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第3章 悪者退治
3ー2 サノノアちゃんを助けよう
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「それでは話を続けましょう。」
今この場にいるのは四葉・アルバド・ハダキ・イリース・ガガヴィルの5人だ。
「さて、ハダキさん。他に話してない事はありませんか?」
「えっ!?」
「・・・なんだ?まだあるなら今のうち全部はなせ。・・・ヨツバなら今ならなんでも解決してくれるぞ。」
「・・・その信頼は何処からくるのですかアルバドさん?」
「ん?今までの流れ的に!だって敵がいつ襲ってきてもおかしくないのに平気な感じだからな。何か奥の手があるのかと!」
なんだか腑に落ちないような事を言われた気がするが四葉はあえてスルーする。
「私が知りたいのは何故ハダキさんはギンギ少将の言いなりになったか聞きたいのです。」
「!」
「サノノアちゃん?という子はハダキさんの妹さんだとか。その子が行方不明な事とギンギ少将の事とどう関係しているのですか?」
「・・・ギンギがサノノアと会った次の日にいなくなったからだ。」
「!」
少し前まで遡る。
ハダキはアルバドと一緒に任務をこなして、夕方家に帰ると中にギンギ少将と妹と母親がテーブルを囲い座っていたという。
ハダキはにこやかな反面、母と妹は顔が優れなかったらしい。
ハダキが帰って来たと同時にギンギ少将が立ち上がり、それに合わせて2人も立ち上がり俯く。
「やぁ君がハダキくんだね。」
「・・・これは、ギンギ少将!あの、どうして我が家に・・・?」
「君に用があってね。少し・・・お邪魔させてもらったよ。奥さん、美味しいお茶を有難う。」
「っ!いいえ!・・・何もおもてなしできず申し訳ありません」
「ふふふ。ではサノノアさん、またね・・・。」
「・・・」
それから家の外で2人になって軽く話をした。今日はどんな任務をしたのか、アルバドとは仲良くしてるのかと普通の会話をした。
・・・家では明らか何かあったらような重たい空気だったがギンギ少将が出ていっても2人は何も話してくれなかった。
そして次の日、サノノアは行方不明。母親はただただ泣き崩れてしまうだけだった。
「俺の父親は出稼ぎで滅多に帰ってこない。ただ仕送りだけは届いたので普通の生活を暮らせていたんだ。」
「・・・それで、ギンギ少将に問い詰めたのですか。」
「・・・ああ。そしたら案の定、ギンギがサノノアを今保護という名の監禁しているんだ。」
「・・・何故です?」
「・・・妹は、サノノアは物を盗んだ挙げ句人を殺めたと・・・」
「なんだそれは!!!」
バンと勢いよく机を叩くアルバド。急に立ち上がったため椅子が倒れる。
「サノノアちゃんはそんな事する子ではない!兄であるハダキがよく知ってるだろう!何故すぐ訴えなかったのだ!」
「いっ妹の為だった!・・・ギンギが・・・そこを目撃してたらしく、ギンギが隠蔽してやると・・・」
「・・・なんともキナ臭い感じの話ですね。」
「・・・それで?それを承諾してしまったのか?」
「するわけないだろう!・・・だが!ギンギがサノノアを何処かに隠してしまって・・・返してほしければ言うことを聞けと・・・」
「ん?矛盾してませんか?罪を隠蔽すると言いつつ何処かにサノノアを隠し、返してほしければ言うことを聞け?・・・理解できませんわ・・・」
「・・・俺はそのとき気が滅入って正常な判断ができなかったんだ。早く・・・妹を返してほしくて、助けたくて返事をしてしまったんだ。」
「・・・あらまぁ」
「・・・それで命令されたのがアルバドの監視だった。随時報告するっていう簡単な命令だった。・・・でも何度も報告してもサノノアに会える所か声すら聞けず・・・場所もわからず・・・」
そう言うと俯く無言になってしまった。四葉は腕を組みう~んと悩み始めた。
「ハダキさんはアルバドさんの何を報告してるのですか?」
「え?・・・任務の内容や武器の手入れや訓練の仕方、あとは今日は何処の酒場に行ったとか、今日はどんな女性とーーー」
「だぁーーー!!!!なんっつー話をしてるんだお前は!!!!」
「わぁ!?だ、だって事細かい事を話せとギンギが言うものだから・・・」
「だからと言ってこの場で話す奴がいるかー‼」
「まぁ良いじゃないですかアルバドさん。・・・と言う事は、アルバドさんが四天王と会議している内容などの極秘の事は漏らしてないのですか?」
「・・・それは聞けませんからね。会議室に入れるのは限られた人しか入れませんから。」
「うん。ならギリセーフですね。」
「・・・ぎり?せーふ?」
「ああ、私の国の言葉です。・・・さて、サノノアちゃんを助けに行きましょうか!」
「「「「・・・はぁ?」」」」
私以外の皆が声を合わせて間の抜けたこえを発した。四葉は一瞬キョトンとなったが気を取り直し話をすすめる。
「とりあえず、ハダキさんの母親が心配ですね。一時期このラーヤ村に避難してもらいましょう!」
「えっ何故です?」
「えっ?危ないからに決まってますよ。今からサノノアちゃんを救いに行くんですよ。万が一、ハダキさんの母親が今度拐われてしまえば元も子もないのですよ。・・・はい!そうと決まればマルスさんに頼んで影移動しましょうか!」
そうと決まれば善は急げと立ち上がりドアへと向かう。4人は呆気にとられ暫く動けずにただただヨツバが出ていったドアを眺めていた。
・・・すると3羽のハイハブサがラーヤ村に向かってきていた。
「敵襲ー!相手はハイハブサ3羽!臨場体制をとれー!」
「いや、何か様子がおかしいぞ? それにハイハブサって黒かったか?」
「足が早いぞ!弓を構えろー!子供は家に隠れろー!」
村が騒然となる。それを聞いたアルバドが慌てて「待ってくれー!そいつらは仲間だー!」と叫んだ。すると一瞬で臨場体制が解かれる。
「どういうことですか?」
「あれはマルファス様の使い魔だ。・・・今プリアラの町にキングベアーが襲撃しているという報告が入ってたんだ。」
マルファスは未だ帰ってこないがハイハブサがアルバドを見付けた瞬間、スピード上げてアルバドに突っ込んできた。
今この場にいるのは四葉・アルバド・ハダキ・イリース・ガガヴィルの5人だ。
「さて、ハダキさん。他に話してない事はありませんか?」
「えっ!?」
「・・・なんだ?まだあるなら今のうち全部はなせ。・・・ヨツバなら今ならなんでも解決してくれるぞ。」
「・・・その信頼は何処からくるのですかアルバドさん?」
「ん?今までの流れ的に!だって敵がいつ襲ってきてもおかしくないのに平気な感じだからな。何か奥の手があるのかと!」
なんだか腑に落ちないような事を言われた気がするが四葉はあえてスルーする。
「私が知りたいのは何故ハダキさんはギンギ少将の言いなりになったか聞きたいのです。」
「!」
「サノノアちゃん?という子はハダキさんの妹さんだとか。その子が行方不明な事とギンギ少将の事とどう関係しているのですか?」
「・・・ギンギがサノノアと会った次の日にいなくなったからだ。」
「!」
少し前まで遡る。
ハダキはアルバドと一緒に任務をこなして、夕方家に帰ると中にギンギ少将と妹と母親がテーブルを囲い座っていたという。
ハダキはにこやかな反面、母と妹は顔が優れなかったらしい。
ハダキが帰って来たと同時にギンギ少将が立ち上がり、それに合わせて2人も立ち上がり俯く。
「やぁ君がハダキくんだね。」
「・・・これは、ギンギ少将!あの、どうして我が家に・・・?」
「君に用があってね。少し・・・お邪魔させてもらったよ。奥さん、美味しいお茶を有難う。」
「っ!いいえ!・・・何もおもてなしできず申し訳ありません」
「ふふふ。ではサノノアさん、またね・・・。」
「・・・」
それから家の外で2人になって軽く話をした。今日はどんな任務をしたのか、アルバドとは仲良くしてるのかと普通の会話をした。
・・・家では明らか何かあったらような重たい空気だったがギンギ少将が出ていっても2人は何も話してくれなかった。
そして次の日、サノノアは行方不明。母親はただただ泣き崩れてしまうだけだった。
「俺の父親は出稼ぎで滅多に帰ってこない。ただ仕送りだけは届いたので普通の生活を暮らせていたんだ。」
「・・・それで、ギンギ少将に問い詰めたのですか。」
「・・・ああ。そしたら案の定、ギンギがサノノアを今保護という名の監禁しているんだ。」
「・・・何故です?」
「・・・妹は、サノノアは物を盗んだ挙げ句人を殺めたと・・・」
「なんだそれは!!!」
バンと勢いよく机を叩くアルバド。急に立ち上がったため椅子が倒れる。
「サノノアちゃんはそんな事する子ではない!兄であるハダキがよく知ってるだろう!何故すぐ訴えなかったのだ!」
「いっ妹の為だった!・・・ギンギが・・・そこを目撃してたらしく、ギンギが隠蔽してやると・・・」
「・・・なんともキナ臭い感じの話ですね。」
「・・・それで?それを承諾してしまったのか?」
「するわけないだろう!・・・だが!ギンギがサノノアを何処かに隠してしまって・・・返してほしければ言うことを聞けと・・・」
「ん?矛盾してませんか?罪を隠蔽すると言いつつ何処かにサノノアを隠し、返してほしければ言うことを聞け?・・・理解できませんわ・・・」
「・・・俺はそのとき気が滅入って正常な判断ができなかったんだ。早く・・・妹を返してほしくて、助けたくて返事をしてしまったんだ。」
「・・・あらまぁ」
「・・・それで命令されたのがアルバドの監視だった。随時報告するっていう簡単な命令だった。・・・でも何度も報告してもサノノアに会える所か声すら聞けず・・・場所もわからず・・・」
そう言うと俯く無言になってしまった。四葉は腕を組みう~んと悩み始めた。
「ハダキさんはアルバドさんの何を報告してるのですか?」
「え?・・・任務の内容や武器の手入れや訓練の仕方、あとは今日は何処の酒場に行ったとか、今日はどんな女性とーーー」
「だぁーーー!!!!なんっつー話をしてるんだお前は!!!!」
「わぁ!?だ、だって事細かい事を話せとギンギが言うものだから・・・」
「だからと言ってこの場で話す奴がいるかー‼」
「まぁ良いじゃないですかアルバドさん。・・・と言う事は、アルバドさんが四天王と会議している内容などの極秘の事は漏らしてないのですか?」
「・・・それは聞けませんからね。会議室に入れるのは限られた人しか入れませんから。」
「うん。ならギリセーフですね。」
「・・・ぎり?せーふ?」
「ああ、私の国の言葉です。・・・さて、サノノアちゃんを助けに行きましょうか!」
「「「「・・・はぁ?」」」」
私以外の皆が声を合わせて間の抜けたこえを発した。四葉は一瞬キョトンとなったが気を取り直し話をすすめる。
「とりあえず、ハダキさんの母親が心配ですね。一時期このラーヤ村に避難してもらいましょう!」
「えっ何故です?」
「えっ?危ないからに決まってますよ。今からサノノアちゃんを救いに行くんですよ。万が一、ハダキさんの母親が今度拐われてしまえば元も子もないのですよ。・・・はい!そうと決まればマルスさんに頼んで影移動しましょうか!」
そうと決まれば善は急げと立ち上がりドアへと向かう。4人は呆気にとられ暫く動けずにただただヨツバが出ていったドアを眺めていた。
・・・すると3羽のハイハブサがラーヤ村に向かってきていた。
「敵襲ー!相手はハイハブサ3羽!臨場体制をとれー!」
「いや、何か様子がおかしいぞ? それにハイハブサって黒かったか?」
「足が早いぞ!弓を構えろー!子供は家に隠れろー!」
村が騒然となる。それを聞いたアルバドが慌てて「待ってくれー!そいつらは仲間だー!」と叫んだ。すると一瞬で臨場体制が解かれる。
「どういうことですか?」
「あれはマルファス様の使い魔だ。・・・今プリアラの町にキングベアーが襲撃しているという報告が入ってたんだ。」
マルファスは未だ帰ってこないがハイハブサがアルバドを見付けた瞬間、スピード上げてアルバドに突っ込んできた。
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