モブ高校生と愉快なカード達〜主人公は無自覚脱モブ&チート持ちだった!カードから美少女を召喚します!強いカード程1癖2癖もあり一筋縄ではない〜

KeyBow

文字の大きさ
195 / 197
第3章

第195話 最後の戦い?

しおりを挟む

 不安を覚えつつ最奥に到着すると、そこには巨大な蜘蛛が待ち構えていた。 
 それはダンゴムシのように丸まっていたが、僕達が近づくと体を開いてその姿を見せてきた。
 その姿はまるで人間のように2足歩行をしているが、頭は蜘蛛のままだったけど、その口からは人間の言葉が発せられた。

「よくぞここまで来たな。地球人ども」

「お前は何者だ?」

「私はこのラビリンスの支配者だ。異界の王子であり、この星の王となるものだ!」

「異界の王子?」

「そうだ。私は異界から地球に侵入した者達の中で最も強力な存在だ。私は地球を征服するために、このラビリンスを作ったのだ!つまりこの星の王だ!」

「地球を征服する?何のために?」

「それは私の楽しみだ。地球人どもを苦しめて、私の奴隷にするのだ。私はその過程を楽しむのだ。そして貴様らのような者を狩るのだ!」

「ふざけるな!お前はただの愚者だ!」

「愚者?私は王だ。王は自分の思うようにするのが当然だ。お前達はそれに従うか、死ぬかの選択しかない」

「そんなことはない!お前を倒せば、地球に新たなラビリンスは発生しなくなる!だから倒す?」

「ほう?それがどうしたというのだ?お前達に私を倒せる力があるとでも?」

「あるぞ!僕達は地球を守るために戦うんだ!」

「守る?笑わせるな。地球など守りようがない。私はこのラビリンス以外にも、他の場所にも扉を作っている。私が倒されても、他の異界の者達が地球に侵入するだろう。お前達は絶望するしかない」

「そんなことはない!僕達が扉を閉めれば、異界と地球の繋がりを断つことができる!」

「扉を閉める?それがどうしたというのだ?扉を閉めるためには、7人の地球人が必要だろう。お前達はその犠牲を払えるのか?そして扉を閉めた後、向こう側に残った者達はどうなると思っている?向こうでは私以外にも強大な敵が待ち構えているぞ。お前達が生き残れるとでも?」

「生き残れるぞ!僕達が仲間と力を合わせれば、どんな困難にも立ち向かえるんだ!」

「仲間?そんなものは無意味だ。仲間というのは、自分より弱い者や利用できる者を集めたものだ。本当に困った時に、誰も助けてくれない。お前達はそれを知らないのか?」

「そんなことはお前達の世界の話であって地球のことではない!!僕達は仲間を信じているんだ!仲間というのは、自分より強いか、弱いのなんて関係ない。背中を預けられる者なんだ。困った時でも誰も見捨てない。お前はそれを知らないのか?」

「そんな馬鹿なことが起こるわけがなかろう!!私は仲間など必要としない!私は自分の力だけで生きてきたんだ!私は誰にも従わないし、誰にも頼らない!私は王なのだ!必要ならば奴隷にさせれば良い!」

「それがお前の選択だったのなら、それでいい。でも、僕達は違う。僕達は仲間と共に生きることを選んだんだ。僕達は王ではない。僕達は地球人なのだ!」

 そう言って、僕は蜘蛛に向かって突進した。
 僕の後ろにはレイラやサマンサ、ジョーイ、アレクシア、友里愛やみっちゃん、アレクシア、愛姉が続いた。 
 そして、自衛隊や探索者達も加わった。 

 僕達は一つになって、蜘蛛に挑んだ。

 それは壮絶な戦いだった。
 蜘蛛は強力な魔法や毒液を使って僕達を襲った。 
 僕達も魔法や武器を使って、蜘蛛に反撃した。
 双方に多くの傷を負ったが、誰も引かなかった。

 戦いが始まってから1時間が経った頃、ついに決着がついた。
 僕はレイラの魔法で強化された忠煎廟剣で、蜘蛛の頭を切り落とした。 
 蜘蛛はその状態でも悲鳴を上げ、体はそのまま前に倒れた。

「やったぞ!倒したぞ!」

「斗枡様!すごいです!」

「斗枡!やりましたね!」

「斗枡さん!おめでとうございます!」

 僕の周りでは歓声が上がった。 
 僕達は勝利を喜んだ。
 本当は浪漫砲が効けば楽に倒せたかもだけど、奴には効かなかったんだ。

 しかし、その時だった。 
 蜘蛛の背後から何かが飛び出してきた。  

 それは扉だった。

「あれは・・・」

「扉です。異界と繋がっている扉です」

「これが最奥にある扉か・・・」

「そうです。これを閉めれば、地球に新たなラビリンスは発生しなくなります」

「でも、扉を閉めるには・・・」

「あ奴の言う通り7人の地球人が必要です。そして、扉を閉めると向こう側に残らなければなりません」

「そうだよね・・・」

 僕達は扉を見つめた。 
 その時、扉から声が聞こえた。
 いや、奴の言葉にそのように聞こえたと錯覚したが、その通りだった。

「おめでとうございます。あなた方はこのラビリンスの最奥に到達しました。あなた方は地球の英雄です。あなた方には扉を閉める権利が与えられます。扉を閉めることで、地球に新たなラビリンスが発生しなくなります。しかし、扉を閉めるには7人の地球人が必要です。そして、扉を閉めると向こう側に残らなければなりません。向こう側では異界の者達が待ち構えています。あなた方は生き残る可能性がありますが、保証されません。あなた方はどうしますか?扉を閉めますか?それとも開けたままにしますか?5分すると閉じることができなくなります」
しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた

ぐうのすけ
ファンタジー
カクヨムで先行投稿中。 遊戯遊太(25)は会社帰りにふらっとゲームセンターに入った。昔遊んだユーフォーキャッチャーを見つめながらつぶやく。 「遊んで暮らしたい」その瞬間に頭に声が響き時間が止まる。 「異世界転生に興味はありますか?」 こうして遊太は異世界転生を選択する。 異世界に転生すると最弱と言われるジョブ、遊び人に転生していた。 「最弱なんだから努力は必要だよな!」 こうして雄太は修行を開始するのだが……

異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。

Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。 現世で惨めなサラリーマンをしていた…… そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。 その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。 それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。 目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて…… 現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に…… 特殊な能力が当然のように存在するその世界で…… 自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。 俺は俺の出来ること…… 彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。 だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。 ※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※ ※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※

素材ガチャで【合成マスター】スキルを獲得したので、世界最強の探索者を目指します。

名無し
ファンタジー
学園『ホライズン』でいじめられっ子の生徒、G級探索者の白石優也。いつものように不良たちに虐げられていたが、勇気を出してやり返すことに成功する。その勢いで、近隣に出没したモンスター討伐に立候補した優也。その選択が彼の運命を大きく変えていくことになるのであった。

出戻り勇者は自重しない ~異世界に行ったら帰って来てからが本番だよね~

TB
ファンタジー
中2の夏休み、異世界召喚に巻き込まれた俺は14年の歳月を費やして魔王を倒した。討伐報酬で元の世界に戻った俺は、異世界召喚をされた瞬間に戻れた。28歳の意識と異世界能力で、失われた青春を取り戻すぜ! 東京五輪応援します! 色々な国やスポーツ、競技会など登場しますが、どんなに似てる感じがしても、あくまでも架空の設定でご都合主義の塊です!だってファンタジーですから!!

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。 スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。 だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。 それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。 色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。 しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。 ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。 一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。 土曜日以外は毎日投稿してます。

荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました

夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。 スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。 ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。 驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。 ※カクヨムで先行配信をしています。

レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!? 成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに! 故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。 この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。 持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。 主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。 期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。 その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。 仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!? 美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。 この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。

はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。 キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。 弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。 偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。 二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。 現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。 はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

処理中です...