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騎士達が絵を取り戻して家から出てきてからすぐに、王国騎士団が駆け付けた。
シオンの絵の捜索に大量動員されていたこともあり、素早い到着だった。

「こ、これはいったい…………」

到着した騎士達は困惑していた。
巨大な龍が降り立ったと聞いて駆け付けてみれば、龍はいなく怪しげなフードを被った男達が10人以上転がっていたからだ。

「お務め御苦労!早かったな」

ライト王子が騎士団達に声を掛けた。

「これはっ!ライト王子様!?ここは危険です!早くお逃げ下さい!」

うん?

「今は姿が見えませんが巨大な龍がここに降り立ったと情報がありますので!」

ううん!!!?

ライト王子は何度も紅さんと騎士達を交互に見てコホンッと咳払いをしてから言った。

「あ~~なんだ。もう龍の脅威は去ったから大丈夫だ。それより盗まれたシオンの絵が無事に見つかった。バーニングハート家の騎士達が取り戻した。そして絵を盗んだ盗賊団が奴らだ。連行を頼む」

騎士達はざわついたがすぐに敬礼をして、気を失っている盗賊達を連れていった。

「ちょっと?まだ拷問をしてないんだけど?」

蒼さんが不満気に言ったが、ライト王子が頭を下げて盗賊達の尋問が終わったら引き渡すと言ってここは譲ってもらった。

「ライト王子!国王様から詳しい話を聞きたいと召喚命令が出ております。当事者であるシオン御令嬢及びバーニングハート家の方々も御同行をお願い致します」

最初に来た騎士団達の後から伝令がやってきたのだ。どうやら魔術での連絡手段があるみたいで王様に報告されていたようだった。

「およよよ?私達も?」

まぁ、巨大な龍の関係者だしね。
シオンだけ頭に???を浮かべたが、メリッサ達は当然だよねと大人しく着いていった。

「まぁ良いでしょう。この国の存続を掛けて見極めてあげようではありませんか?」
「ああ、そうだな。正直、消化不良だしな。この鬱憤はこの後に楽しみに取っておくか」

いやいやいや!
普通に怖いから!?

ライト王子は特に顔色が悪くなり冷や汗をダラダラと流していた。










王城にたどり着くとすぐに豪華な部屋に通された。

「あれ?謁見の間じゃないんだね?」

よく王様が玉座に座って謁見する部屋ではなく、王城の奥の部屋ではあったが、そんなに広くない個室であった。

「ああ、他人には聞かせれない話をする部屋だよ。防音魔法が掛けられている部屋だ」

ライト王子が教えてくれた。そしてすぐに国王様、ライトのお父さんと宰相さんがやってきた。

「お待たせした。取り敢えず状況説明をお願いする」

国王としては巨大な龍の事をすぐに聞きたかった。そして、紅さんと蒼さん、そしてアクエリアスさんの存在を初めて知り、真っ青を通り越して真っ白になるのは、もう少し後の事であった。









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