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庄司さんの鋭い瞳に突き刺されたような感覚になりめちゃくちゃ“怖い”と思ったけれど、それでも我慢・・・することは出来なかったので普通に言う。
「私のことをそんなに睨まないでよ!
鈴木さんからちょっと聞いちゃった話があっただけ!!
何でもないから聞かなかったことにして!!」
「鈴木は何て言ってた?
今回の療養はやっぱり俺のことが関係してるっていうことだよね?」
「“やっぱり”って・・・、庄司さんこそ鈴木さんから何か言われた?」
“もしかして鈴木さん、自分の気持ちを伝えたのかな?”
向こうに行く直前に鈴木さんが庄司さんに気持ちを伝えたのかもしれないと思い、だからこそ庄司さんが婚約者と上手くいかなかったのだとも予想した。
なのに・・・
「いや、何も言われていない。」
青さんの所から私の方に近付きながらハッキリと答え、私が寝転がっているソファー席の目の前の椅子に素早く座った。
「鈴木、何て言ってた?」
「それは私の口からは言えないよ。
でも、鈴木さんの気持ちに気付いてたんだ?」
「なんとなくだけど・・・。」
庄司さんがゆっくりと顔を下に向け、完璧に俯いた。
「鈴木さんの気持ちになんとなくでも気付いてたのにあんな対応をしてたのは良くないって。
鈴木さん可哀想じゃん。」
「鈴木、嫌だったって・・・?」
「鈴木さんはそこまで言ってなかったけど、普通に考えたら嫌に決まってるじゃん。」
「そうだよな・・・。
何でも上手く出来る鈴木が嫌そうな顔をしていたよ・・・。
でも・・・」
言葉を切った庄司さんが大きな溜息と一緒にまた深く頭を沈めた。
「俺は黙ってることなんて出来なくて・・・。」
「まあ、それはそうかもしれないけどさ。」
「普通は何もしないのが正解だったのか・・・。
何もしないでそのまま・・・そのまま、か・・・。」
「鈴木さんの気持ちに気付いてたのにわざわざあんなことをする必要はないよね。
何も気付いてないフリをして鈴木さんと距離を取って、鈴木さんが他の男のことを好きになるのを心の中で応援してあげる男でいて欲しかったよ。」
「・・・・・・・・。」
項垂れて無言になった庄司さんの後頭部を眺めながら私は起き上がり、言った。
“婚約者にも鈴木さんにも良い顔をしていたいとか、マジで悪い男。”
そう言おうとしたのに、モグモグと口を動かしながらも青さんが先に声を出した。
「お前、鈴木のことが大好きじゃねーか。
この前矢代商会で同席してたツンケンしてる元婚約者よりも絶対に好きだろ。」
“鈴木さんへの大好きは女としての大好きじゃないでしょ。”
オニギリの最後の一口を口に入れた私はまた先に喋ることが出来ず、項垂れたままの庄司さんが先に喋った。
「そんなのは当たり前ですよ・・・。
鈴木とは長い付き合いなんですから・・・。」
そう言って・・・
「俺が心から結婚したいと思った女は、鈴木だけなんですから・・・。」
そんな、到底理解出来ないことを言い出した。
「私のことをそんなに睨まないでよ!
鈴木さんからちょっと聞いちゃった話があっただけ!!
何でもないから聞かなかったことにして!!」
「鈴木は何て言ってた?
今回の療養はやっぱり俺のことが関係してるっていうことだよね?」
「“やっぱり”って・・・、庄司さんこそ鈴木さんから何か言われた?」
“もしかして鈴木さん、自分の気持ちを伝えたのかな?”
向こうに行く直前に鈴木さんが庄司さんに気持ちを伝えたのかもしれないと思い、だからこそ庄司さんが婚約者と上手くいかなかったのだとも予想した。
なのに・・・
「いや、何も言われていない。」
青さんの所から私の方に近付きながらハッキリと答え、私が寝転がっているソファー席の目の前の椅子に素早く座った。
「鈴木、何て言ってた?」
「それは私の口からは言えないよ。
でも、鈴木さんの気持ちに気付いてたんだ?」
「なんとなくだけど・・・。」
庄司さんがゆっくりと顔を下に向け、完璧に俯いた。
「鈴木さんの気持ちになんとなくでも気付いてたのにあんな対応をしてたのは良くないって。
鈴木さん可哀想じゃん。」
「鈴木、嫌だったって・・・?」
「鈴木さんはそこまで言ってなかったけど、普通に考えたら嫌に決まってるじゃん。」
「そうだよな・・・。
何でも上手く出来る鈴木が嫌そうな顔をしていたよ・・・。
でも・・・」
言葉を切った庄司さんが大きな溜息と一緒にまた深く頭を沈めた。
「俺は黙ってることなんて出来なくて・・・。」
「まあ、それはそうかもしれないけどさ。」
「普通は何もしないのが正解だったのか・・・。
何もしないでそのまま・・・そのまま、か・・・。」
「鈴木さんの気持ちに気付いてたのにわざわざあんなことをする必要はないよね。
何も気付いてないフリをして鈴木さんと距離を取って、鈴木さんが他の男のことを好きになるのを心の中で応援してあげる男でいて欲しかったよ。」
「・・・・・・・・。」
項垂れて無言になった庄司さんの後頭部を眺めながら私は起き上がり、言った。
“婚約者にも鈴木さんにも良い顔をしていたいとか、マジで悪い男。”
そう言おうとしたのに、モグモグと口を動かしながらも青さんが先に声を出した。
「お前、鈴木のことが大好きじゃねーか。
この前矢代商会で同席してたツンケンしてる元婚約者よりも絶対に好きだろ。」
“鈴木さんへの大好きは女としての大好きじゃないでしょ。”
オニギリの最後の一口を口に入れた私はまた先に喋ることが出来ず、項垂れたままの庄司さんが先に喋った。
「そんなのは当たり前ですよ・・・。
鈴木とは長い付き合いなんですから・・・。」
そう言って・・・
「俺が心から結婚したいと思った女は、鈴木だけなんですから・・・。」
そんな、到底理解出来ないことを言い出した。
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