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36話 一か八かなんてガラじゃない
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『カーマイン小隊はどうした!?何があった!』
『うぁあああああああああああああ!』
『落ち着きなさい!全機あの巨大アポリオンから距離を取りなさい!』
『何が起きたんだ!教えてくれ!』
西進隊は混乱していた。融合アポリオンによる未知の攻撃によりあっというまに三機のザムが落とされたのだ。仕方の無い部分もある。
「くそう!こちらデアフレムデ!司令部応答せよ!繰り返す!こちらデアフレムデ!司令部応答せよ!」
僕は、それからすぐに司令部へと通信を試みるも、反応は無かった。やっぱりだ。イーワック02が落ちた事により、司令部との通信が切れてしまった。
「でも近場なら!こちらデアフレムデ!北進隊及び南進隊応答せよ!繰り返す!こちらデアフレムデ!北進隊及び南進隊応答せよ!」
通信はすぐに返ってきた。司令部と通信が途切れた事は他の部隊も即座に気付いてた。
『こちら北進隊!司令部と通信が途切れました!一体どうなってるんですか?』
『こちら南進隊!先ほどの爆発は、なんだ状況はどうなってる!?』
「現在西進隊は、敵が融合した巨大アポリオンと戦闘中です!その戦闘によりザム・イーワックが落とされました」
『イーワックが落とされた!?飛んでるんだろ!?何で!?』
『融合?どういうことだ』
アランさんと、ブラッドさんが聞いてくる。二人の背後からは、激しい戦闘恩が聞こえている事から、あちらも激戦をくり広げているようだ
「口で説明するより。見てもらったほうが早いです。映像を送ります!」
僕は、上空から撮影した融合アポリオンの姿を二人へと送る。
『これは!?』
『何て姿だ!』
「現在、イーワック02がこの正体不明のアポリオンに撃墜された為、司令部と連絡が取れません。イーワックの代わりに当機が臨時の通信の中継を行います。司令部までは通信は届きませんが、三隊の間でなら通信は可能です」
僕の乗っているザムが指揮官用ザムである事が幸いした。さすがにカルナートの司令部と繋ぐ事はできないが、三隊通しの通信は繋ぐ事が出来る。
きっと、イーワック02が撃墜された事に気付いた司令部が、別のイーワックをスクランブル発進させるはずだ。
『くっ南進隊から援軍を出したいですが、こちらも敵の攻勢がきつくて今送る事は出来ません!』
『北進隊も同様の状況だ!頼む少しの間耐えてくれ!すぐにこいつらを始末して援軍を送る!』
「分かりました。なるべく早くお願いします!」
そこで一旦通信を終えると、改めて地上を見る。地上ではセリアさん達西進隊が融合アポリオンに向けて散開しつつも攻撃をしていた。
融合アポリオンの表面は蛹だった頃のあの茶色い殻よりはやわらかいのか、ザムの攻撃によって傷つくが、大した傷ではない。
『ダメージは通っているぞ!攻撃を続けろ!』
散開した西進隊が、それぞれに融合アポリオンを包囲する形で攻撃を続けているが、融合アポリオンは巨体の癖にすばやく、近くに居るザムに手当たり次第に突撃するので攻撃を集中する事が出来ない。
僕も空中で無反動砲を召喚する。召喚された二丁の内、片方をを腰のマウントに回し、もう一丁を構え、融合アポリオンの周囲を旋回するように飛ぶ。
当然近づけてば、融合アポリオンからあの肉散弾が飛んでくる。幸い弾速は遅いので、僕の腕でも避ける事はできる。
避けつつ無反動砲を撃つが、敵もこちらの攻撃の殆どを避けている。もっと近づけば、簡単に当てる事が出来るんだけど…。
僕にはそれが出来なかった。
怖かったからだ。
ザムは、無敵ではない。そんな事は分かっていた。けれど、今まで一機も落とされていなかった事から、ザムに乗ってさえいればという、確証の無い安心感があった。気取れどザムイーワックが落とされ、二機のザムが一撃で撃破された事によりそれが撃ち砕かれた。
怖い。逃げたい。だけど、みんなが戦っているのに自分だけ逃げる。なけなしの意地が、こんな中途半端な距離から攻撃するという行動だった。
悶々としている間にも、戦闘は継続しており、融合アポリオンが、再び口を大きく開いた。
『全機!奴の口の前にから退避!絶対に奴の前に出るな!』
それを見たセリアさんは、即座に指示を出す。
隊員達は、指示通り正面に立たない様に移動する。
放たれた熱線は、退避行動を取ったザムのすぐ横を通り過ぎた。だが、融合アポリオンは熱線を発射したまま、器用に六本の足を使ってその場で旋回始めたのだ。
「嘘だろ!」
その光景を見て僕は叫んだ。
上空から見たそれは、超巨大なビームで出来た棍棒がぶん回されたようだった。平地である為、隠れる場所は無い北進隊のザムは、強かにその棍棒によって強かに殴り飛ばされた。
『きゃあああああああああああ!』
『あああああああああああ!』
『くああああああああああああ!』
融合アポリオンが発射を終えると、地上では、ザムが死屍累々と横たわっていた。
『くっ!各機状況報告!』
セリアさんのノイズ交じりの通信から、セリア機もかなりの損傷を受けている事が分かった。
それに、西進隊の各機から上がってくる状況報告は芳しいものではなく、幾つかの機体からはそもそも通信が途絶している。
さすがに一機に対しての照射時間が短かったお陰か生き残っている機体はあるが、戦える状態であるのはさらに少ない。
すぐさま僕は、各機のコンディションを表示させる。表示された各機のコンディションリストは赤く染まっていた。
無事な機体が無いじゃないか!
幸いと言っていいのか、どの機体も致命的損傷は負ってないものの、十全に戦える状態とは言い難い。
『この戦力では、もう勝つ事は難しいわ。アマタ貴方は撤退なさい』
「撤退!?セリアさんはどうするんですか!」
『私は、ここで奴を足止めするわ』
その時、指揮官用ザムのカメラアイがセリア機の姿を捉えた。セリア機は、かろうじて戦えそうだが、融合アポリオンの攻撃の余波を受けて左足の外装の一部が溶けていた。
「脱出捨てください。僕が拾います。他の撤退が出来ない人達も脱出を!」
『ダメよ。それは出来ない。貴方が完全に撤退すれば、これは負けじゃないわ。戦略的撤退をして勝負を仕切りなおすの!大丈夫!数をそろえ、対策を立てればこいつにだって勝てるわ』
確かにそうだ。これは、戦略的撤退だ。今ここで僕が死んだら、スベン公国へのザムの供給が止り完全に無防備な状態になってしまう。しかも人類同盟は、それ見た事かと僕を死なせてしまったスベン公国を糾弾し今度こそ完全にスベン公国の命運は終わってしまう。だから僕はこの場から撤退すべきなんだ!
僕の頭にそんな弱く、正しい考えが思い浮かぶ。
けどそうすると、セリアさんは、確実に死ぬ。あの融合アポリオンに蹂躙されて。あいつにはザムのマシンガンも無反動砲も効かない。しかも、セリアさんの乗ってるザムは、ダメージにより機能が目に見えて低下している。そんな状態で戦って生き残るなんて不可能だ。
「撤退なんて選べるわけないでしょうが!」
どうすればいい?セリアさん達を助けるには、あの融合アポリオンを倒すしかない。けれど、西進隊が融合アポリオンを攻撃したけど、ダメージは、表面を傷つけるのみで、内部までダメージがいっている様には見えない。
こんな事なら、もっとレベル上げや熟練度上げをしとくべきだった!新しい強い武器を、新しい強い機体を出しておくべきだった!
そんな事を考えても後の祭り。今ある戦力でどうにかするしかない。
現状、トブタイに乗って上空から攻撃しようにも、近づけばあの三式弾モドキを投げつけられる。
当然弾切れとかもあるだろうけど、たった一機で弾切れになるまで三式弾モドキを避け続けるというのは得策ではない。
何か弱点は無いのか!?強硬な外皮に、肉散弾、更には強力な熱線という攻撃。最強じゃないか!ん?熱線?ならっ!?
「誰か!融合アポリオンが、口から熱線を吐いた後に、蒸気を出した場所を見た人は居ますか?」
すると、西進隊の生き残りのうちの一機から返事が来た。
『じっ自分、見ました。丁度首の根元あたりから勢い良く蒸気が出てました!』
噴出したって事は穴がるって事だ。行ける!
「お願いがあります!攻撃可能な機体は、あの融合アバドンの背中にあるバグリザドの頭部を狙って下さい」
『ちょっと!一体何するつもり?そんな事より逃げなさいっていってるでしょ!』
「お願いしましたよ!」
僕は、行動不能になっているザムに止めを刺そうとしている融合アポリオンに向けて突貫する。ヘッドセットに豆粒くらいに表示されていた融合アポリオンが物凄い速さで拡大されていく。
『アマタ!何をやってるの!止めなさい!逃げて!ちっ!動けるものは全機バグリザドの頭部を集中攻撃!絶対に撃たせるな!』
セリアさんの命令が飛び、部隊員がそれに答える。
「こんなピンチが何だ!」
僕はわがままだ。何が正しいかなんて分かっている。セリアさんの言っている通り逃げる事だ。
自分が勇者やヒーローなんて思ってない。元の世界では、ただのオタクだった。こんな僕に力を与えても大した事は出来やしない。きっと僕が呼ばれたのは、あの気に入らないガウス大司教が行っていたとおり間違いなのだろう。だから力もおかしな事になっているんだ。
僕が、スーパーロボットや、主人公やそのライバルの乗る高性能試作機より、やられ役である量産型ロボットが好きだ。そしてその量産型ロボットが高性能試作ロボットをどうにかこうにか知恵を絞って倒すストーリーが大好きだ。一種の判官贔屓なのだろう。もしかしたら、やられ役である量産型ロボットにただのオタクでしない自分の姿を投影したのかもしれない。
量産機のパイロット達は、どんなに絶望的な状況でも、文句をいい、泣き言をいい、それでも敵に勝つ為に協力し知恵を絞り、強大な敵に時に勝ち、時に負けていく。そんな姿に僕は共感し憧れた。身近な英雄として僕でも成れるかも知れない存在として。
ああ!逃げ出したい!怖い!だけど、ここで逃げてセリアさん達が死に僕が、生き残るのは嫌だ!
融合アポリオンも僕の接近に気付き、正面についている無数のアバドンの顔がこちらを凝視する。気持ち悪い事この上ない。
ザムの左手にトブタイのバーをしっかりと掴まらせ、右手に持ってた弾切れになっていた無反動砲を捨て、腰にマウントしていたもう一本を持たせる。そしてアバドンの頭部が集中して存在する正面に向けて乱射する。
こっちを向け!
融合アポリオンの顔面(?)に着弾したのを嫌がるように、身震いしバグリザドの頭部をこちらに向ける。
熱線を撃ち易い場所に着てやったぞ!ほらその熱線を撃って来い!
『絶対に攻撃させるな!』
発射態勢に入ったバグリザドの頭部をセリアさん達が攻撃する。この攻撃にお陰でバグリザド頭が破壊されたり、出てきた肉散弾にマシンガンの弾が当り、その場で爆発。誘爆に巻き込まれたバグリザドの頭部に無数の骨片が突き刺さる。
殆どのバグリザドの頭部が、味方による攻撃に潰される中、一つだけ撃ち漏らしが出てしまった。
『おい誰か!あの頭を潰せ!』
『クソッ!片腕が無くてリロード出来ねぇ!』
『避けろ!』
唯一残ってしまったバグリザドの頭部から、肉三弾が僕に向かって一発だけ発射された。発射されてしまった。
何故か、ゆっくりとこちらに向かってくる様に見える肉散弾を見ながら、僕は、僕の考えた作戦が失敗したのを確信した。通信機からは、攻撃できた全ての武器の弾が切れていた。
ダメだったかぁ…。やっぱりガラじゃなかったなぁ。
『させないわよ!』
次の瞬間、武器を捨てたセリア機が、ブーストを全開にして、放たれた肉散弾に向かってタックルした。
お陰で肉散弾は、僕の針路から離れた。
『行きなさ…』
セリアさんの声は最後まで聞こえなかった。何故なら、肉散弾が弾き飛ばしたセリア機のすぐ傍で爆発したからだ。
セリアさんがやられた!?いやっ大丈夫だ!あの散弾ならコックピットを抜けない。ザム・イーワックが爆発したのは、散弾のせいではなく高い位置から地上へと落下したせいだ。僕はザムの安全性能を信じている!
そのお陰で僕は融合アポリオンに真っ直ぐ接近する事が出来る。
バグリザドによる攻撃が出来なくなった融合アポリオンは、こちらに向けてあの大口を開いた。口の奥が光り熱線の発射体勢に入ったのだ。
そうだ!対空兵装封じられた状態で僕を攻撃するにはそうするしか無いよなぁ!
丁度弾切れになった最後の無反動砲を捨てると、代わりにバックパックに格納していたマシンガンを手に持たせる。
融合アポリオンの口の中の発光が強くなる。心臓が耳にうるさいほど脈打ち、腕にはしびれるような感覚がある。
はは、こんなに緊張した事今まで無いよ!怖い。怖いよ!こんな責任重大なこと僕なんかがやれる訳無い!でも…でも・・・
僕の心の中はグチャグチャだった。興奮、恐怖、緊張、開き直り、それらの感情が入り混じり今自分が何を感じているのかさえ分からなくなる。
でも、でもさぁ!やりたい事は分かってる!
熱線が発射される直前に、トブタイの機首を思いっきり上げる。同時に、トブタイから指揮官用ザムを飛び降りさせる。
トブタイの機首を上げたのは、融合アポリオンの意識をトブタイに集中させ、飛び降りるザムの事を気付かれない為だ。
トブタイはそのまま機首を上げた状態で高度を上げる。ザムが地上に着地すると同時に、融合アポリオンが熱線を発射した。熱線はトブタイの後部にまず当ったが、それはすぐに外れた。トブタイが上昇した事により、狙いが外れたのだ。融合アポリオンは、熱線を発射したまま、体を上にそらし、狙いを修正する。それにより熱線がトブタイに直撃、しばらくは何とか持ったものの熱線が貫通し、最後は爆発した。
一方飛び降りた僕は、地面に着地するとザムの態勢を低くし、ブースターを全開に吹かして一気に融合アポリオンの放った熱線の下を飛ぶ。
気付くなよ!気付くなよ!ほんの百数十mの距離が長い。いつもだったら一瞬だと感じる距離なのに!
ここだ!
ブースターの噴射を停止し、ザリザリと地面に自機の両足をつけ、ブレーキをかける。
下を…取ったぞ!
完全に停止した時、目の前には融合アポリオンの下面があった。トブタイを追う為に体をそらしているお陰で蒸気を噴出する為の穴が…無いだと!?
下面に穴が無い事に、僕は動揺した。下面であっても融合アポリオンには亀と同じように甲羅がある。手に持っている無反動砲で撃ち抜ける可能性は低いだろう。
いや違う!
その時頭上で発射されていた熱線が止った。同時に目の前にあった肉塊が蠢き穴が開いた。
蒸気の噴出孔は開閉式だったのか!これなら問題ない!
下面に僕がいる事に気がついた融合アポリオンの胴体が下がり始める。
急げ!コレで終わりだ!終わってくれ!
「うぁああああああああああああああああああああああ!」
僕はマシンガンの銃口を、穴に突っ込むとすぐさまトリガーを引いた。
ドドドドドド!
発射モードを最初からフルオート。
銃弾を打ち込むたびに、穴から融合アポリオンの血液が噴出し、ザムの胴体を返り血で濡らす。
瞬く間に、マシンガン弾丸が尽きる。
まだだ!
「コール!ゼス500mm無反動砲ぉ!」
マシンガンを捨て、召還した二挺の無反動砲を両手に持たせる。そして、二つの砲身を無理矢理穴へとねじ込むとトリガーを引く。
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねぇ!死んでしまえ!
無反動砲のトリガーを引くたびにビクビクと融合アポリオンの胴体が飛び上がるように反応する。
最後の一発まで撃ちきった。
その時、目の前にあった融合アポリオンの胴体が不自然に膨れ上がると、大爆発を起こした。
きっと無反動砲の弾が中で時限信管が作動して爆発したのだろう。
「うわあああああああああああああああああ!」
僕の乗るザムはそれにもろ巻き込まれた。尋常ではない衝撃がコックピットを襲い、エアバックが作動する。僕の体がエアバックに押し潰される。
そこで僕の意識は一度暗転した。
気がつくと、エアバックが格納され、ヘッドセットから見える風景はアポリオンの血に染まっていた。
これじゃあ外が見えない…。どうなったんだ?
すると機体に装備されたカメラ用の洗浄装置が作動し、カメラに向かって洗浄液が吹きかけられ、その後に高圧の空気を吹き付け、カメラに付いた汚れを吹き飛ばした。
最初に目に入ったのは、青い空だった。
徐々に五感の感覚が戻ってくる。
ここに来て初めて僕は、乗っているザムが仰向けに倒れている事に気がついた。
『アマタ!ねぇ!アマタ無事なの!返事をして!』
今度は、通信機からセリアさんの声が聞こえてきた。
無事かどうか聞きたいのは僕のほうですよ。ザムを信じてたけど無事だったんだ…。良かった。
ザムのコンディションをチェックすると左腕がもげている以外問題は無かった。僕は、ザムを立たせると勝利をアピールする為に指揮官用ザムの腕を上げた。
ほぼ同時刻、北進隊と南進隊の戦闘も終わったと報告が入る。
こうしてハイレルゲン奪還作戦は、少なくない犠牲は出たものの成功した。
それはアポリオンが再来してから、初の反抗作戦成功を意味していた。
『うぁあああああああああああああ!』
『落ち着きなさい!全機あの巨大アポリオンから距離を取りなさい!』
『何が起きたんだ!教えてくれ!』
西進隊は混乱していた。融合アポリオンによる未知の攻撃によりあっというまに三機のザムが落とされたのだ。仕方の無い部分もある。
「くそう!こちらデアフレムデ!司令部応答せよ!繰り返す!こちらデアフレムデ!司令部応答せよ!」
僕は、それからすぐに司令部へと通信を試みるも、反応は無かった。やっぱりだ。イーワック02が落ちた事により、司令部との通信が切れてしまった。
「でも近場なら!こちらデアフレムデ!北進隊及び南進隊応答せよ!繰り返す!こちらデアフレムデ!北進隊及び南進隊応答せよ!」
通信はすぐに返ってきた。司令部と通信が途切れた事は他の部隊も即座に気付いてた。
『こちら北進隊!司令部と通信が途切れました!一体どうなってるんですか?』
『こちら南進隊!先ほどの爆発は、なんだ状況はどうなってる!?』
「現在西進隊は、敵が融合した巨大アポリオンと戦闘中です!その戦闘によりザム・イーワックが落とされました」
『イーワックが落とされた!?飛んでるんだろ!?何で!?』
『融合?どういうことだ』
アランさんと、ブラッドさんが聞いてくる。二人の背後からは、激しい戦闘恩が聞こえている事から、あちらも激戦をくり広げているようだ
「口で説明するより。見てもらったほうが早いです。映像を送ります!」
僕は、上空から撮影した融合アポリオンの姿を二人へと送る。
『これは!?』
『何て姿だ!』
「現在、イーワック02がこの正体不明のアポリオンに撃墜された為、司令部と連絡が取れません。イーワックの代わりに当機が臨時の通信の中継を行います。司令部までは通信は届きませんが、三隊の間でなら通信は可能です」
僕の乗っているザムが指揮官用ザムである事が幸いした。さすがにカルナートの司令部と繋ぐ事はできないが、三隊通しの通信は繋ぐ事が出来る。
きっと、イーワック02が撃墜された事に気付いた司令部が、別のイーワックをスクランブル発進させるはずだ。
『くっ南進隊から援軍を出したいですが、こちらも敵の攻勢がきつくて今送る事は出来ません!』
『北進隊も同様の状況だ!頼む少しの間耐えてくれ!すぐにこいつらを始末して援軍を送る!』
「分かりました。なるべく早くお願いします!」
そこで一旦通信を終えると、改めて地上を見る。地上ではセリアさん達西進隊が融合アポリオンに向けて散開しつつも攻撃をしていた。
融合アポリオンの表面は蛹だった頃のあの茶色い殻よりはやわらかいのか、ザムの攻撃によって傷つくが、大した傷ではない。
『ダメージは通っているぞ!攻撃を続けろ!』
散開した西進隊が、それぞれに融合アポリオンを包囲する形で攻撃を続けているが、融合アポリオンは巨体の癖にすばやく、近くに居るザムに手当たり次第に突撃するので攻撃を集中する事が出来ない。
僕も空中で無反動砲を召喚する。召喚された二丁の内、片方をを腰のマウントに回し、もう一丁を構え、融合アポリオンの周囲を旋回するように飛ぶ。
当然近づけてば、融合アポリオンからあの肉散弾が飛んでくる。幸い弾速は遅いので、僕の腕でも避ける事はできる。
避けつつ無反動砲を撃つが、敵もこちらの攻撃の殆どを避けている。もっと近づけば、簡単に当てる事が出来るんだけど…。
僕にはそれが出来なかった。
怖かったからだ。
ザムは、無敵ではない。そんな事は分かっていた。けれど、今まで一機も落とされていなかった事から、ザムに乗ってさえいればという、確証の無い安心感があった。気取れどザムイーワックが落とされ、二機のザムが一撃で撃破された事によりそれが撃ち砕かれた。
怖い。逃げたい。だけど、みんなが戦っているのに自分だけ逃げる。なけなしの意地が、こんな中途半端な距離から攻撃するという行動だった。
悶々としている間にも、戦闘は継続しており、融合アポリオンが、再び口を大きく開いた。
『全機!奴の口の前にから退避!絶対に奴の前に出るな!』
それを見たセリアさんは、即座に指示を出す。
隊員達は、指示通り正面に立たない様に移動する。
放たれた熱線は、退避行動を取ったザムのすぐ横を通り過ぎた。だが、融合アポリオンは熱線を発射したまま、器用に六本の足を使ってその場で旋回始めたのだ。
「嘘だろ!」
その光景を見て僕は叫んだ。
上空から見たそれは、超巨大なビームで出来た棍棒がぶん回されたようだった。平地である為、隠れる場所は無い北進隊のザムは、強かにその棍棒によって強かに殴り飛ばされた。
『きゃあああああああああああ!』
『あああああああああああ!』
『くああああああああああああ!』
融合アポリオンが発射を終えると、地上では、ザムが死屍累々と横たわっていた。
『くっ!各機状況報告!』
セリアさんのノイズ交じりの通信から、セリア機もかなりの損傷を受けている事が分かった。
それに、西進隊の各機から上がってくる状況報告は芳しいものではなく、幾つかの機体からはそもそも通信が途絶している。
さすがに一機に対しての照射時間が短かったお陰か生き残っている機体はあるが、戦える状態であるのはさらに少ない。
すぐさま僕は、各機のコンディションを表示させる。表示された各機のコンディションリストは赤く染まっていた。
無事な機体が無いじゃないか!
幸いと言っていいのか、どの機体も致命的損傷は負ってないものの、十全に戦える状態とは言い難い。
『この戦力では、もう勝つ事は難しいわ。アマタ貴方は撤退なさい』
「撤退!?セリアさんはどうするんですか!」
『私は、ここで奴を足止めするわ』
その時、指揮官用ザムのカメラアイがセリア機の姿を捉えた。セリア機は、かろうじて戦えそうだが、融合アポリオンの攻撃の余波を受けて左足の外装の一部が溶けていた。
「脱出捨てください。僕が拾います。他の撤退が出来ない人達も脱出を!」
『ダメよ。それは出来ない。貴方が完全に撤退すれば、これは負けじゃないわ。戦略的撤退をして勝負を仕切りなおすの!大丈夫!数をそろえ、対策を立てればこいつにだって勝てるわ』
確かにそうだ。これは、戦略的撤退だ。今ここで僕が死んだら、スベン公国へのザムの供給が止り完全に無防備な状態になってしまう。しかも人類同盟は、それ見た事かと僕を死なせてしまったスベン公国を糾弾し今度こそ完全にスベン公国の命運は終わってしまう。だから僕はこの場から撤退すべきなんだ!
僕の頭にそんな弱く、正しい考えが思い浮かぶ。
けどそうすると、セリアさんは、確実に死ぬ。あの融合アポリオンに蹂躙されて。あいつにはザムのマシンガンも無反動砲も効かない。しかも、セリアさんの乗ってるザムは、ダメージにより機能が目に見えて低下している。そんな状態で戦って生き残るなんて不可能だ。
「撤退なんて選べるわけないでしょうが!」
どうすればいい?セリアさん達を助けるには、あの融合アポリオンを倒すしかない。けれど、西進隊が融合アポリオンを攻撃したけど、ダメージは、表面を傷つけるのみで、内部までダメージがいっている様には見えない。
こんな事なら、もっとレベル上げや熟練度上げをしとくべきだった!新しい強い武器を、新しい強い機体を出しておくべきだった!
そんな事を考えても後の祭り。今ある戦力でどうにかするしかない。
現状、トブタイに乗って上空から攻撃しようにも、近づけばあの三式弾モドキを投げつけられる。
当然弾切れとかもあるだろうけど、たった一機で弾切れになるまで三式弾モドキを避け続けるというのは得策ではない。
何か弱点は無いのか!?強硬な外皮に、肉散弾、更には強力な熱線という攻撃。最強じゃないか!ん?熱線?ならっ!?
「誰か!融合アポリオンが、口から熱線を吐いた後に、蒸気を出した場所を見た人は居ますか?」
すると、西進隊の生き残りのうちの一機から返事が来た。
『じっ自分、見ました。丁度首の根元あたりから勢い良く蒸気が出てました!』
噴出したって事は穴がるって事だ。行ける!
「お願いがあります!攻撃可能な機体は、あの融合アバドンの背中にあるバグリザドの頭部を狙って下さい」
『ちょっと!一体何するつもり?そんな事より逃げなさいっていってるでしょ!』
「お願いしましたよ!」
僕は、行動不能になっているザムに止めを刺そうとしている融合アポリオンに向けて突貫する。ヘッドセットに豆粒くらいに表示されていた融合アポリオンが物凄い速さで拡大されていく。
『アマタ!何をやってるの!止めなさい!逃げて!ちっ!動けるものは全機バグリザドの頭部を集中攻撃!絶対に撃たせるな!』
セリアさんの命令が飛び、部隊員がそれに答える。
「こんなピンチが何だ!」
僕はわがままだ。何が正しいかなんて分かっている。セリアさんの言っている通り逃げる事だ。
自分が勇者やヒーローなんて思ってない。元の世界では、ただのオタクだった。こんな僕に力を与えても大した事は出来やしない。きっと僕が呼ばれたのは、あの気に入らないガウス大司教が行っていたとおり間違いなのだろう。だから力もおかしな事になっているんだ。
僕が、スーパーロボットや、主人公やそのライバルの乗る高性能試作機より、やられ役である量産型ロボットが好きだ。そしてその量産型ロボットが高性能試作ロボットをどうにかこうにか知恵を絞って倒すストーリーが大好きだ。一種の判官贔屓なのだろう。もしかしたら、やられ役である量産型ロボットにただのオタクでしない自分の姿を投影したのかもしれない。
量産機のパイロット達は、どんなに絶望的な状況でも、文句をいい、泣き言をいい、それでも敵に勝つ為に協力し知恵を絞り、強大な敵に時に勝ち、時に負けていく。そんな姿に僕は共感し憧れた。身近な英雄として僕でも成れるかも知れない存在として。
ああ!逃げ出したい!怖い!だけど、ここで逃げてセリアさん達が死に僕が、生き残るのは嫌だ!
融合アポリオンも僕の接近に気付き、正面についている無数のアバドンの顔がこちらを凝視する。気持ち悪い事この上ない。
ザムの左手にトブタイのバーをしっかりと掴まらせ、右手に持ってた弾切れになっていた無反動砲を捨て、腰にマウントしていたもう一本を持たせる。そしてアバドンの頭部が集中して存在する正面に向けて乱射する。
こっちを向け!
融合アポリオンの顔面(?)に着弾したのを嫌がるように、身震いしバグリザドの頭部をこちらに向ける。
熱線を撃ち易い場所に着てやったぞ!ほらその熱線を撃って来い!
『絶対に攻撃させるな!』
発射態勢に入ったバグリザドの頭部をセリアさん達が攻撃する。この攻撃にお陰でバグリザド頭が破壊されたり、出てきた肉散弾にマシンガンの弾が当り、その場で爆発。誘爆に巻き込まれたバグリザドの頭部に無数の骨片が突き刺さる。
殆どのバグリザドの頭部が、味方による攻撃に潰される中、一つだけ撃ち漏らしが出てしまった。
『おい誰か!あの頭を潰せ!』
『クソッ!片腕が無くてリロード出来ねぇ!』
『避けろ!』
唯一残ってしまったバグリザドの頭部から、肉三弾が僕に向かって一発だけ発射された。発射されてしまった。
何故か、ゆっくりとこちらに向かってくる様に見える肉散弾を見ながら、僕は、僕の考えた作戦が失敗したのを確信した。通信機からは、攻撃できた全ての武器の弾が切れていた。
ダメだったかぁ…。やっぱりガラじゃなかったなぁ。
『させないわよ!』
次の瞬間、武器を捨てたセリア機が、ブーストを全開にして、放たれた肉散弾に向かってタックルした。
お陰で肉散弾は、僕の針路から離れた。
『行きなさ…』
セリアさんの声は最後まで聞こえなかった。何故なら、肉散弾が弾き飛ばしたセリア機のすぐ傍で爆発したからだ。
セリアさんがやられた!?いやっ大丈夫だ!あの散弾ならコックピットを抜けない。ザム・イーワックが爆発したのは、散弾のせいではなく高い位置から地上へと落下したせいだ。僕はザムの安全性能を信じている!
そのお陰で僕は融合アポリオンに真っ直ぐ接近する事が出来る。
バグリザドによる攻撃が出来なくなった融合アポリオンは、こちらに向けてあの大口を開いた。口の奥が光り熱線の発射体勢に入ったのだ。
そうだ!対空兵装封じられた状態で僕を攻撃するにはそうするしか無いよなぁ!
丁度弾切れになった最後の無反動砲を捨てると、代わりにバックパックに格納していたマシンガンを手に持たせる。
融合アポリオンの口の中の発光が強くなる。心臓が耳にうるさいほど脈打ち、腕にはしびれるような感覚がある。
はは、こんなに緊張した事今まで無いよ!怖い。怖いよ!こんな責任重大なこと僕なんかがやれる訳無い!でも…でも・・・
僕の心の中はグチャグチャだった。興奮、恐怖、緊張、開き直り、それらの感情が入り混じり今自分が何を感じているのかさえ分からなくなる。
でも、でもさぁ!やりたい事は分かってる!
熱線が発射される直前に、トブタイの機首を思いっきり上げる。同時に、トブタイから指揮官用ザムを飛び降りさせる。
トブタイの機首を上げたのは、融合アポリオンの意識をトブタイに集中させ、飛び降りるザムの事を気付かれない為だ。
トブタイはそのまま機首を上げた状態で高度を上げる。ザムが地上に着地すると同時に、融合アポリオンが熱線を発射した。熱線はトブタイの後部にまず当ったが、それはすぐに外れた。トブタイが上昇した事により、狙いが外れたのだ。融合アポリオンは、熱線を発射したまま、体を上にそらし、狙いを修正する。それにより熱線がトブタイに直撃、しばらくは何とか持ったものの熱線が貫通し、最後は爆発した。
一方飛び降りた僕は、地面に着地するとザムの態勢を低くし、ブースターを全開に吹かして一気に融合アポリオンの放った熱線の下を飛ぶ。
気付くなよ!気付くなよ!ほんの百数十mの距離が長い。いつもだったら一瞬だと感じる距離なのに!
ここだ!
ブースターの噴射を停止し、ザリザリと地面に自機の両足をつけ、ブレーキをかける。
下を…取ったぞ!
完全に停止した時、目の前には融合アポリオンの下面があった。トブタイを追う為に体をそらしているお陰で蒸気を噴出する為の穴が…無いだと!?
下面に穴が無い事に、僕は動揺した。下面であっても融合アポリオンには亀と同じように甲羅がある。手に持っている無反動砲で撃ち抜ける可能性は低いだろう。
いや違う!
その時頭上で発射されていた熱線が止った。同時に目の前にあった肉塊が蠢き穴が開いた。
蒸気の噴出孔は開閉式だったのか!これなら問題ない!
下面に僕がいる事に気がついた融合アポリオンの胴体が下がり始める。
急げ!コレで終わりだ!終わってくれ!
「うぁああああああああああああああああああああああ!」
僕はマシンガンの銃口を、穴に突っ込むとすぐさまトリガーを引いた。
ドドドドドド!
発射モードを最初からフルオート。
銃弾を打ち込むたびに、穴から融合アポリオンの血液が噴出し、ザムの胴体を返り血で濡らす。
瞬く間に、マシンガン弾丸が尽きる。
まだだ!
「コール!ゼス500mm無反動砲ぉ!」
マシンガンを捨て、召還した二挺の無反動砲を両手に持たせる。そして、二つの砲身を無理矢理穴へとねじ込むとトリガーを引く。
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねぇ!死んでしまえ!
無反動砲のトリガーを引くたびにビクビクと融合アポリオンの胴体が飛び上がるように反応する。
最後の一発まで撃ちきった。
その時、目の前にあった融合アポリオンの胴体が不自然に膨れ上がると、大爆発を起こした。
きっと無反動砲の弾が中で時限信管が作動して爆発したのだろう。
「うわあああああああああああああああああ!」
僕の乗るザムはそれにもろ巻き込まれた。尋常ではない衝撃がコックピットを襲い、エアバックが作動する。僕の体がエアバックに押し潰される。
そこで僕の意識は一度暗転した。
気がつくと、エアバックが格納され、ヘッドセットから見える風景はアポリオンの血に染まっていた。
これじゃあ外が見えない…。どうなったんだ?
すると機体に装備されたカメラ用の洗浄装置が作動し、カメラに向かって洗浄液が吹きかけられ、その後に高圧の空気を吹き付け、カメラに付いた汚れを吹き飛ばした。
最初に目に入ったのは、青い空だった。
徐々に五感の感覚が戻ってくる。
ここに来て初めて僕は、乗っているザムが仰向けに倒れている事に気がついた。
『アマタ!ねぇ!アマタ無事なの!返事をして!』
今度は、通信機からセリアさんの声が聞こえてきた。
無事かどうか聞きたいのは僕のほうですよ。ザムを信じてたけど無事だったんだ…。良かった。
ザムのコンディションをチェックすると左腕がもげている以外問題は無かった。僕は、ザムを立たせると勝利をアピールする為に指揮官用ザムの腕を上げた。
ほぼ同時刻、北進隊と南進隊の戦闘も終わったと報告が入る。
こうしてハイレルゲン奪還作戦は、少なくない犠牲は出たものの成功した。
それはアポリオンが再来してから、初の反抗作戦成功を意味していた。
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