7 / 20
■■ 上映中 ■■
Scene.07
しおりを挟む
「――またかよ!」
美杉の家の玄関先で、無数の髪の毛に貫かれた筈の俺。
何故か自室のあるアパートの二階から、窓ガラスを突き破って飛び出した直後の状態になっていた。
下にあった植木に埋もれて、二階の窓を見上げているのだ。
「――悩むのはあとだ! とにかく、今は行動が先! 美杉!」
植木から飛び出し、隣の美杉の家に一目散に向かう!
悲鳴はまだ聴こえていない!
きっと間に合う!
美杉の家の庭に立て掛けてあった土木用スコップを拝借し、玄関の取手を殴りつけぶっ壊した!
ドアを思いっきり蹴破って、中に転がり込む俺!
「――お、お兄ちゃん?」
「美杉! 大丈夫――だな」
ドアを蹴破った音を聞きつけ、奥から驚いた表情でスリッパをパタパタと鳴らしてやって来た美杉。
良し! 今度は怪我はしていない!
「とにかく、一旦、外に出ろ! 詳しい話はあとでだ!」
「――う、うん?」
俺の指示を受けて、怪訝そうな表情で傍をちょこちょこと擦り抜けた美杉!
美杉がやって来た廊下には――、
さっき出てきたアレは這い寄って来てすらいない。
「――えっと。人ん家のドアを蹴破って、スコップを構えて何やってんのかな、お兄ちゃん?」
俺の背に負ぶさるように身を寄せて、スコップを構える腕の下からひょっこり顔を出し、上目遣いで俺を覗き込んだ暢気な美杉。
「美杉、無事で良かった……」
そんな美杉を抱きしめて、怪我はないかと弄りつつ無事を確かめる俺。
「お、お兄ちゃん? ど、どーしたの?」
抱き締められて弄られていることには嫌がらず、何が起きてるのか解らず混乱している様子だった。
美杉を庇いながら開けっ放しの玄関先を油断なく見据え、土木用スコップを上段に構えたまま待ち受ける俺。
だがしかし――。
「――何も出てこない? 二度目の蛸人間の時と同じだと? ――一体、どう言うことだ?」
追い掛けて来るどころか、外姿を現す気配すらない――だと?
「私が聴きたいよ、お兄ちゃん。人ん家の玄関をぶっ壊して、こんな美少女を拉致するように抱き締め、あまつさえ弄るとは、一体、何事? 遂に渦巻くリビドーが限界に来て、犯罪に走る気になっちゃった?」
抱き込んでいる所為で、たわわな果実が遠慮なく押し潰れている姿勢のまま、背中に回した華奢な腕でポンポンと叩いて、上目遣いに見上げて茶化してくる美杉。
微妙に俺をディスるのも忘れない内容でな?
「――阿呆だろ?」「失敬ですね!」
取り敢えず、お決まりのフレーズで俺も返しておく。
しかし、一体全体、何が起きてんだよ!
――――――――――
気になる続きはこの後、直ぐ!
チャンネルは、そのまま!(笑)
美杉の家の玄関先で、無数の髪の毛に貫かれた筈の俺。
何故か自室のあるアパートの二階から、窓ガラスを突き破って飛び出した直後の状態になっていた。
下にあった植木に埋もれて、二階の窓を見上げているのだ。
「――悩むのはあとだ! とにかく、今は行動が先! 美杉!」
植木から飛び出し、隣の美杉の家に一目散に向かう!
悲鳴はまだ聴こえていない!
きっと間に合う!
美杉の家の庭に立て掛けてあった土木用スコップを拝借し、玄関の取手を殴りつけぶっ壊した!
ドアを思いっきり蹴破って、中に転がり込む俺!
「――お、お兄ちゃん?」
「美杉! 大丈夫――だな」
ドアを蹴破った音を聞きつけ、奥から驚いた表情でスリッパをパタパタと鳴らしてやって来た美杉。
良し! 今度は怪我はしていない!
「とにかく、一旦、外に出ろ! 詳しい話はあとでだ!」
「――う、うん?」
俺の指示を受けて、怪訝そうな表情で傍をちょこちょこと擦り抜けた美杉!
美杉がやって来た廊下には――、
さっき出てきたアレは這い寄って来てすらいない。
「――えっと。人ん家のドアを蹴破って、スコップを構えて何やってんのかな、お兄ちゃん?」
俺の背に負ぶさるように身を寄せて、スコップを構える腕の下からひょっこり顔を出し、上目遣いで俺を覗き込んだ暢気な美杉。
「美杉、無事で良かった……」
そんな美杉を抱きしめて、怪我はないかと弄りつつ無事を確かめる俺。
「お、お兄ちゃん? ど、どーしたの?」
抱き締められて弄られていることには嫌がらず、何が起きてるのか解らず混乱している様子だった。
美杉を庇いながら開けっ放しの玄関先を油断なく見据え、土木用スコップを上段に構えたまま待ち受ける俺。
だがしかし――。
「――何も出てこない? 二度目の蛸人間の時と同じだと? ――一体、どう言うことだ?」
追い掛けて来るどころか、外姿を現す気配すらない――だと?
「私が聴きたいよ、お兄ちゃん。人ん家の玄関をぶっ壊して、こんな美少女を拉致するように抱き締め、あまつさえ弄るとは、一体、何事? 遂に渦巻くリビドーが限界に来て、犯罪に走る気になっちゃった?」
抱き込んでいる所為で、たわわな果実が遠慮なく押し潰れている姿勢のまま、背中に回した華奢な腕でポンポンと叩いて、上目遣いに見上げて茶化してくる美杉。
微妙に俺をディスるのも忘れない内容でな?
「――阿呆だろ?」「失敬ですね!」
取り敢えず、お決まりのフレーズで俺も返しておく。
しかし、一体全体、何が起きてんだよ!
――――――――――
気になる続きはこの後、直ぐ!
チャンネルは、そのまま!(笑)
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
6
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる