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現代。
銀色の猫との出会い②
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「ええええっ!?ちょ・・ちょっと、いま、この猫が喋った!?嘘・・。どうなってるのよ!?」
ドサッと試合の準備の道具が入った鞄を地面に落として、その猫の姿に見入る。
ずいっと猫の正面まで近づいて屈んでみた。
「しかも、あなた・・。何で私の名前を知ってるの?」
「君の名前は昔から知っている。生まれる前から、我とエリカは親友だったからな。」
ちょっと待って・・。
お母さんの名前まで!?
何なの、この夢?
リアルドッキリだし・・・。
「・・・あれ?何ここ!?私、歩道橋の上に居たはずじゃなかった?」
目の前に広がっていた歩道橋と、下を走る車の渋滞の様子、立ち並ぶ高層ビルの様子が様変わりしていた。
ただひたすらに、真っ白い空間が目の前には広がっていた。
目の前にいる銀色の猫の姿だけはそのままに、全ての私の住んでいた世界の景色は真っ白に色を変えて
消えてしまったのだった。
今日の試合・・。
いや、それよりも・・・ここは何処っ!?
一体、どうなってるの?
パニックになった私に、銀色の猫が急に二本足で歩いて目の前で立ち上がる。
「美月、君に頼みがあって君を異世界へと繋ぐこの空間に連れてきたんだ・・・。
君は、今日のフェンシングの大会に向かう途中に車とぶつかって、この世を去る予定になっている。」
「・・・えっ!?何それ。本当に私、死ぬの・・・!?
それにどうして、私がフェンシングの大会に出ることを知っているの?」
「我は何でも知っている。決められた未来で命を落としてしまう前に、
その肉体を持ったまま・・。この異空間(よみのはざま)に連れて来た。」
「・・そうなんだ。助けてくれてどうも有難う!!で・・・、
どうしたら私、元の場所に戻れるの?」
「今の話、ちゃんと聞いてた?」みたいなリアクションの銀猫が、
非常に驚いた様子で私を見上げていた。
聞いてるけど、全体的に支離滅裂で理解不能なんだって・・・。
「元の世界に戻れば、定められた運命の通りに君は事故で死ぬだろう。
それで良ければ・・、元の歩道橋へと君を戻すが・・・。」
ちょっと待て!?
私は大好きな家族にもう二度と会えないの?
フェンシングの全国大会への出場も、医学部で中途半端になっている医術の習得もそのままに・・・。
・・・死ぬってこと!?
「困ります!!でも、戻って死ぬのも困ります・・。
どうしたらいいの?貴方、神様なんでしょ?何とかしてください!!」
「我は神では無い・・。神に仕える身。しかし、1つだけ生き残る為の方法がある。
その肉体を持ったまま、異世界へと転移させる。
そこで我の出す、二者択一の選択を選んで生き延びるか、死ぬ運命を甘んじて受け入れるか・・。」
銀色に輝く、美しい毛並みの猫は金色の瞳を大きく見開いて私を見つめていた。
その瞳は、懐かしいような不思議な感覚を覚える強い光を湛えていた。
「・・・二者択一って言ったわよね?それって、どんな二択なの?」
大きな茶色の瞳を、瞬いて息を深く吐く。
私は、地面に置いた鞄の上にドサリと座り込んで猫の目線に合わせて見つめた。
混乱する頭の中を、少しづつ整理しながら続きを待つ。
二本足で立ちあがった猫は、落ち着いた声音で伝える。
「 君は、時間が8年前から止まっておる・・・。そんな君に・・、再びその時間を
動かす為に、とっておきの二択を用意した。」
その言葉に、ビクリと体が震え怪訝な表情で猫を息を殺して見つめた。
「過去に自分を愛した人から、殺されるほど愛されるか?」
「殺されるほど、愛される・・?そんな物騒な・・!!
しかも、私を愛した人って?そんな人知らないし、多分私の家族以外いないわよ?」
呆然と立ち尽くす私を見ながら、もう1つの選択肢を告げる銀色の猫は・・・。
心なしか、物凄く楽しそうだ。
正直、イラッとするほど生き生きとした声で宣言した。
「これから愛してしまう人を、殺したいほど愛するか!?だ!!君の選択肢は、その二択だ!!」
ビシッと私をピンク色の肉球を向けて指(?)刺した猫に、冷たく一瞥した私は酷く冷静な声音で返事をした。
「・・・・死にます。」
表情を変えずに、茶色の瞳で金色の瞳を見つめて零した言葉に驚きすぎた猫はヘタリと
その場にしゃがみ込む。
その言葉に、銀色の猫は大きく髭を震わせて金の瞳を大きく揺らして驚いていた。
更にそれよりも驚いている私が、大きな瞳を揺らして猫を見下ろした。
ドサッと試合の準備の道具が入った鞄を地面に落として、その猫の姿に見入る。
ずいっと猫の正面まで近づいて屈んでみた。
「しかも、あなた・・。何で私の名前を知ってるの?」
「君の名前は昔から知っている。生まれる前から、我とエリカは親友だったからな。」
ちょっと待って・・。
お母さんの名前まで!?
何なの、この夢?
リアルドッキリだし・・・。
「・・・あれ?何ここ!?私、歩道橋の上に居たはずじゃなかった?」
目の前に広がっていた歩道橋と、下を走る車の渋滞の様子、立ち並ぶ高層ビルの様子が様変わりしていた。
ただひたすらに、真っ白い空間が目の前には広がっていた。
目の前にいる銀色の猫の姿だけはそのままに、全ての私の住んでいた世界の景色は真っ白に色を変えて
消えてしまったのだった。
今日の試合・・。
いや、それよりも・・・ここは何処っ!?
一体、どうなってるの?
パニックになった私に、銀色の猫が急に二本足で歩いて目の前で立ち上がる。
「美月、君に頼みがあって君を異世界へと繋ぐこの空間に連れてきたんだ・・・。
君は、今日のフェンシングの大会に向かう途中に車とぶつかって、この世を去る予定になっている。」
「・・・えっ!?何それ。本当に私、死ぬの・・・!?
それにどうして、私がフェンシングの大会に出ることを知っているの?」
「我は何でも知っている。決められた未来で命を落としてしまう前に、
その肉体を持ったまま・・。この異空間(よみのはざま)に連れて来た。」
「・・そうなんだ。助けてくれてどうも有難う!!で・・・、
どうしたら私、元の場所に戻れるの?」
「今の話、ちゃんと聞いてた?」みたいなリアクションの銀猫が、
非常に驚いた様子で私を見上げていた。
聞いてるけど、全体的に支離滅裂で理解不能なんだって・・・。
「元の世界に戻れば、定められた運命の通りに君は事故で死ぬだろう。
それで良ければ・・、元の歩道橋へと君を戻すが・・・。」
ちょっと待て!?
私は大好きな家族にもう二度と会えないの?
フェンシングの全国大会への出場も、医学部で中途半端になっている医術の習得もそのままに・・・。
・・・死ぬってこと!?
「困ります!!でも、戻って死ぬのも困ります・・。
どうしたらいいの?貴方、神様なんでしょ?何とかしてください!!」
「我は神では無い・・。神に仕える身。しかし、1つだけ生き残る為の方法がある。
その肉体を持ったまま、異世界へと転移させる。
そこで我の出す、二者択一の選択を選んで生き延びるか、死ぬ運命を甘んじて受け入れるか・・。」
銀色に輝く、美しい毛並みの猫は金色の瞳を大きく見開いて私を見つめていた。
その瞳は、懐かしいような不思議な感覚を覚える強い光を湛えていた。
「・・・二者択一って言ったわよね?それって、どんな二択なの?」
大きな茶色の瞳を、瞬いて息を深く吐く。
私は、地面に置いた鞄の上にドサリと座り込んで猫の目線に合わせて見つめた。
混乱する頭の中を、少しづつ整理しながら続きを待つ。
二本足で立ちあがった猫は、落ち着いた声音で伝える。
「 君は、時間が8年前から止まっておる・・・。そんな君に・・、再びその時間を
動かす為に、とっておきの二択を用意した。」
その言葉に、ビクリと体が震え怪訝な表情で猫を息を殺して見つめた。
「過去に自分を愛した人から、殺されるほど愛されるか?」
「殺されるほど、愛される・・?そんな物騒な・・!!
しかも、私を愛した人って?そんな人知らないし、多分私の家族以外いないわよ?」
呆然と立ち尽くす私を見ながら、もう1つの選択肢を告げる銀色の猫は・・・。
心なしか、物凄く楽しそうだ。
正直、イラッとするほど生き生きとした声で宣言した。
「これから愛してしまう人を、殺したいほど愛するか!?だ!!君の選択肢は、その二択だ!!」
ビシッと私をピンク色の肉球を向けて指(?)刺した猫に、冷たく一瞥した私は酷く冷静な声音で返事をした。
「・・・・死にます。」
表情を変えずに、茶色の瞳で金色の瞳を見つめて零した言葉に驚きすぎた猫はヘタリと
その場にしゃがみ込む。
その言葉に、銀色の猫は大きく髭を震わせて金の瞳を大きく揺らして驚いていた。
更にそれよりも驚いている私が、大きな瞳を揺らして猫を見下ろした。
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