【R18】清掃員加藤望、社長の弱みを握りに来ました!

Bu-cha

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その日のミツヤマからの帰宅後、また青さんの会社へと寄り真白君に声を掛けた。
青さんは不在だったけれど真白君は”基本的には“社内に常駐しているそうで、青さんの不在時には真白君が青さんの代わりとして動くことになっているらしい。



ニッコニコの真白君と会議室へと入り、もっとニッコニコになった真白君の目の前の椅子に座った。



「望ちゃん、昨日は本当にありがとうね!」



「めちゃくちゃ綺麗に清掃が出来たようですね、おめでとうございます。」



「いや~、まさか兄貴が“一平の所の子”にあそこまでの愛があるなんて想像もしてなくて。
ノンノンと同じような、“可哀想な小さな女の子”に対しての愛なんだと思ってたら、あんなにヤバいくらいの愛で、俺としては嬉し過ぎる想定外だった!
”絶対に手ぇ出すなよ?“とか社長室でも言われて、兄貴の元カノ達に手を出しても何も言ってこなかったあの兄貴が!
俺がノンノンのことを可愛がっても文句言いながらも許してたくらいだったあの兄貴が!
”一平の所に帰す子だから手マ◯もするなよ?“とか言って、一平君に死ぬほど嫉妬してる顔してて、笑い堪えるの大変だった!!
笑い堪えてなかったけど!!」



真白君のそんな話には苦笑いだけで終わらせ、ニッコニコの真白君に”普通“にミツヤマの話を切り出す。



「それより、ミツヤマの案件なんですけど・・・」



「”それより“と言われるうちの兄貴・・・!!」



真白君が満足そうに笑い、「亜里沙が何年も苦しんできたのを知ってる俺からすると、めっちゃスッキリするけど!!」としばらく1人で笑っていて。



真白君の笑い声が落ち着いてきた頃、もう1度切り出した。



「今日、ミツヤマの女の子から、ミツヤマの女性社員はみんな三山社長のことが好きだと聞きました。」



「・・・あぁ~、なるほど、納得。
それが俺の違和感だ。」



「やっぱり、違和感があったんですね。」



「うん、だって俺ってどこにいってもモテるのに、あそこの女の子達1人も俺に来なかったからさ。」



「え、そんな理由?」



「俺って基本的には社内に常駐するようになって、でも亜里沙からの案件だったから俺が担当したいって言って、久しぶりの現場でもあるからウキウキしてもいて。
亜里沙とは秘密で付き合ってたし、タイプの女の子から声掛けられたら困っちゃうな~、でも浮気はしない、しかしウキウキ、みたいなそういうのも男だから普通にあって。」



「顔は全然似てないけど、やっぱり青さんの弟~・・・。」



「兄貴ほどはモテないけどな、俺!!
でも普通にモテるし、タイプの女の子じゃないにしても1人や2人くらいからは絶対に声掛けられるかと思ってたのに、短期間とはいえマジで誰からも誘われることもなければ連絡先すら聞かれなかった!!」



「みんな三山社長のことが本気で好きなんですかね・・・。
三山社長って、女の社員達に”Hatori“の物をプレゼントしてるみたいなんですよ。」



「・・・・・・・言われてみれば、”Hatori“の財布を持ってる女の子はいた。
初めての新卒採用で入社をした女の子の方、なんか印象に残らない感じの。」



「その女の子から今日聞きました。
その財布、三山社長からのプレゼントらしいです。
他の女性社員達も”Hatori“の物を沢山プレゼントされているみたいで。」



「そうなんだ・・・。
”Hatori“の財布なら亜里沙も持ってるから知ってたけど、財布以外の物だと俺には気付けなかった。
三山社長、それはあんまり良くないね。」



「そうですよね、でも犯人が見付かるまでは三山社長には指摘しないつもりでいるんですけど、それで良いですか?」



「だね、三山社長には普段通りいて貰うのが1番良い。」



「分かりました。
それと、男性社員はどんな人達でしたか?
例えば、女性社員に恋をしているような男の人とかいる感じでしたか?
その女の人から全然相手にされないから三山社長を恨んで・・・とか。」



「嫉妬ね~・・・、嫉妬は怖いよね~。
俺はそういう自分の感情も楽しんじゃうタイプだから兄貴の元カノとかめちゃくちゃ良かったけど、普通はそうじゃない人が多いからね~。
あの兄貴が”男友達“に嫉妬しまくって大慌てで来ちゃうくらい、嫉妬の気持ちって人を狂わせることもあるし・・・」



真白君が言葉を切った後、私のことを見詰めて少しだけ無言になった。



それには首を傾げると・・・



真白君が凄く凄く楽しそうに笑い、親指で会議室の扉を指差した。



「来た。」



「来た・・・?」



「昨日婚約をしたって知ってるのに、そんな弟に対してまで嫉妬してるヤバい男が来た。」



真白君がそう言い終わった瞬間・・・



会議室の扉が勢い良く開き、そこから青さんがめちゃくちゃ怒った顔で入ってきた。



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