ?
でも、こっちの方が絶対によく見える。」
「よく・・・見える・・・?」
「お姉ちゃんがくれた、樹里の勝負服。
服じゃないけど、でも・・・これがある方が、ブレない。」
少し悩んでいる女の先輩を無視して、部長のデスクの前に立つ。
「部長、このヘアゴムじゃダメ?」
「何が、見える?
加瀬には・・・何が見える?」
「そんなの説明出来ない。
でも見えるの、樹里には。
よく当たるらしい。」
「加瀬って、副社長から・・・引き抜かれた?」
「そういうのは、よく分からないけど。
なんで?」
「副社長の秘書には普通、なれない。
俺も・・・加瀬のことは聞いてないから、他の秘書からの引き抜きじゃないとしたら・・・副社長からの引き抜き。」
「他の秘書ではないと思う。」
「それはそうだと思う。
俺も奥さんから聞いてないから。」
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