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「少し、寄り道してくか。」




樹里を家まで送り届ける途中、そう言った。
そして樹里を連れて着いた先は・・・





「図書館・・・」




樹里が小さな声で・・・この可愛い口で呟いたのを確認し、確認してしまった自分に困った。




樹里が高校3年生以来、久しぶりに樹里と並んで2人でベンチに座った。
それに緊張しながらも、樹里がさっきやったことを思い出す。




「樹里は、“目”が良いんだろうな。」



「“目”?
・・・そうかなって思うことは、たまにあるけど。」



「仕事でやり合ってる相手より、樹里の方がたぶん良さそうだな。
そこまで良くねー弁護士つけてるくらいだし。」



「その人のこと気になってるもんね。」



「うん・・・会社に来ないかって誘われた。」



「もう、決めてるじゃん。」



「俺・・・ブレてないか?
弁護士やりたかったんだけどな。」



「ブレるって、そういうことじゃない。」




完全にブレていると思っていたが、樹里が言うには違うらしい。





そして、樹里が・・・





俺の胸と胸の間を・・・





細くて長い・・・





“女”の指先で、少しだけ触れた・・・。








「ここに、沢山詰められているか。」
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