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オレンジハート
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「……それって、どういう……」
セルドアに向かって問いかける私の耳を、後ろから塞がれた。
「ラド?」
「……セルドア、きらい」
「おや、奇遇ですね。私も貴方を日に日にきらいになっていってますね。……まあ、どうやら自覚があるようで結構です」
そう言って、セルドアはいやーーーな、でもセルドアには滅茶苦茶よく似合っている嘲笑を浮かべた。
「せいぜい束の間、今の状態を堪能なさい? --貴方はまだまだお子様なんですから」
「~~~~っっっ!!!」
「それでは、リッカ。また明日」
顔を真っ赤にして怒りで悶絶するラドを鼻で笑うと、セルドアは最後に私ににっこりと笑いかけて(先ほどの嘲笑と同じ人が浮かべているとは思えないほど、爽やかなお兄ちゃんスマイルだった)転移魔法で去って行った。
そして残される、ラドと私。
「その……よく状況が分からないけど、体調は大丈夫なの?」
「……だいじょうぶ!!」
食い気味にそう言って、ラドは頬を膨らました不貞腐れた表情で、私に抱きついてきた。
「……りっか。いまのりっかが、ぼくいがいをえらぶにしても、あれはえらばないで」
「え?」
「セルドア。……いちばんきらい。だいきらい」
そう言ってラドはすねたように、私の髪に鼻を埋めた。
……ドラゴンの状態の頃から相性良くないと思ってたけど、セルドアとラドの組み合わせはやっぱりこうなるか。いや、本当に一番ラドと相性悪いのはセルドアよりハルクだと思うけど、敢えて接触させないようにしてるからなあ。
「……それともお互い、ハートがオレンジなせいかしら」
ラドの肩越しに、浮かんでいるオレンジ色のハートを見ながらため息を吐く。
……パックさんは変わってないけど、セルドアはこないだハートがオレンジに変わったんだよな。
それがセルドアが、わりとその辺りぎりぎりのラインにいるのじゃないかと懸念してる理由の一つだったりする。
もともと疑似シスコン抉らせ過ぎだしなあ……血全く繋がってないし。
セルドアに向かって問いかける私の耳を、後ろから塞がれた。
「ラド?」
「……セルドア、きらい」
「おや、奇遇ですね。私も貴方を日に日にきらいになっていってますね。……まあ、どうやら自覚があるようで結構です」
そう言って、セルドアはいやーーーな、でもセルドアには滅茶苦茶よく似合っている嘲笑を浮かべた。
「せいぜい束の間、今の状態を堪能なさい? --貴方はまだまだお子様なんですから」
「~~~~っっっ!!!」
「それでは、リッカ。また明日」
顔を真っ赤にして怒りで悶絶するラドを鼻で笑うと、セルドアは最後に私ににっこりと笑いかけて(先ほどの嘲笑と同じ人が浮かべているとは思えないほど、爽やかなお兄ちゃんスマイルだった)転移魔法で去って行った。
そして残される、ラドと私。
「その……よく状況が分からないけど、体調は大丈夫なの?」
「……だいじょうぶ!!」
食い気味にそう言って、ラドは頬を膨らました不貞腐れた表情で、私に抱きついてきた。
「……りっか。いまのりっかが、ぼくいがいをえらぶにしても、あれはえらばないで」
「え?」
「セルドア。……いちばんきらい。だいきらい」
そう言ってラドはすねたように、私の髪に鼻を埋めた。
……ドラゴンの状態の頃から相性良くないと思ってたけど、セルドアとラドの組み合わせはやっぱりこうなるか。いや、本当に一番ラドと相性悪いのはセルドアよりハルクだと思うけど、敢えて接触させないようにしてるからなあ。
「……それともお互い、ハートがオレンジなせいかしら」
ラドの肩越しに、浮かんでいるオレンジ色のハートを見ながらため息を吐く。
……パックさんは変わってないけど、セルドアはこないだハートがオレンジに変わったんだよな。
それがセルドアが、わりとその辺りぎりぎりのラインにいるのじゃないかと懸念してる理由の一つだったりする。
もともと疑似シスコン抉らせ過ぎだしなあ……血全く繋がってないし。
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