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異世界。
闇と光。
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音がしない空間の中に放り出された私は、ふわりと浮いたままの体に驚いていた。
無重力空間の再現・・・?
それとも、闇を作りそこに吸引の魔力をかけた空間なのかしら?
掃除機のように、コンセントがあるわけはないけど・・。
目の前にはただ、真っ暗な世界へと続く空間が広がっていた。
「照らせ・・。光よ。」
私は、呪文を唱えて暗闇に淡い光を灯す。
温度の変化も感じない・・。
ただ目の前が暗い闇で包まれていた。
目が慣れずに、私は辺りをキョロキョロと見まわした。
・・・カタン。
少し先の暗闇から何かが聞こえた気がした。
「・・・音??音がした!!」
やっぱり、ブラックホールじゃないんだ・・・。
目が慣れてきた私は、周りの空間へと視線を向ける。
少しだけ遠くに光が見えた。
アルベルディアの兵士たちは魔術を使えない・・。
「イムディーナ!!?そこにいるの??」
私は、漆黒の空間で闇に灯る光の方へと泳ぐように進む。
「・・美月??ここだ!!我は、ここにいる。」
イムディーナは、私の手を掴んで嬉しそうに見下ろす。
「この空間はブラックホールではなかったわ・・。
魔術も使えるし、空気もある・・。
それに音も伝わる・・。
やはり・・。これは、似せて作られた空間みたい!!
それならば、出口は作れるはずよ。
掃除機と同じ原理だと思う。
・・・ここに穴を開けて兵士たちを外に出しましょう。
脱出したら、この紛い物を外から破壊するわ!!」
「・・・光よ、我が遥か先まで照らせ。」
イムディーナの言葉に、その暗闇は数十メートル先まで光に包まれた。
魔法も使える、詠唱も可能な空間では私もイムディーナも戦える!!
光を照らしながら、私たちはその闇を進む。
先へと進んで行くと、アルベルディアの白い騎士服を身に纏った兵士が見えた。
驚くようにこちらを見た数十人の兵士たちは、安堵の表情を見せて抱き合っていた。
「闇の魔術・・・。ブラックホールではないのだな・・。」
「これは、多分・・・。この空間自体に闇の魔術がかけられているのだ。
エリカに授けた物を引き継いだお前なら、この世界と元の世界を繋げることが出来る筈だ。
・・お前の歌が、この闇を切り裂く力になる!!歌があれば・・。」
「・・・歌で???この空間の出口(ホワイトホール)が現れるの?」
「闇の魔術なら、光の魔術で破ることが出来る・・。
我が授けた美月の歌は、希望と癒し・・。
そしてそれは「光の魔術」そのものが込められた歌として効果がある。
だから、先の戦いで愚王カディールの魔術を破ることが出来た。
今回も・・。
おそらく外では、不死の魔術が施された兵との苦戦を強いられているはずだ・・。
カイザルでさえも、慄く化け物たちに君の父上は必死に戦ったんだよ。」
「お父様が・・・。その時に母が、歌を歌ったのですね・・。祈りを込めて。」
「そうだ・・。神殿で神へと歌を届け、聖堂に戻って光の魔術で闇に捕らわれた兵たちを
その魔術から解き放ったのだ!!
・・・君の歌も、同じだ。
この世界と、あちらの世界を繋げるのだ。
みんなでここから帰ってあの女と戦いの続きをせねばな。
・・賭けは、君の勝ちだ。」
私は、薄暗い空間で光に照らされた金色の瞳を見つめた。
強く輝くその瞳を目に焼き付ける。
まやかしに勝った私は、愛しい光景を思い浮かべた。
つい数日前に、アルベルトが怪我をして休んだ湖の畔で鳥たちと口ずさんだ歌。
差し込む、美しい自然の光とそよぐ風・・。
冷たく、透明な水の煌き・・・。
歌を歌うことを辞めていた私が、自然に口ずさんだメロディーは母の子守歌。
優しく、強くわたしを包む光。
そして、自然とこみ上げる愛しい人への思いが光になる・・。
私は、その自然の中で輝く笑顔を向けたアルベルトを思い出した。
想いが歌に乗る。
愛しいへと、私を届けて!!
無重力空間の再現・・・?
それとも、闇を作りそこに吸引の魔力をかけた空間なのかしら?
掃除機のように、コンセントがあるわけはないけど・・。
目の前にはただ、真っ暗な世界へと続く空間が広がっていた。
「照らせ・・。光よ。」
私は、呪文を唱えて暗闇に淡い光を灯す。
温度の変化も感じない・・。
ただ目の前が暗い闇で包まれていた。
目が慣れずに、私は辺りをキョロキョロと見まわした。
・・・カタン。
少し先の暗闇から何かが聞こえた気がした。
「・・・音??音がした!!」
やっぱり、ブラックホールじゃないんだ・・・。
目が慣れてきた私は、周りの空間へと視線を向ける。
少しだけ遠くに光が見えた。
アルベルディアの兵士たちは魔術を使えない・・。
「イムディーナ!!?そこにいるの??」
私は、漆黒の空間で闇に灯る光の方へと泳ぐように進む。
「・・美月??ここだ!!我は、ここにいる。」
イムディーナは、私の手を掴んで嬉しそうに見下ろす。
「この空間はブラックホールではなかったわ・・。
魔術も使えるし、空気もある・・。
それに音も伝わる・・。
やはり・・。これは、似せて作られた空間みたい!!
それならば、出口は作れるはずよ。
掃除機と同じ原理だと思う。
・・・ここに穴を開けて兵士たちを外に出しましょう。
脱出したら、この紛い物を外から破壊するわ!!」
「・・・光よ、我が遥か先まで照らせ。」
イムディーナの言葉に、その暗闇は数十メートル先まで光に包まれた。
魔法も使える、詠唱も可能な空間では私もイムディーナも戦える!!
光を照らしながら、私たちはその闇を進む。
先へと進んで行くと、アルベルディアの白い騎士服を身に纏った兵士が見えた。
驚くようにこちらを見た数十人の兵士たちは、安堵の表情を見せて抱き合っていた。
「闇の魔術・・・。ブラックホールではないのだな・・。」
「これは、多分・・・。この空間自体に闇の魔術がかけられているのだ。
エリカに授けた物を引き継いだお前なら、この世界と元の世界を繋げることが出来る筈だ。
・・お前の歌が、この闇を切り裂く力になる!!歌があれば・・。」
「・・・歌で???この空間の出口(ホワイトホール)が現れるの?」
「闇の魔術なら、光の魔術で破ることが出来る・・。
我が授けた美月の歌は、希望と癒し・・。
そしてそれは「光の魔術」そのものが込められた歌として効果がある。
だから、先の戦いで愚王カディールの魔術を破ることが出来た。
今回も・・。
おそらく外では、不死の魔術が施された兵との苦戦を強いられているはずだ・・。
カイザルでさえも、慄く化け物たちに君の父上は必死に戦ったんだよ。」
「お父様が・・・。その時に母が、歌を歌ったのですね・・。祈りを込めて。」
「そうだ・・。神殿で神へと歌を届け、聖堂に戻って光の魔術で闇に捕らわれた兵たちを
その魔術から解き放ったのだ!!
・・・君の歌も、同じだ。
この世界と、あちらの世界を繋げるのだ。
みんなでここから帰ってあの女と戦いの続きをせねばな。
・・賭けは、君の勝ちだ。」
私は、薄暗い空間で光に照らされた金色の瞳を見つめた。
強く輝くその瞳を目に焼き付ける。
まやかしに勝った私は、愛しい光景を思い浮かべた。
つい数日前に、アルベルトが怪我をして休んだ湖の畔で鳥たちと口ずさんだ歌。
差し込む、美しい自然の光とそよぐ風・・。
冷たく、透明な水の煌き・・・。
歌を歌うことを辞めていた私が、自然に口ずさんだメロディーは母の子守歌。
優しく、強くわたしを包む光。
そして、自然とこみ上げる愛しい人への思いが光になる・・。
私は、その自然の中で輝く笑顔を向けたアルベルトを思い出した。
想いが歌に乗る。
愛しいへと、私を届けて!!
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番外編①~2020.03.11 終了
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