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13 ミニキャラが並んで書いて有った
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今回も魔石の分け前は貰えることになっている。
でもガーゴイルが少なかったのであまり期待はしていない。
これはピノスさんに聞いたのだが最初ここでもガーゴイルは多かったらしい。
だが女性兵士達の痙攣する姿を楽しんでいたオーク達の間で、次第に自分好みの女性兵士が出来始め、この女性兵士を傷つけたガーゴイルをオークが袋叩きにし始めたそうなのだ。
そして恐れを成したガーゴイルは次第に逃げ初めて数を減らしたらしいのだ。
そして残った少数のガーゴイルも、極力女性は襲わない様にしたらしい。
言われて見れば俺が此処に来たときも怪我人は殆ど男性だった気がする。
ちなみにオーク達の好みは背の高い胸の大きい女性兵士だそうで、背が小さく胸の小さいピノスさんは拳を強く握って怒っていた。
結界杭の敷設が俺に任された後も、オーク達は贔屓の女性兵士を見つけると結界の向こう側をぞろぞろと付いて回っていた。
俺がその女性兵士達と仲良く話していると、猛烈に怒って結界に体当たりをかましていた。
たぶん俺が結界を越えたら、数万のオークに囲まれて八つ裂きだったと思う。
単なる感謝なのだが、毎日巨乳のお姉さんに囲まれて俺は天国だった、食堂でも風呂場でも。
そして我が家のミニオークが毎日怒っていた。
そして今、俺達の町クッスラに帰る馬車の中でもまだ怒っている。
「全くお兄ちゃんは鼻の下伸ばしてデレデレと。そんなに大きいおっぱいが好きなら牧場で乳絞りでもやってなよ。浮気者、不潔、天国の父さんと母さんが悲しんで涙の雨が降って来るよ」
いや、馬車の外は快晴で風一つ無い良い天気だから。
ミーナは途中の宿でも拗ねて俺に背を向けて離れて寝ていた。
南部と西部の街道は正常に戻り、野犬達も森の中で大人しく暮らしている。
残る東部は黒竜騎士団と赤竜騎士団が頑張っているようだ。
クッスラに到着、クッスラはこの国の南部にある都市で、川を船で下れば半日で港町ネセイに着く、街道と川が交わる交通の要所だ。
それだけに今回の騒動での影響は大きかったが、それも今は落ち着いて東門前には露店が並んで賑わっている。
検問所で帳簿に記載して町に入る。
ミーナが記入してくれた、覗き込むとミーナと俺のミニキャラが並んで書いて有った。
肩を組んで書いてあったので夫婦との表現らしい。
家に荷物を置いてミーナは治療院へ挨拶、俺は冒険者ギルドへ向かった。
「軍の業務としてギルドに連絡したから業務として加点されてる筈だ」
サクラさんの所へ離任の挨拶に行った時に言われたのだ。
半年働いたのだ、Fランクにはアップしていると思っている。
「はい、Cランクです」
「あの、間違ってませんか」
「申し訳ありません、Bランクまでは後数点足りませんので」
Cランクと言ったら冒険者として一流だ、この町のギルドでも数十人しか居ない。
そう、あのガーゴイルの頭をかち割る簡単な作業が全て討伐として加算されていたのだ。
物凄く狡した気分で心苦しい。
真ん中の喫茶コーナーでマニュ茶を飲んで気持ちを落ち着けていたら、冒険者達が続々と依頼の完了報告に帰って来た。
「ミノスか?」
振り返るとクロトが立っていた。
「おう、クロト。半年ぶりか」
「ああ、見間違えかと思ったぞ。おまえ身体でかくなってないか」
「ああ、半年杭打ちしてたから筋肉が着いたみたいなんだ。座れよ、マニュ茶で良いか」
「ああ、それたのむ。しかし凄い筋肉だな。それとな、ほれ、俺は先週Eランクに昇進した。凄いだろ」
クロトは嬉しそうに首からギルド札を外して俺に見せた。
「すまんクロト。俺は狡して昇進した」
俺もギルド札を外しクロトに見せる。
「えっ!!何で半年でFランクからCランクに上がるんだよ!」
周りが一斉にこちらを振り向く。
なので、周りに聞こえないように小声でクロトに事情を説明した。
「そーか、痙攣して動けない奴の頭をかち割って討伐完了か、そりゃ美味しいな。だが今の話しだと南部と西部の結界はほとんどミノス一人で作ったのか」
「杭はヒー婆さんとリン婆さんが作ったから俺一人じゃないけど、杭ぶっ刺したのは結果的に俺だな」
「ふーん、だからそんなに身体が鍛えられてるのか」
「あー、毎日電撃浴びながら大木槌振り回してたからな」
「レベルアップしなかったのか」
「あの頭の中でチャルルリランって鳴る奴か」
「ああ、人によって音は違うらしいがな。おれの場合は、パパパンパンてラッパだ」
「ああ、結構してた。ガーゴイル十匹に一回位だったかな。で、それって何なんだ」
「俺も詳しくは知らないんだが、魔石を持った魔獣を倒すと身体に魔力が貯まるらしんだ。一定量貯まると天使が音楽で教えるんだって言われてる」
「でも俺は魔法は使えないぞ。何か良い事があるのか」
「神殿に行くとその貯まった魔力、ポイントと言うらしいんだが、それに応じて魔法スキルや能力を有料で教えてくれるそうだ」
「ほう、そりゃ凄いな。幾らぐらいなんだ」
「基礎魔法で金貨十枚だと聞いてる」
うん、日本円で百万だ。
「高いな」
「うん高い」
ギルドを出た。
クロトは買い物が有ると言って別方向に向かった。
魔法か、・・・・。
特殊能力でも良い。
思い浮かぶ今欲しい能力は、透視、透明化、魅了くらいか、暗視も良いかもしれない。
運命の神様にお供えでもしようか。
でもガーゴイルが少なかったのであまり期待はしていない。
これはピノスさんに聞いたのだが最初ここでもガーゴイルは多かったらしい。
だが女性兵士達の痙攣する姿を楽しんでいたオーク達の間で、次第に自分好みの女性兵士が出来始め、この女性兵士を傷つけたガーゴイルをオークが袋叩きにし始めたそうなのだ。
そして恐れを成したガーゴイルは次第に逃げ初めて数を減らしたらしいのだ。
そして残った少数のガーゴイルも、極力女性は襲わない様にしたらしい。
言われて見れば俺が此処に来たときも怪我人は殆ど男性だった気がする。
ちなみにオーク達の好みは背の高い胸の大きい女性兵士だそうで、背が小さく胸の小さいピノスさんは拳を強く握って怒っていた。
結界杭の敷設が俺に任された後も、オーク達は贔屓の女性兵士を見つけると結界の向こう側をぞろぞろと付いて回っていた。
俺がその女性兵士達と仲良く話していると、猛烈に怒って結界に体当たりをかましていた。
たぶん俺が結界を越えたら、数万のオークに囲まれて八つ裂きだったと思う。
単なる感謝なのだが、毎日巨乳のお姉さんに囲まれて俺は天国だった、食堂でも風呂場でも。
そして我が家のミニオークが毎日怒っていた。
そして今、俺達の町クッスラに帰る馬車の中でもまだ怒っている。
「全くお兄ちゃんは鼻の下伸ばしてデレデレと。そんなに大きいおっぱいが好きなら牧場で乳絞りでもやってなよ。浮気者、不潔、天国の父さんと母さんが悲しんで涙の雨が降って来るよ」
いや、馬車の外は快晴で風一つ無い良い天気だから。
ミーナは途中の宿でも拗ねて俺に背を向けて離れて寝ていた。
南部と西部の街道は正常に戻り、野犬達も森の中で大人しく暮らしている。
残る東部は黒竜騎士団と赤竜騎士団が頑張っているようだ。
クッスラに到着、クッスラはこの国の南部にある都市で、川を船で下れば半日で港町ネセイに着く、街道と川が交わる交通の要所だ。
それだけに今回の騒動での影響は大きかったが、それも今は落ち着いて東門前には露店が並んで賑わっている。
検問所で帳簿に記載して町に入る。
ミーナが記入してくれた、覗き込むとミーナと俺のミニキャラが並んで書いて有った。
肩を組んで書いてあったので夫婦との表現らしい。
家に荷物を置いてミーナは治療院へ挨拶、俺は冒険者ギルドへ向かった。
「軍の業務としてギルドに連絡したから業務として加点されてる筈だ」
サクラさんの所へ離任の挨拶に行った時に言われたのだ。
半年働いたのだ、Fランクにはアップしていると思っている。
「はい、Cランクです」
「あの、間違ってませんか」
「申し訳ありません、Bランクまでは後数点足りませんので」
Cランクと言ったら冒険者として一流だ、この町のギルドでも数十人しか居ない。
そう、あのガーゴイルの頭をかち割る簡単な作業が全て討伐として加算されていたのだ。
物凄く狡した気分で心苦しい。
真ん中の喫茶コーナーでマニュ茶を飲んで気持ちを落ち着けていたら、冒険者達が続々と依頼の完了報告に帰って来た。
「ミノスか?」
振り返るとクロトが立っていた。
「おう、クロト。半年ぶりか」
「ああ、見間違えかと思ったぞ。おまえ身体でかくなってないか」
「ああ、半年杭打ちしてたから筋肉が着いたみたいなんだ。座れよ、マニュ茶で良いか」
「ああ、それたのむ。しかし凄い筋肉だな。それとな、ほれ、俺は先週Eランクに昇進した。凄いだろ」
クロトは嬉しそうに首からギルド札を外して俺に見せた。
「すまんクロト。俺は狡して昇進した」
俺もギルド札を外しクロトに見せる。
「えっ!!何で半年でFランクからCランクに上がるんだよ!」
周りが一斉にこちらを振り向く。
なので、周りに聞こえないように小声でクロトに事情を説明した。
「そーか、痙攣して動けない奴の頭をかち割って討伐完了か、そりゃ美味しいな。だが今の話しだと南部と西部の結界はほとんどミノス一人で作ったのか」
「杭はヒー婆さんとリン婆さんが作ったから俺一人じゃないけど、杭ぶっ刺したのは結果的に俺だな」
「ふーん、だからそんなに身体が鍛えられてるのか」
「あー、毎日電撃浴びながら大木槌振り回してたからな」
「レベルアップしなかったのか」
「あの頭の中でチャルルリランって鳴る奴か」
「ああ、人によって音は違うらしいがな。おれの場合は、パパパンパンてラッパだ」
「ああ、結構してた。ガーゴイル十匹に一回位だったかな。で、それって何なんだ」
「俺も詳しくは知らないんだが、魔石を持った魔獣を倒すと身体に魔力が貯まるらしんだ。一定量貯まると天使が音楽で教えるんだって言われてる」
「でも俺は魔法は使えないぞ。何か良い事があるのか」
「神殿に行くとその貯まった魔力、ポイントと言うらしいんだが、それに応じて魔法スキルや能力を有料で教えてくれるそうだ」
「ほう、そりゃ凄いな。幾らぐらいなんだ」
「基礎魔法で金貨十枚だと聞いてる」
うん、日本円で百万だ。
「高いな」
「うん高い」
ギルドを出た。
クロトは買い物が有ると言って別方向に向かった。
魔法か、・・・・。
特殊能力でも良い。
思い浮かぶ今欲しい能力は、透視、透明化、魅了くらいか、暗視も良いかもしれない。
運命の神様にお供えでもしようか。
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