エキゾチックアニマル【本編完結】

霧京

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卓也と翼編【【貴方がいれば】】後

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はっきりと見えない視界の中では、相手の限界を見極める為の材料が少なくDomが決める第二のセーフワードとなる相手の細かな変化も見つけにくい。
 その為、楽しいPlayと言いながらも常に神経を尖らせる。無論、翼もそれをわかっているからけして無理などせずに、自分の状況を教えてくれるが。

「翼、セーフワード」
「メッだよ」
「よし、翼Kneel」【おすわり】

 わずかな物音が聞こえ、翼の姿が下へ下がる。しかし、それでも卓也の視力では翼が本当にお座りをしたかどうかはわからない。
 かがんだのはわかるが、お座りしているのかはわからない。ただ片足をついているだけかも知れないし、もしかしたらおすわりではなく本当に座っているだけかもしれない。それどころか両手をついた四つん這いでも、卓也にとってはわからない。

「いい子」

 それでも、卓也にとっては褒める以外の選択肢は存在しない。例えどんな体勢であっても、翼がその体勢を選んだのならばそれが卓也にとっての正解だ。
 
「次、Crawl」【這え】

 身じろぎする音で、動いたのはわかる。体勢を変えたらしい翼からの熱い視線を感じつつ、身をかがめ両手を広げた。

「Hug」【抱きつけ】

 身を寄せてきた翼を抱きしめ、愛情と支配を込めたグレアで包み込むと耳に口を寄せ、耳の形を確かめるように唇で挟む。

「あっ・・・・・・」

 わざとピチャピチャと音を立てつつ、耳の穴へ舌を差し込み丹念に耳全体を舐める。腕の中で身じろぐ翼の服の中に手を差し込み、背中を撫でる。

「翼、Strip」【脱げ】
「はい」

 ハキハキしたいつもの声が、どこか甘く蕩けるような返事を返した翼の手は自然に動き出した。浴衣の帯を外し、赤らむ肌を晒す。
 ゆっくりと体重をかければその体は布団へ寝転がった。なすがままの状態の翼の胸へ手を当て、全体を確かめるように撫でる。

「んっ・・・・・・あん・・・・・・」

 動かすごとに、かすかに身じろぐ敏感な反応に悪戯心が沸き起こる。

「あれ、翼の可愛いおっぱいはどこだ?」

 見つからないなと困ったように言いつつ、肌の上を手のひら全体で撫でたり指を滑らせたりすれば、その体が身じろぎ震える。無論、聞かなくてもわかっているがわざとわからないと言いつつ、探るように撫でる。

「嘘つき」
「翼が教えてくれないと何もわからないんだ。教えてくれないか?」

 そう言えば、“うーうー”唸った後、仕方なさそうに乳首の位置を教えた。

「もう少し上、もう少し右」
「あったあった」

 教えられた位置を確かめるように撫で、口を近づける。吸い付くように口に含み、舌を絡めれば硬くなり存在感を増す。

「はっ・・・・・・あ・・・・・・」
「尖ってわかりやすくなったな。これなら見失わない」

 元々見失ってなどいないが、そう言いながらも味わうように舐め、今度は下へ手を伸ばす。指を滑らせ下着の間から手を差し入れる。先走りで濡れた下着を下へ下ろせば、抑えられていた物が立ち上がるのが卓也にもわかる。

「なんか濡れたものが手にあたったな。なんだこれ」
「・・・・・・知らない」
「知らないって自分の体のことだろ?」

 恥ずかしそうな翼の声に、笑いながら握れば一際高い声が上がった。少し動かす事に先端から白濁があふれ出す。

「どんどん濡れてるみたいだけど、なんでだ?」
「・・・・・・知らない」
「翼、Say」【言え】

 グレアと共に、聞けばしばらく躊躇した挙げ句、翼は快感に震えながらも口を開いた。卓也には見えていないが、それでも視線を反らし、恥ずかしそうに顔を手で覆う。

「気持ち・・・いい・・・から」
「そんなに気持ちいいのか?」
「うん」

 何度体を重ねても、どこか拙い反応を返す様子が可愛くてどうしてもいじめたくなる。浮かぶ笑みを隠すように性器に口をつけくわえる。先ほどとは逆に乳首を指先でいじりながら、吸い上げ舌を絡ませる。

「あん・・・いい・・・」

 どんどん溢れる白濁を吸い上げれば、もっともっとと強請るように立ち上がっていく。

「もう無理。イク」
「Cum」【イケ】

 コマンドと共に吸い上げれば、翼は忠実に卓也の口の中で達した。それを音を立て飲み込み、わざと丹念に舐めとると口を離す。

「相変わらずうまいな。翼のミルクは」
「スケベ!」

 口先だけはいつも通りの翼に笑い返しながら、卓也は体を離した。

「翼、Present」【晒せ】
「はい」

 その言葉に体の下で翼が動くのがわかる。本来は一番興奮するだろうコマンドだが、卓也にとってはわからない。このコマンドを使ったときにどのような体勢をとっているのかわからない卓也にとっては、全てが翼の自己判断任せだ。
 Present【晒せ】に限らず、ほとんどのコマンドがSubである翼任せで、どのような体勢をとろうと卓也は構わない。
 それは人によっては投げやりに感じたり、躾としてよくないと感じるらしいが、卓也はそうは思わない。翼の自主性に任せると言うことは絶対の信頼の証でもある。
 仕草の正確さなどどうでもいい、どのような体勢をとっても翼が卓也を裏切ることなどありえない。
 例え、コマンドとはまったく違う体勢をとっていても、卓也にとっては構わない。どんなにふざけていても大事な時には、必ず従ってくれるそれを卓也はわかっている。
 それに、どんな体勢をとっているか考える時間も卓也にとって楽しみのひとつでもある。

「晒したか?」
「うん。できたよ」

 恥ずかしそうな様子から、どのような体勢をとっているかを想像する。両足をたてて広げているのか、両手はどの位置にあるのか、見えていない自分に対してどれほど翼は晒しているのだろうか。

「翼、すまないがよくわからないんだ。次にいじるところに手を持って行ってくれるか?」
「・・・・・・っ!」

 息を飲むような音が聞こえ、差し出した卓也の手を翼の手が掴むのがわかる。そっとひっぱり先ほど触れていた性器の近くに指が触れ、そのまま下へ下ろされる。
 べったりと濡れた秘部へ指が導かれ、穴へと触れればヒクヒクと動くのがわかった。

「ここか。なんか動いているな。で、ここをどうしてほしいんだ?」
「んっ・・・・・・」

 触れる度に中に誘うようにへこみ、離せばまた戻るその感覚を楽しみつつ聞けば、翼の手が離れ甘い吐息がそのたびに漏れる。

「翼、教えてくれないならこのままだぞ? 俺も気持ちよくなりたいんだ教えてくれないか?」
「・・・・・・っ・・・指、入れて」
「こうか」

 指を中へ一本差し込めば、翼が息を飲むのがわかる。暖かい内部は卓也の指を歓迎するかのようにグニュグニュと動き、もっと奥へと誘ってくる。

「入れるだけでいいのか?」
「・・・・・・動かして、出し入れして」
「こうか?」

 ゆっくりと出し入れすれば、その度に翼は甘い声を上げる。先ほど達したばかりで、敏感になった内部をいじられる強い快感に酔いながらもそれではまだ足りないと、翼の体は訴えていた。

「もっと・・・・・・」
「うん?」
「もっと、指増やして! 奥深くまで強くいじって!」

 耐えきれなくなったのか、そう声を上げた翼に笑みを浮べ“Good”と返し指を三本に増やし、中を強くこすりながらも出し入れを繰り返す。

「あっ!・・・いい・・・いいよ」
「でも足りないだろ? 言ってみろよ。翼、ここに本当は何を入れて欲しいんだ?」
「卓也の・・・卓也のチ●チ●いれて! 俺で気持ちよくなって!」
「Good Boy」【よくできた】

 その言葉に愛情を込めたグレアで包み込むと、指を抜き代わりにお預けしていた自分の性器をあてると押し入るように中へ差し込む。
 卓也の物しか知らない翼の内部は、嬉しそうに中へそれを奥深く飲み込んでいく。まるでそれように作られているかのように、ぴったりと嵌まる気がするのは長年体を重ねているからか、それとも翼の全てが卓也専用となっているおかげか。
 温泉よりも暖かく気持ちいいその感触に満たされるのを感じつつ、ゆっくりと突き動かせば、翼の体が震動で動くのがわかる。

「気持ちいい、気持ちいいな翼」
「う・・・うんっ! いい!」

 徐々に激しく奥をノックするかのように動かせば、布団をこする音と翼の嬌声が大きくなる。辺りに立ちこめる熱気と、この激しい行為の所為で体中から汗が浮きあがり、体を流れる。

「あっ・・・やっ・・・卓也・・・激し・・・」
「翼、愛してる」

 しっかりと抱きしめ、持ち上げるようにして奥深くを犯すと、すがりつくかのように翼も両手を卓也の背へ回した。
 強い快感に溺れている所為か卓也の背に爪が立てられるのがわかる。いつもとは逆に、全てを卓也に任せるしかない状態の翼の首筋へキスをし、軽く噛めばビクッと跳ねたのがわかった。
 おそらく達してしまったのだろう、言う余裕などないその様子を可愛く思いつつもお仕置きとばかりに一気に強く奥をつく。

「あっあああ!」
「俺に言わずにイっただろ」
「ご・・・ごめんなさい」
「言わなきゃわからないんだからダメだろ?」
「ご、ごめん・・・なさい!!」

 涙声が混じる嬌声は、快感の為がほとんどだろう。許してと言うようにしがみつき、自ら唇を重ねてきた翼は普段の頼りになる姿とは違い、幼くどこまでも愛らしい。

「翼、出すぞ。いいか?」
「うん、出して!」
「一緒にCum」【イケ】

 さっきほど達したばかりだったが、共に達した瞬間にしっかりと締め付けられ、卓也は中にたまった欲望を残らず吐き出した。

「はぁっ・・・はぁっ・・・」

 二人して荒い息を整えながら、まるで酸素を交換するように唇を重ねる。舌を絡め、互いの唾液が混ざり合い体温さえも同じになる。
 まるで翼と全てが一つになったようなその感覚に、多幸感に浸り何度もキスを繰り返す。
 この歳になると何度もするのは体力が続かない事もあるが、今日はまだできそうだとゆったりとした幸せな中、卓也は思った。
 その後そのまま休憩をとった二人は、今度はゆっくりと味わうような濃厚な時間を過ごした。
 結局二人の部屋についている露天風呂が役に立つのは朝になってからだった。

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