追放令嬢、魔導と科学で文明開花いたしますわ〜辺境から始める世界再設計〜

☆ほしい

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第47話

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 わたくしは迎賓ホール中央で、使者団に優雅な一礼を施しましたの。

 「さて、交渉の結果は明白でございますわ。王国側が未来都市群連合の独立を正式に承認するならば、わたくしどもも最低限の外交関係は維持して差し上げますわ」

 使者団の代表がうろたえながらも必死に答えましたの。

 「も、もちろんです……承認いたします、承認を!」

 「よろしいですわ」

 わたくしは満足げに頷き、続けざまにリゼへ命じましたの。

 「リゼ、未来都市群条約に基づく正式承認書類を提出なさい。王国使者団にサインさせますのよ」

 「了解しました!」

 リゼが手際よく端末を操作し、瞬時にホログラム式契約書を生成しましたの。未来都市群連合、及びアウローラ特区の独立と中立を正式に認める内容でございますわ。

 「こちらに署名と魔導印をお願いしますわ」

 わたくしは使者団の代表に端末を差し出しましたの。

 代表は顔面蒼白になりながらも、震える手でサインを施しましたの。その場で特務監察官にも魔導印を押させ、全手続きを完了させましたの。

 「これで、未来都市群連合は正式に国際社会の一員となりましたわね」

 わたくしがにっこり微笑むと、使者団は力なく膝を折りそうになりながら退出していきましたの。

 リゼが深々と頭を下げましたの。

 「お嬢様、すべて完了しました!」

 「当然の結果ですわ。さて、これより正式な祝賀式典の準備を始めますわよ」

 「はいっ!」

 未来記念塔の最上階へ戻る道すがら、リゼが少しだけ躊躇いがちに訊いてきましたの。

 「あの、これから先、どうなさるおつもりですか?」

 わたくしは軽やかに答えましたの。

 「決まっておりますわ。未来都市群連合の発展をさらに加速させますの。そして……この世界そのものを、わたくし仕様に作り変えますわ」

 リゼが目を丸くしましたの。

 「世界を、ですか!?」

 「ええ、もちろんですわ。既存の秩序など、退屈な過去にすぎませんもの」

 未来記念塔の最上階に到着すると、眼下に広がる未来都市群の灯火が、宝石のように輝いておりましたの。

 「リゼ、まずは技術革新庁を新設いたしますわ。各都市に科学・魔導融合研究機関を設立、世界水準を引き上げますのよ」

 「了解しました!」

 「次に、統一教育機構の設立。魔導科学に基づいた共通教育カリキュラムを策定し、未来都市群全体で実施いたしますわ」

 「はいっ!」

 「さらに、輸送インフラの拡張。次元門ネットワークを構築し、各都市間の移動時間を大幅に短縮しますわ」

 「す、すごい計画です!」

 リゼが興奮気味に身を乗り出してきましたの。

 「当然ですわ。世界の常識など、わたくしが塗り替えますもの」

 そこへ、情報局からの急報が届きましたの。

 「お嬢様! 新たな動きです! 王国議会内部で、急進派による『アウローラ再征服計画』が極秘裏に立案されています!」

 「ほう?」

 わたくしは興味深く微笑みましたの。

 「愚かですわね。敗北の味を噛み締めたばかりだというのに」

 リゼが緊張した面持ちで尋ねてきましたの。

 「どうなさいますか?」

 わたくしは即断しましたの。

 「動き出す前に潰しますわ。根本から、徹底的に」
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