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Ⅴ 中央大陸
15 兄妹王宮に出向く
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王宮に向かう豪華な籠が用意されていた。
普通の籠の倍以上の広さがあり、沈み込む様なソファーが並べてあり、専用の給仕が御茶を振舞ってくれた。
「お酒も御用意してございますが」
「おう、気が利くな。でも酒気を帯びて王様の前に出ても構わないのか」
「王から振舞って宜しいとの指示を受けております」
「それじゃ、遠慮なく飲ませて貰おうよ」
「あたいはクムの蒸留酒が良い」
「私はその紫色の果実酒が飲みたい」
「その古酒を瓶ごと持って来てくれ」
窓の外の森を眺めながらの酒宴が始まった。
この籠が最優先で通されいる様で、他の籠は迂回縄へ避けて行く。
窓際で窓の外の過ぎて行く大樹を眺めながら、琥珀色の蒸留穀物酒を飲んでいたら、突然俺の中のジョージの感性が警告を発している気配がある、意識を解放してジョージと入れ替わってみた。
ーーーーー
お酒の香の中に、僅かながらエズリ蔦の実の粉末の臭いが混じっている。
精神の痺れ薬と呼ばれている薬剤で、飲酒による酔いで現れる症状と酷似しており、酒に混ぜられていると薬の作用に気が付く人はいない。
だがこの薬の本質は、精神を司る思考部分を麻痺させて、精神魔術の浸透を容易にすることにある。
「マリアちゃん、僕の薬剤入れを出してくれないかな」
「あれっ、兄ちゃんと入れ替わってるんだ。ええと、これかな」
「うん、ありがと」
「給仕さん、御トイレ何処でしょうか」
「はい、こちらでございます」
「窓から立ションで十分だろ」
「あんたと違うのよ」
トイレで解毒剤を調合する、生憎二人分の量しか無いので僕とマリアの分だけだ。
この様子じゃ懇親会の食事に何が混ぜられているか解ったもんじゃない、懇親会は僕が入れ替わっていた方が良いだろう。
ーーーーー
王宮に到着した、王宮は森最古の樹の上に、絡み付く大蔦を織り上げて造られており、見た目は完全に樹と一体化している。
籠はそのまま大蔦の門を潜って大蔦のドームの中に入って行き、大勢の給仕やメイドさんが立ち並んでいるホームに静かに停止した。
執事長さんの様な雰囲気の人に案内され、奥へと続く広い通路を歩いて行く。
壁や天井に無数の小枝が生えており、ドーム状の生垣の中を歩いているような気分になる。
通路は何度か合流して道幅が広くなり、歩いている人も徐々に増え始める
皆着飾っており、こちらをちらちら見て小声で話している。
俺達は事務所で許可証が受け取れると思っていたので、普段着のラフな格好のままここまで来てしまった。
ホークさんは半ズボンに汚いシャツ、頭にバンダナを巻いて腰に曲刀を差しているので海賊そのものだし、アニーさんも生地の少ないレザーアーマー姿なので危ないお姉さんだ。
「あのー、俺達この恰好じゃ不味くないですか」
「御召し物は御用意して御座いますのでご安心下さい」
会場の入り口が見えて来た、係員が入場証を確認している。
係員が名前を呼ぶと、呼ばれた人が入口のゲートを潜る。
ゲートが光り、電子音が鳴る。
「この大広間の名物でして魔見の門と申します。古代遺跡から発掘されたもので、お客様の魔力に応じて反応いたします。それでは勇者様と賢者様はこちらへ。私が中からお呼びいたしますのでここでお待ち下さい」
執事長さんがゲートを潜る、お客よりもゲートが強く光、少し大きな電子音が鳴る。
執事長さんがゲートの脇に直立不動の姿勢で立って、良く通る大きな声で宣言する。
「勇者様ご入場」
『ブィン』
俺がゲートを潜るとゲートが閃光を放って、腹に響く衝撃音を発した。
会場に居る人達が度肝を抜かれている。
「賢者様ご入場」
『ブィン』
再びの閃光と衝撃音に会場が静まり返った。
「それでは、御着換えして頂く部屋にご案内いたします」
メイドさんが四人現れ、マリアと俺を別々の部屋へと案内した。
さあ、そろそろジョージと入れ替わっておこう。
ーーーーー
案内された部屋で、着飾った若い女性が二人、豪華な椅子に座って待っていた、メイド達は顎で退出を指示されると、深々と頭を下げて退出した。
ガチャリと鍵の掛かる音がして、嫌な予感に襲われる。
「あらあら、勇者様はあまりお酒は飲まれなかったようね、残念だわ」
「ナツ、なんか昨日より勇者様の迫力が落ちてない」
「そうねー、抵抗して貰った方が楽しいけど、時間も無いし仕方が無いでしょう」
「生きの良い内に木術で少し甚振ってやろうと思ったのに残念だわ」
「じゃっ、始めましょうか。さあ、平伏しなさい」
頭を見えない巨人に掴まれた感じだった、頭が締め付けられて、考えようとする力が失われて行く。
この人は女神様だ、僕は絶対に言う事を聞かなけばならない。
僕は女神様の前にひれ伏した。
ーーーーー
急いでジョージと入れ替わって、頭の周囲に熱術で振動波を造り出す、相手は強い精神波で攻撃して来るので、その波を遮断する。
後出しじゃんけんの様で少し心苦しいが、足蹴にされた状態では贅沢は言ってられない。
「手応えが無くて面白くないわ。身構えてたのが馬鹿みたいよね。悔しいから少し折檻しましょうか。ルク、そのバック取って」
「はい、わー、ナツ一杯持って来たんだ」
テーブルの上に、ローソクやら鞭やらロープや鎖やら首輪やらが並ぶ。
「浣腸してから首輪を付けて、裸で会場を四つん這いで連れ回したいけど、今日は無理でしょうね、残念だわ。今日は時間も無いし、礼儀を少し躾けましょうか。さあ、裸になって私の足を嘗めなさい」
蹴り飛ばされた、此奴等の考えも十分聞けたし、そろそろ反撃開始だ。
熱術で二人の耳の中に振動波を造り出す、二人は両耳を押さえて転げ回り始めた。
脳を細かい振動で揺さぶっているので、魔術を使う余裕は無い筈だ、たぶん何が起きているのか二人には判らないだろう。
「きゃー、ごめんなさい。許して頂戴」
「ごめんなさい、もうしません。勇者様」
少し衝撃波を緩めてから、髪の毛を掴んで二人を跪かせる。
「許してやろう、だがこれからは俺の言う事に従え」
「・・・・」
「返事は!」
衝撃波を少し強める。
「きゃー、何でも言う事を聞きます、勇者様。だから許して」
「何でも従いますから許して下さい」
「良し、良い子だ」
衝撃波を止める、二人は怯える様な表情で俺を見つめている。
美人は怯えた表情も美人だ、却ってなんかそそる物がある。
テーブルの上に並んだ道具を眺めてから二人に視線を戻すと、青ざめた表情で後退る。
片足を持って手前に二人を引き寄せると、ドレスの裾が大きく捲れ上がり、形の良い腿が大きく露出する。
内腿に手を這わせて感触を楽しむ、二人は涙目なっている。
「尻の道具を随分揃えた様だな。使ってみるか」
腹が見えるくらいにドレスの裾を跳ね上げ、ナツと呼ばれていた女のパンティーに手を伸ばす。
「いやー、止めて、許して下さい」
ふっ、ふっ、ふっ、これは俺の権利の様なものだろう。
”ガツン”
『お「兄ちゃん」』
後ろからマリア達のハモる声と衝撃が襲って来た。
振り向くと鬼の形相のマリアが立っており、じろりとテーブルの上の道具に視線を送ってから、グーの連打が襲って来た。
『お「兄ちゃん、人間として最低だよ」』
女性二人がマリアにしがみ付いて大泣きしている。
何故か、被害者だった俺が加害者扱いされている。
「あのな、マリア」
「いや、言い訳何て聞きたくない」
普通の籠の倍以上の広さがあり、沈み込む様なソファーが並べてあり、専用の給仕が御茶を振舞ってくれた。
「お酒も御用意してございますが」
「おう、気が利くな。でも酒気を帯びて王様の前に出ても構わないのか」
「王から振舞って宜しいとの指示を受けております」
「それじゃ、遠慮なく飲ませて貰おうよ」
「あたいはクムの蒸留酒が良い」
「私はその紫色の果実酒が飲みたい」
「その古酒を瓶ごと持って来てくれ」
窓の外の森を眺めながらの酒宴が始まった。
この籠が最優先で通されいる様で、他の籠は迂回縄へ避けて行く。
窓際で窓の外の過ぎて行く大樹を眺めながら、琥珀色の蒸留穀物酒を飲んでいたら、突然俺の中のジョージの感性が警告を発している気配がある、意識を解放してジョージと入れ替わってみた。
ーーーーー
お酒の香の中に、僅かながらエズリ蔦の実の粉末の臭いが混じっている。
精神の痺れ薬と呼ばれている薬剤で、飲酒による酔いで現れる症状と酷似しており、酒に混ぜられていると薬の作用に気が付く人はいない。
だがこの薬の本質は、精神を司る思考部分を麻痺させて、精神魔術の浸透を容易にすることにある。
「マリアちゃん、僕の薬剤入れを出してくれないかな」
「あれっ、兄ちゃんと入れ替わってるんだ。ええと、これかな」
「うん、ありがと」
「給仕さん、御トイレ何処でしょうか」
「はい、こちらでございます」
「窓から立ションで十分だろ」
「あんたと違うのよ」
トイレで解毒剤を調合する、生憎二人分の量しか無いので僕とマリアの分だけだ。
この様子じゃ懇親会の食事に何が混ぜられているか解ったもんじゃない、懇親会は僕が入れ替わっていた方が良いだろう。
ーーーーー
王宮に到着した、王宮は森最古の樹の上に、絡み付く大蔦を織り上げて造られており、見た目は完全に樹と一体化している。
籠はそのまま大蔦の門を潜って大蔦のドームの中に入って行き、大勢の給仕やメイドさんが立ち並んでいるホームに静かに停止した。
執事長さんの様な雰囲気の人に案内され、奥へと続く広い通路を歩いて行く。
壁や天井に無数の小枝が生えており、ドーム状の生垣の中を歩いているような気分になる。
通路は何度か合流して道幅が広くなり、歩いている人も徐々に増え始める
皆着飾っており、こちらをちらちら見て小声で話している。
俺達は事務所で許可証が受け取れると思っていたので、普段着のラフな格好のままここまで来てしまった。
ホークさんは半ズボンに汚いシャツ、頭にバンダナを巻いて腰に曲刀を差しているので海賊そのものだし、アニーさんも生地の少ないレザーアーマー姿なので危ないお姉さんだ。
「あのー、俺達この恰好じゃ不味くないですか」
「御召し物は御用意して御座いますのでご安心下さい」
会場の入り口が見えて来た、係員が入場証を確認している。
係員が名前を呼ぶと、呼ばれた人が入口のゲートを潜る。
ゲートが光り、電子音が鳴る。
「この大広間の名物でして魔見の門と申します。古代遺跡から発掘されたもので、お客様の魔力に応じて反応いたします。それでは勇者様と賢者様はこちらへ。私が中からお呼びいたしますのでここでお待ち下さい」
執事長さんがゲートを潜る、お客よりもゲートが強く光、少し大きな電子音が鳴る。
執事長さんがゲートの脇に直立不動の姿勢で立って、良く通る大きな声で宣言する。
「勇者様ご入場」
『ブィン』
俺がゲートを潜るとゲートが閃光を放って、腹に響く衝撃音を発した。
会場に居る人達が度肝を抜かれている。
「賢者様ご入場」
『ブィン』
再びの閃光と衝撃音に会場が静まり返った。
「それでは、御着換えして頂く部屋にご案内いたします」
メイドさんが四人現れ、マリアと俺を別々の部屋へと案内した。
さあ、そろそろジョージと入れ替わっておこう。
ーーーーー
案内された部屋で、着飾った若い女性が二人、豪華な椅子に座って待っていた、メイド達は顎で退出を指示されると、深々と頭を下げて退出した。
ガチャリと鍵の掛かる音がして、嫌な予感に襲われる。
「あらあら、勇者様はあまりお酒は飲まれなかったようね、残念だわ」
「ナツ、なんか昨日より勇者様の迫力が落ちてない」
「そうねー、抵抗して貰った方が楽しいけど、時間も無いし仕方が無いでしょう」
「生きの良い内に木術で少し甚振ってやろうと思ったのに残念だわ」
「じゃっ、始めましょうか。さあ、平伏しなさい」
頭を見えない巨人に掴まれた感じだった、頭が締め付けられて、考えようとする力が失われて行く。
この人は女神様だ、僕は絶対に言う事を聞かなけばならない。
僕は女神様の前にひれ伏した。
ーーーーー
急いでジョージと入れ替わって、頭の周囲に熱術で振動波を造り出す、相手は強い精神波で攻撃して来るので、その波を遮断する。
後出しじゃんけんの様で少し心苦しいが、足蹴にされた状態では贅沢は言ってられない。
「手応えが無くて面白くないわ。身構えてたのが馬鹿みたいよね。悔しいから少し折檻しましょうか。ルク、そのバック取って」
「はい、わー、ナツ一杯持って来たんだ」
テーブルの上に、ローソクやら鞭やらロープや鎖やら首輪やらが並ぶ。
「浣腸してから首輪を付けて、裸で会場を四つん這いで連れ回したいけど、今日は無理でしょうね、残念だわ。今日は時間も無いし、礼儀を少し躾けましょうか。さあ、裸になって私の足を嘗めなさい」
蹴り飛ばされた、此奴等の考えも十分聞けたし、そろそろ反撃開始だ。
熱術で二人の耳の中に振動波を造り出す、二人は両耳を押さえて転げ回り始めた。
脳を細かい振動で揺さぶっているので、魔術を使う余裕は無い筈だ、たぶん何が起きているのか二人には判らないだろう。
「きゃー、ごめんなさい。許して頂戴」
「ごめんなさい、もうしません。勇者様」
少し衝撃波を緩めてから、髪の毛を掴んで二人を跪かせる。
「許してやろう、だがこれからは俺の言う事に従え」
「・・・・」
「返事は!」
衝撃波を少し強める。
「きゃー、何でも言う事を聞きます、勇者様。だから許して」
「何でも従いますから許して下さい」
「良し、良い子だ」
衝撃波を止める、二人は怯える様な表情で俺を見つめている。
美人は怯えた表情も美人だ、却ってなんかそそる物がある。
テーブルの上に並んだ道具を眺めてから二人に視線を戻すと、青ざめた表情で後退る。
片足を持って手前に二人を引き寄せると、ドレスの裾が大きく捲れ上がり、形の良い腿が大きく露出する。
内腿に手を這わせて感触を楽しむ、二人は涙目なっている。
「尻の道具を随分揃えた様だな。使ってみるか」
腹が見えるくらいにドレスの裾を跳ね上げ、ナツと呼ばれていた女のパンティーに手を伸ばす。
「いやー、止めて、許して下さい」
ふっ、ふっ、ふっ、これは俺の権利の様なものだろう。
”ガツン”
『お「兄ちゃん」』
後ろからマリア達のハモる声と衝撃が襲って来た。
振り向くと鬼の形相のマリアが立っており、じろりとテーブルの上の道具に視線を送ってから、グーの連打が襲って来た。
『お「兄ちゃん、人間として最低だよ」』
女性二人がマリアにしがみ付いて大泣きしている。
何故か、被害者だった俺が加害者扱いされている。
「あのな、マリア」
「いや、言い訳何て聞きたくない」
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