☆レグルス戦記☆

真実②

レグルスが自問自答していると、カーラはその考えを読んだ風に答えた。

「さて、ここで我々にも予想外な事が起きたの。それがレグルス君って訳よ」
「どういう事だ？」

カーラは挑発するするかの様に言った。

「フフフッ、我々が神器を闇に落とそうとして神器に呪術を掛けている事に、神器に封印されている女神が気付いたのよ。そして、残りの力を使いレグルスと神剣を召喚した。この理由はわかるかしら？」

「それは、僕にお前達を止めさせる為だろう！」

チチチッ！
カーラは指を鳴らして違うと答えた。

「それは違う。女神の本当の目的は、レグルスに自分を殺して貰うことなのよ」

！？

「そんなバカなっ！どうして僕が女神様を殺さないといけないんだ！」

レグルスは動揺しながら否定した。

「女神は自死を盟約で禁じられているそうなの。完全に邪神となる前に、眷属である勇者に自分を殺してもらい、邪神化を止めてもらいたかったみたいね」

カーラはウトウトしている女神をみて言った。

「さて、これで語るべきは語ったわ。最後のバトルを始めましょうか」

カーラは手にダガーを持つと構えた。
しかし、ジャンヌが待ったを掛けた。

「待て！最後に１つだけ答えろ。なぜお前はそんな誰も知らない事を知っている？今の話がお前の作り話しの可能性もあるのではないか？」

確かに！？

「ええ、そうね。確かに証明しろと言われて証明はできないわね。ただ、私が契約した時に、邪神の知識が流れるこんできたのよ。バルドの持っていた叡智の宝珠に近いかも知れないわ」

しかしそれを証明する事ができない。
カーラはダガーを構えると、女神の足に刺した。

！？

悲鳴を上げる女神様にレグルス達は武器を構えた。

「いったいどういうつもりだ！！！」

敬愛する女神様を気付けられて怒りに満ちた顔で睨みつける。

「そう怒らないで。寝坊助な女神様を起こしただけよ」

よく見てみると女神様の純白な羽根が黒く染まっていった。

グルルルッ！！！

羽根だけではなく、肌の色も黒くなっていき、目も真っ赤になっていった。

「貴様！女神に何をしたんだ！！！」
「ああ、このダガーは呪いのダガーなの。今まで溜め込んだ怨念を女神に注入したのよ。まぁ、邪神化の促進剤みたなものよ」

面白そうに語るカーラを『敵』と認定し、本気で殺すと決めた。