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20 雪精霊の祭り3
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夜明け前、宿所の食堂で朝飯を食べてから裏門へと向かう。
僕とメアリーさんは少々寝不足だ。
昨晩遅く呼び出しがあって、臨時の祭船責任者会議が開かれたのだ。
議題は祭船の並び順。
例年並び順は何となく固定されていたのだが、祭りに大きなトラブルが発生するとの無責任な噂が広がっているため、祭りの事務局である教会組合が心配して、並び順の変更を提案したのだ。
提案の骨子は、噂に過剰反応してエキサイトしている風と沈黙の祭船の距離を遠ざけること、もう一つはトラブルメーカーと目されている僕等慈悲の祭船の隔離方法だ。
結局、風の祭船が先頭で沈黙の祭船が後ろから二番目、僕等の慈悲の祭船がパレードから大分離れた最後尾を進むことになったのだが、相手に背後を取られるのが嫌だという風の教会と沈黙の教会の主張の対立と、最後尾は絶対嫌だというメアリーさんの主張と、慈悲の祭船の通った後は縁起が悪いとの他の教会の主張が対立し、教会組合の組合長の怒号でどうにか纏まったのが、つい二鐘ほど前なのだ。。
「お布施って、パレードが来たら、みんな直ぐに投げ入れちゃうでしょ。だから最後じゃほとんど投げ入れて貰えないのよね。折角頑張ったのになー」
メアリーさんが肩を落としている。
特に沈黙の教会のシスターは、八十年前のトラブルをまだ根に持っている様で、船曳が四人しかいない僕等の祭船は、参加資格無しと言って捲し立てて来た。
風の祭船も沈黙の祭船も、船曳は百人くらいで舞人が三十人くらいの大所帯だ。
他の祭船も、船曳が三十人くらい、舞人が十人くらいだ。
確かに、いくら船が小さいと言っても、舞人は兎も角、船曳がたったの四人、しかも三人が子供なので、実質僕一人だ、うん、僕もそう思う。
八十年前も似たようなお寒い状態だったらしく、それが原因で、教区の表通りで力尽きて、トラブルを誘引したらしい。
それでもメアリーさんは一歩も引かず、最後は子供の喧嘩の様な罵詈雑言の応酬となり、圧倒的なボキャブラリーの豊富さと表現力の豊かさで、相手のシスターを号泣させて勝利した。
そんなメアリーさんでも、教会組合の組合長の、鬼の様な顔の怒号には太刀打ちできなかった。
僕達は、宿所を出て青い甲冑を纏った大勢の人達や天使姿の人達と一緒に裏門へと向かっている。
若い信徒といっても、殆どの人達が、僕よりも三、四歳くらい上の年代だ。
良く目立つ腰布一丁の男達は、二十代後半くらいだろうか。
僕は腰布一丁に白いサンダル姿なのだが、全然寒く無い。
認識票から暖かさが広がり、全身を包んでくれているのだ。
慈悲の女神様に大感謝だ。
沿道には、すでに多くの人々が集まっており、僕達に手振ってくれている。
裏門を出て船に乗り込み、船を最後尾に回す。
沈黙の祭船の帆には、赤い甲冑に身を固めて黒い戦斧を肩から担いだ怖そうな大人の女神様が描かれており、風の祭船の帆には、雪の妖精達と一緒に楽しそうに踊っているロリ神様が描かれていた。
ロリ神さまの水色の短いスカートからは、青い横縞模様の紐パンが覗いている。
風の女神様は、南部の海に面した自由貿易商業都市の商人達に厚く信仰されており、沈黙の女神様は、その商人達の特権を快く思わない王侯貴族達が信仰しているとの背景があり、これも両教会の仲が悪い原因の根底になっていると、昨日会議が終わって部屋へ引き上げる時に、メアリーさんが教えてくれた。
メアリーさん達が船の甲板で配置に付く。
僕等船曳も、曳き綱を握って船の前に立つ。
先頭が孝太、次が隆文、その後ろがユウで、最後が僕という配置だ。
夜明け前はまだ暗い、各祭船のマストから伸びる光石の入った花飾りが、闇に浮かび上がって美しかった。
東の空が明るくなり、銅鑼が打ち鳴らされて裏門が開く。
風の祭船が門を潜り、門内から歓声が上がる。
いよいよ祭りが始まった。
ーーーーー
僕達の前の船、沈黙の祭船の船曳達が門を潜り始めてから、やっと僕等の祭船を曳く許可が出た。
距離にして五百メートルくらいは離れているだろう。
他の祭船が百メートル間隔くらいだったから、祭りから除外されているような、何となく苛められている様な気分になる。
それでも、裏門を潜ると、近所の顔見知り達が待っていてくれて、歓声を上げてくれた。
組合の建物前の広場で一旦止まり、舞人が歌と踊りを観客に披露する。
僕は知らなかったのだが、明美が歌い手を任されていた。
明美の歌を初めて聞いた気がするのだが、澄んだ高音の声量有る声が、雪原に響渡った。
特訓の成果か、神楽の演奏も様になっている。
前にも説明したが、歌と神楽が厄を払うと考えられているので、拝んでいる年寄もいる。
船に小銭を投げ込んでくれる人も多く、メアリーさんの顔が綻んでいる。
一キロ程移動しては神楽を奏でて歌を歌う、そんな繰り返しだった。
この僕等船曳に休みの入るインターバルの繰り返しは、実質一人で船を曳いている僕にとっては、実に嬉しかった。
良く考えて見れば、パレードでは無く神楽でお祓いするために移動しているのだ、当たり前の行程だった。
慣れたのだろう、明美もハルさん達も、だんだんノリノリになって来る。
明美の歌にシャウトが混じり始めると、歌に合わせて周囲の魔素が揺らぎ始め、淡い可視の光を放ち始めた。
多分、僕以外は、まだ誰も気が付いていないだろう。
祭船の行列は、真っ直ぐ南へと向かい、果樹園を通り抜けて、教会が居並ぶ教区の表通りに差し掛かった。
沿道には、身動き出来ないくらいの群衆が集まっている。
僕達の前の船、沈黙の祭船が表通りの中程に差し掛かった時だった。
突然祭船の船首を百八十度反転させ、逆走してきた。
沈黙の祭船は、僕らの船の十倍以上大きい巨船だ。
まともにぶつけられたら、僕達は木っ端微塵だ。
でも後から考えたら、単なる脅しで本気じゃ無かったと思う。
昨日メアリーさんに泣かされていた沈黙の教会のシスターが、船首から見下ろして高笑いしていたので、単なる意趣返しだったに違いない。
でも運悪く、その時背後から強い風が吹いた。
船曳が実質僕一人のこの船は、風の魔道具を常時発動させて、船を浮かせていた。
僕に船を留める力は無く、帆に風を一杯受け、船は此方に向かって来る、沈黙の祭船の船曳の列に突っ込んで行った。
船曳達が逃げ惑い、沈黙の祭船が大きく傾く。
衝突を避け、僕達の船をなんとか脇の路地に曳き入れた時には、沈黙の祭船は脇の建物に突っ込んで行った。
船首の槍のようなバウスピリットが、その建物に突き刺さり、大きな穴を穿つ。
怒号が飛び交い、周囲から大勢の人がワラワラと湧き出て来て、もの凄い乱闘が始まった。
そう、沈黙の祭船が突っ込んで行った先は、風の教会だった。
直ぐに教会から狼煙が上がり、すると、パレードの先頭付近から、破壊音と怒号が聞こえて来た。
多分風の祭船が報復のため、沈黙の教会に突っ込んだのだろう。
教会を護りに走る信徒、相手の教会を襲いに走る信徒。
両方の信徒が入り乱れて、大通りは阿鼻叫喚の修羅場と化していた。
僕等の所為じゃない、僕等は路地をこそこそと抜け、裏通りへ避難した。
裏通りには、屋台が両側に一杯並んでおり、大勢の人で賑わっていた。
裏通りに突然現れた祭船に驚いていたが、それでも人々は歓迎してくれて、道を譲って通りを通してくれた。
お礼にと歌と神楽を披露したら、建物に囲まれた裏通りは、歌が良く響く。
裏通りを暫く進んでから、表通りに戻る。
上手く修羅場は避けられた様で、後方には、沈黙の教会に突っ込んでいる風の祭船が見える。
風と沈黙の祭船以外も、先頭と最後尾を塞がれ、身動きが出来ないようだ。
青い顔をして、教会組合の係員が立ち尽くしている。
それでも僕等が声を掛けたら、順路へ誘導してくれた。
「あはははは、競争相手がいないから、今日は稼ぎ放題よ」
僕とメアリーさんは少々寝不足だ。
昨晩遅く呼び出しがあって、臨時の祭船責任者会議が開かれたのだ。
議題は祭船の並び順。
例年並び順は何となく固定されていたのだが、祭りに大きなトラブルが発生するとの無責任な噂が広がっているため、祭りの事務局である教会組合が心配して、並び順の変更を提案したのだ。
提案の骨子は、噂に過剰反応してエキサイトしている風と沈黙の祭船の距離を遠ざけること、もう一つはトラブルメーカーと目されている僕等慈悲の祭船の隔離方法だ。
結局、風の祭船が先頭で沈黙の祭船が後ろから二番目、僕等の慈悲の祭船がパレードから大分離れた最後尾を進むことになったのだが、相手に背後を取られるのが嫌だという風の教会と沈黙の教会の主張の対立と、最後尾は絶対嫌だというメアリーさんの主張と、慈悲の祭船の通った後は縁起が悪いとの他の教会の主張が対立し、教会組合の組合長の怒号でどうにか纏まったのが、つい二鐘ほど前なのだ。。
「お布施って、パレードが来たら、みんな直ぐに投げ入れちゃうでしょ。だから最後じゃほとんど投げ入れて貰えないのよね。折角頑張ったのになー」
メアリーさんが肩を落としている。
特に沈黙の教会のシスターは、八十年前のトラブルをまだ根に持っている様で、船曳が四人しかいない僕等の祭船は、参加資格無しと言って捲し立てて来た。
風の祭船も沈黙の祭船も、船曳は百人くらいで舞人が三十人くらいの大所帯だ。
他の祭船も、船曳が三十人くらい、舞人が十人くらいだ。
確かに、いくら船が小さいと言っても、舞人は兎も角、船曳がたったの四人、しかも三人が子供なので、実質僕一人だ、うん、僕もそう思う。
八十年前も似たようなお寒い状態だったらしく、それが原因で、教区の表通りで力尽きて、トラブルを誘引したらしい。
それでもメアリーさんは一歩も引かず、最後は子供の喧嘩の様な罵詈雑言の応酬となり、圧倒的なボキャブラリーの豊富さと表現力の豊かさで、相手のシスターを号泣させて勝利した。
そんなメアリーさんでも、教会組合の組合長の、鬼の様な顔の怒号には太刀打ちできなかった。
僕達は、宿所を出て青い甲冑を纏った大勢の人達や天使姿の人達と一緒に裏門へと向かっている。
若い信徒といっても、殆どの人達が、僕よりも三、四歳くらい上の年代だ。
良く目立つ腰布一丁の男達は、二十代後半くらいだろうか。
僕は腰布一丁に白いサンダル姿なのだが、全然寒く無い。
認識票から暖かさが広がり、全身を包んでくれているのだ。
慈悲の女神様に大感謝だ。
沿道には、すでに多くの人々が集まっており、僕達に手振ってくれている。
裏門を出て船に乗り込み、船を最後尾に回す。
沈黙の祭船の帆には、赤い甲冑に身を固めて黒い戦斧を肩から担いだ怖そうな大人の女神様が描かれており、風の祭船の帆には、雪の妖精達と一緒に楽しそうに踊っているロリ神様が描かれていた。
ロリ神さまの水色の短いスカートからは、青い横縞模様の紐パンが覗いている。
風の女神様は、南部の海に面した自由貿易商業都市の商人達に厚く信仰されており、沈黙の女神様は、その商人達の特権を快く思わない王侯貴族達が信仰しているとの背景があり、これも両教会の仲が悪い原因の根底になっていると、昨日会議が終わって部屋へ引き上げる時に、メアリーさんが教えてくれた。
メアリーさん達が船の甲板で配置に付く。
僕等船曳も、曳き綱を握って船の前に立つ。
先頭が孝太、次が隆文、その後ろがユウで、最後が僕という配置だ。
夜明け前はまだ暗い、各祭船のマストから伸びる光石の入った花飾りが、闇に浮かび上がって美しかった。
東の空が明るくなり、銅鑼が打ち鳴らされて裏門が開く。
風の祭船が門を潜り、門内から歓声が上がる。
いよいよ祭りが始まった。
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僕達の前の船、沈黙の祭船の船曳達が門を潜り始めてから、やっと僕等の祭船を曳く許可が出た。
距離にして五百メートルくらいは離れているだろう。
他の祭船が百メートル間隔くらいだったから、祭りから除外されているような、何となく苛められている様な気分になる。
それでも、裏門を潜ると、近所の顔見知り達が待っていてくれて、歓声を上げてくれた。
組合の建物前の広場で一旦止まり、舞人が歌と踊りを観客に披露する。
僕は知らなかったのだが、明美が歌い手を任されていた。
明美の歌を初めて聞いた気がするのだが、澄んだ高音の声量有る声が、雪原に響渡った。
特訓の成果か、神楽の演奏も様になっている。
前にも説明したが、歌と神楽が厄を払うと考えられているので、拝んでいる年寄もいる。
船に小銭を投げ込んでくれる人も多く、メアリーさんの顔が綻んでいる。
一キロ程移動しては神楽を奏でて歌を歌う、そんな繰り返しだった。
この僕等船曳に休みの入るインターバルの繰り返しは、実質一人で船を曳いている僕にとっては、実に嬉しかった。
良く考えて見れば、パレードでは無く神楽でお祓いするために移動しているのだ、当たり前の行程だった。
慣れたのだろう、明美もハルさん達も、だんだんノリノリになって来る。
明美の歌にシャウトが混じり始めると、歌に合わせて周囲の魔素が揺らぎ始め、淡い可視の光を放ち始めた。
多分、僕以外は、まだ誰も気が付いていないだろう。
祭船の行列は、真っ直ぐ南へと向かい、果樹園を通り抜けて、教会が居並ぶ教区の表通りに差し掛かった。
沿道には、身動き出来ないくらいの群衆が集まっている。
僕達の前の船、沈黙の祭船が表通りの中程に差し掛かった時だった。
突然祭船の船首を百八十度反転させ、逆走してきた。
沈黙の祭船は、僕らの船の十倍以上大きい巨船だ。
まともにぶつけられたら、僕達は木っ端微塵だ。
でも後から考えたら、単なる脅しで本気じゃ無かったと思う。
昨日メアリーさんに泣かされていた沈黙の教会のシスターが、船首から見下ろして高笑いしていたので、単なる意趣返しだったに違いない。
でも運悪く、その時背後から強い風が吹いた。
船曳が実質僕一人のこの船は、風の魔道具を常時発動させて、船を浮かせていた。
僕に船を留める力は無く、帆に風を一杯受け、船は此方に向かって来る、沈黙の祭船の船曳の列に突っ込んで行った。
船曳達が逃げ惑い、沈黙の祭船が大きく傾く。
衝突を避け、僕達の船をなんとか脇の路地に曳き入れた時には、沈黙の祭船は脇の建物に突っ込んで行った。
船首の槍のようなバウスピリットが、その建物に突き刺さり、大きな穴を穿つ。
怒号が飛び交い、周囲から大勢の人がワラワラと湧き出て来て、もの凄い乱闘が始まった。
そう、沈黙の祭船が突っ込んで行った先は、風の教会だった。
直ぐに教会から狼煙が上がり、すると、パレードの先頭付近から、破壊音と怒号が聞こえて来た。
多分風の祭船が報復のため、沈黙の教会に突っ込んだのだろう。
教会を護りに走る信徒、相手の教会を襲いに走る信徒。
両方の信徒が入り乱れて、大通りは阿鼻叫喚の修羅場と化していた。
僕等の所為じゃない、僕等は路地をこそこそと抜け、裏通りへ避難した。
裏通りには、屋台が両側に一杯並んでおり、大勢の人で賑わっていた。
裏通りに突然現れた祭船に驚いていたが、それでも人々は歓迎してくれて、道を譲って通りを通してくれた。
お礼にと歌と神楽を披露したら、建物に囲まれた裏通りは、歌が良く響く。
裏通りを暫く進んでから、表通りに戻る。
上手く修羅場は避けられた様で、後方には、沈黙の教会に突っ込んでいる風の祭船が見える。
風と沈黙の祭船以外も、先頭と最後尾を塞がれ、身動きが出来ないようだ。
青い顔をして、教会組合の係員が立ち尽くしている。
それでも僕等が声を掛けたら、順路へ誘導してくれた。
「あはははは、競争相手がいないから、今日は稼ぎ放題よ」
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