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第2章
65.二人目の聖女様1
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王太后様に気に入られたジェファニーは、コアラルンプールの学園の寮ではなくて、別宮に住まわせていただくことになる。
第2王子の婚約者であるカトリーヌ様は、そのままの学生寮なので、気になるけど、王太后様の命令には、嫁の立場では背けない。
別宮の快適さの度合いは、実家を上回る快適さで、さすが王太后様がお住まいになられるだけのことはある。
それに結婚してからは、しばらくは、新婚気分を味わうために別宮での暮らしになるようだ。
第2王子の新婚生活はというと、臣下に降りるため、一切宮邸の利用はない。ということは、まさにジェニファーにだけ許された破格の扱いに大満足する。
それにジェニファーのためにだけ誂えたような聖女邸を建ててくださるというから恐れ入る。
もし、結婚後、クリストファー殿下と喧嘩しても、自分だけの居城があれば、実家に戻ることなく、ここで幸せに暮らしていけるということで、ここにも王太后様の配慮がうかがい知れるというもの。
別宮のジェニファーの部屋はというと、離れのような形で独立してある。王太后様が婚約者時代の時に、当時の王太后様から気に入られて、婚約時代にお住まいにされていたと聞く。そこを改装されて、今回使わせていただくことになりましたのよ。
由緒正しい王妃になるものの住まいということだ。
王太后が認めた王太子妃は、現王妃から嫁姑の問題なしに扱われる存在だという。聖女様の嫁に、意地悪をする姑がいるとは思えないけど、そんなところにまで気を配ってくれる王太后様の気持ちに感謝申し上げます。
「ジェニファーちゃんは、勉強道具と制服さえ持ってきたら、いいわよ」
言われた通り、教科書やノート、カバンに制服だけ、持って一度部屋の中を覗きに来てみた。足りないものがあれば実家の公爵邸から持ってくればいいと軽く考えていたら、家具、調度品は最高級の物がすでに置かれていて、というより、作り付けになっていて、地震の時でも倒れる心配がない。
これなら離れの別宮ごと、空を飛びながら生活できるという素晴らしいものじゃない!
でも、寮の空中クローゼットから通学する方がはるかに便利だったのだけど、そんなことおくびにも出さず、毎日、別宮から通学しています。
婚約者であるクリストファー殿下がお迎えに来てくださるから、それはそれで楽しい。
「それにしても、お祖母様にあれだけ、気に入ってもらえるとは、さすがジェニファーだな」
「でも、カトリーヌ様に申し訳ないような気がしています」
「カトリーヌは、弟と愛し合っているのだから仕方がニアだろう。お祖母様も、そのことを含めて不満だったのではないかと思っている」
お義母様のことを何も言われないので、きっと気に入ってもらえなかったのかしら?
「母上も努力したんだけどさ。こういうことは隔世遺伝なのかもしれない。」
「は?遺伝では、ございませんわ」
「そうだな。女性陣は、遺伝ではないな」
その後、二人で、ひとしきり笑いあった後、学園まで、あっという間に到着する。
誰とも、話すことなく空中クローゼットの中を通り抜けて、通学していた時に比べると、格段に楽しい。
それぞれの教室へと、手を振って別れ、入っていく。一応、護衛の騎士はそれぞれいるから、教室までついてきてくれるけどね。
教室に入ると、少しざわついていることが気になるが、そのまま席まで行く。
「ねえねえ。ジェニファー聞いた?今度入ってくる転校生、聖女様なんだって」
「えっ!?」
聖女様は、1000年に一度しか誕生しない。前世でジェニファーガ1000年ぶりで誕生したので、今世は、聖女なしはマズかろうということで、二回目だから、代理聖女をやっているのだけど、ここで本来の聖女様が誕生すれば、ジェニファーは消滅してしまうのではないかと考える。
前世から見ても、この世に聖女様は一人しか存在しないはずなのに、二人目が現れたとなると、どうなるのか見当もつかない。
第2王子の婚約者であるカトリーヌ様は、そのままの学生寮なので、気になるけど、王太后様の命令には、嫁の立場では背けない。
別宮の快適さの度合いは、実家を上回る快適さで、さすが王太后様がお住まいになられるだけのことはある。
それに結婚してからは、しばらくは、新婚気分を味わうために別宮での暮らしになるようだ。
第2王子の新婚生活はというと、臣下に降りるため、一切宮邸の利用はない。ということは、まさにジェニファーにだけ許された破格の扱いに大満足する。
それにジェニファーのためにだけ誂えたような聖女邸を建ててくださるというから恐れ入る。
もし、結婚後、クリストファー殿下と喧嘩しても、自分だけの居城があれば、実家に戻ることなく、ここで幸せに暮らしていけるということで、ここにも王太后様の配慮がうかがい知れるというもの。
別宮のジェニファーの部屋はというと、離れのような形で独立してある。王太后様が婚約者時代の時に、当時の王太后様から気に入られて、婚約時代にお住まいにされていたと聞く。そこを改装されて、今回使わせていただくことになりましたのよ。
由緒正しい王妃になるものの住まいということだ。
王太后が認めた王太子妃は、現王妃から嫁姑の問題なしに扱われる存在だという。聖女様の嫁に、意地悪をする姑がいるとは思えないけど、そんなところにまで気を配ってくれる王太后様の気持ちに感謝申し上げます。
「ジェニファーちゃんは、勉強道具と制服さえ持ってきたら、いいわよ」
言われた通り、教科書やノート、カバンに制服だけ、持って一度部屋の中を覗きに来てみた。足りないものがあれば実家の公爵邸から持ってくればいいと軽く考えていたら、家具、調度品は最高級の物がすでに置かれていて、というより、作り付けになっていて、地震の時でも倒れる心配がない。
これなら離れの別宮ごと、空を飛びながら生活できるという素晴らしいものじゃない!
でも、寮の空中クローゼットから通学する方がはるかに便利だったのだけど、そんなことおくびにも出さず、毎日、別宮から通学しています。
婚約者であるクリストファー殿下がお迎えに来てくださるから、それはそれで楽しい。
「それにしても、お祖母様にあれだけ、気に入ってもらえるとは、さすがジェニファーだな」
「でも、カトリーヌ様に申し訳ないような気がしています」
「カトリーヌは、弟と愛し合っているのだから仕方がニアだろう。お祖母様も、そのことを含めて不満だったのではないかと思っている」
お義母様のことを何も言われないので、きっと気に入ってもらえなかったのかしら?
「母上も努力したんだけどさ。こういうことは隔世遺伝なのかもしれない。」
「は?遺伝では、ございませんわ」
「そうだな。女性陣は、遺伝ではないな」
その後、二人で、ひとしきり笑いあった後、学園まで、あっという間に到着する。
誰とも、話すことなく空中クローゼットの中を通り抜けて、通学していた時に比べると、格段に楽しい。
それぞれの教室へと、手を振って別れ、入っていく。一応、護衛の騎士はそれぞれいるから、教室までついてきてくれるけどね。
教室に入ると、少しざわついていることが気になるが、そのまま席まで行く。
「ねえねえ。ジェニファー聞いた?今度入ってくる転校生、聖女様なんだって」
「えっ!?」
聖女様は、1000年に一度しか誕生しない。前世でジェニファーガ1000年ぶりで誕生したので、今世は、聖女なしはマズかろうということで、二回目だから、代理聖女をやっているのだけど、ここで本来の聖女様が誕生すれば、ジェニファーは消滅してしまうのではないかと考える。
前世から見ても、この世に聖女様は一人しか存在しないはずなのに、二人目が現れたとなると、どうなるのか見当もつかない。
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