ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)

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第74話 東の海の借金王と極上マグロの晩餐

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東の海へと続く真新しいレールの上を、アークライト商会の技術の粋を集めた特急列車『アークライト・イースト』が、朝日の輝きを切り裂くように疾走していた。
流線型の車体は、空気抵抗を極限まで減らすためにミスリル銀でコーティングされ、魔導エンジンが奏でる低く力強い駆動音だけが、車内に心地よい振動として伝わってくる。
窓の外を流れる景色は、もはや判別できないほどの速度で後方へと飛び去っていく。
最高時速一二〇キロ。
馬車であれば数日を要する道のりを、私たちは優雅なティータイムを過ごしている間に踏破しようとしていた。

「見えてきましたわ。……ああ、なんて美しい水平線でしょう」

私は、最高級の革張りのシートに深く身を沈めたまま、クリスタルガラスの窓越しに広がる光景に目を細めた。
視界の先には、どこまでも広がる蒼穹と、それが溶け合うような深い藍色の海。
太陽の光を反射して煌めく水面は、まるで無数の宝石を散りばめたかのようだ。
だが、その美しい景色とは裏腹に、私の手元にある報告書には、実に醜悪で非効率な現実が記されていた。

「リリア様。現地の駐在員より、緊急の定時連絡が入っております」

向かいの席に座るカシアンが、眉間に深い皺を刻みながら一枚の羊皮紙を差し出した。
彼は今や、アークライト商会の心臓部を担う筆頭監査役として、私の手足となり動いている。
その彼がこれほど苦々しい顔をするということは、事態は私の想定よりも少しばかり「愚か」な方向に進んでいるということだ。

「報告によれば、東の領主オーシャン卿が、港の完全封鎖を宣言したとのことです」
「領地への陸路にはバリケードを築き、海路には武装した漁船団を配置して、一切の商船の入港を拒否していると」

「……ほう。ずいぶんと勇気のある、いえ、無謀な真似をなさるのね」

私は扇をパチリと閉じ、冷ややかな視線を窓の外へと戻した。
オーシャン卿の領地である『シーストーン』は、切り立った断崖絶壁に囲まれた天然の要塞だ。
唯一の開口部である巨大な入り江を塞げば、物理的に物流を止めることは可能だろう。
彼は、そうすることで私に通行税の引き上げや、鉄道利権の譲渡を迫るつもりなのだ。
古臭い。
あまりにも、思考が化石のままだ。

「自分の庭の入り口を閉ざせば、世界が困るとでも思っているのかしら。非効率な意地ね。そんなもので、私の胃袋と利益の追求は止まらないわよ」

「いかがなさいますか? レオン様に命じて、騎士団を先行させますか? 武力で封鎖を解くことは造作もありませんが」

「いいえ。野蛮な真似は必要ありませんわ。彼らは、剣で脅されるよりも、もっと恐ろしい武器で殴られた方が痛みを感じる人種ですもの」

私は手元のサイドテーブルに置かれた、冷たいレモネードを一口飲んだ。
西方の砂漠から運ばせたレモンの酸味が、脳の回路をクリアにしていく。
金には金を。
契約には契約を。
それが、大人の、そして支配者の戦い方だ。

「カシアン。アークライト銀行の東方支店に、最優先コードで指令を飛ばしなさい」
「オーシャン卿名義の全ての債権、及び彼が連帯保証人となっている全ての借用書を、即時回収するのよ」

「全債権の回収、でございますか? しかし、それでは彼が破産してしまいます」

「それが狙いですわ。彼が王都の地下カジノで作った巨額の借金、そして領地の漁業権を担保にした長年の未払い利息。全て今日中に決済させなさい」

私は、まるで今日の夕食のメニューを決めるような気軽さで、一人の貴族の社会的抹殺を命じた。
カシアンが一瞬息を呑む気配がしたが、すぐに職業人としての顔に戻り、手元の魔導通信機を操作し始める。

「承知いたしました。……確認したところ、彼の借金総額は、領地の年間税収の十年分に相当します。即時返済を求められれば、彼は屋敷どころか、着ている服さえ手放さなくてはならなくなるでしょう」

「自らの首を絞めるロープを、自分で買っていたようなものね。私はただ、その足元の台を蹴り飛ばしてあげるだけよ」

私のやり方は、常に相手の「逃げ道」を数字で塞ぐことから始まる。
物理的な城壁など、経済という津波の前では砂の城に等しい。
オーシャン卿はまだ気づいていないだろう。
自分が対峙しているのが、ただの子供ではなく、この国の経済の血管を握る怪物であるということに。

「さあ、そろそろ到着するわよ。フェン、ノクス、起きなさい」

私は足元の高級絨毯の上で丸まっている、二匹の相棒に声をかけた。
銀色の毛並みを持つ聖獣フェンリルと、漆黒の毛並みを持つ魔猫ノクス。
二匹は私の声を聞くと、同時に耳をピクリと動かし、大きな欠伸をして体を起こした。

「わんっ! あ! うみのにおいがしてきました! 大きなお魚の予感がします!」
「にゃあ。潮風ね……。私の自慢の毛並みが少しパサつくのが難点だけど、新鮮な魚のためなら我慢してあげるわ」

二匹は期待に満ちた瞳で私を見上げ、尻尾を振っている。
彼らもまた、私と同様に美食のためなら地の果てまでついてくる忠実な下僕(パートナー)だ。

「ええ、期待していて。今日の獲物は大物よ」

私は二匹を従え、列車のデッキへと向かった。
列車の速度が徐々に落ち、ブレーキの軋む音が響く。
終点、シーストーン駅。
駅舎はまだ建設途中だが、私の指示でホームだけは完璧に整備されていた。
プシュゥゥゥゥッという蒸気の排出音と共に、鉄の塊が完全に停止する。
扉が開くと、むっとするような濃厚な磯の香りと、殺気立った男たちの熱気が車内になだれ込んできた。

「ようこそ、我が領地へ。アークライトの小娘さんよ」

ホームで待ち構えていたのは、潮風に焼かれた赤銅色の肌を持つ、屈強な老人だった。
彼が東の領主、オーシャン卿だ。
身につけている服は高価な絹織物だが、潮と手垢にまみれて薄汚れ、彼自身の品性のなさを露呈している。
その背後には、モリや櫂、錆びた剣を持った数百人の漁師たちが、半円を描くように私たちを取り囲んでいた。
彼らの目は血走り、異物である私たちを排除しようという敵意に満ちている。

「ご機嫌よう、卿。ずいぶんと、熱烈で物騒な歓迎ですわね」

私は優雅にホームへ降り立ち、扇で口元を隠しながら彼を一瞥した。
四歳の少女が一人、屈強な男たちの群れの中に放り込まれた図だ。
普通なら泣き出して失禁してもおかしくない状況だが、私は彼らを「これから私の利益を生み出す労働力」としてしか見ていなかった。

「ここは海の掟が支配する場所だ。貴様のような陸の商人が、金に物を言わせて土足で踏み込んでいい場所ではない」
「鉄道などという、訳のわからん陸の玩具はいらん! すぐに帰れ! さもなくば、この海に沈めて魚の餌にしてやるぞ!」

オーシャン卿が、腹の底から響くような重厚な声で私を脅した。
周囲の漁師たちも、それに呼応するように地面を強く踏み鳴らし、「帰れ!」「海へ叩き込め!」と怒号を上げる。
暴力的な空気が、ホームを支配した。
護衛のレオン様が、反射的に剣の柄に手をかける。
だが、私は片手でそれを制し、一歩も引かずに、にっこりと微笑んでみせた。

「海に沈める、ですか。それは困りますわね。私の資産を捨てるということになりますもの」

「な、なんだと……?」

「卿。単刀直入に申し上げますわ。……あなたの屋敷、昨日の夜に公売にかけられましたのよ」

私の唐突な言葉に、オーシャン卿の思考が停止したのが分かった。
彼は間の抜けた顔で、私を凝視している。

「は、はあ!? 何を言っている! 私の屋敷だぞ!? 誰がそんな勝手なことを!」

「私が、ですわ。あなたの滞納した王都カジノでの借金、元本と利息を含めて金貨二万枚。……私が全て債権者から買い取りましたの」
「さらに、この領地の漁業権を担保にした借入金も、三年前から利息すら支払われていませんわね。こちらの債権も、アークライト銀行が代位弁済いたしました」

私は懐から、真っ赤な封印が押された分厚い書類の束を取り出し、彼の目の前に突きつけた。
それは、王国の法務局が発行した、正式な「資産差し押さえ執行命令書」だ。

「現時刻をもって、このシーストーンの土地、海、港に停泊している全ての船、そしてあなたが今履いている靴に至るまで」
「全ては、債権者であるアークライト商会の所有物となりましたわ。つまり、あなたは今、私の土地に不法侵入している部外者ということです」

私の宣告は、拡声の魔導具を使わずとも、静まり返ったホームの隅々まで響き渡った。
漁師たちの間に、さざ波のような動揺が広がっていく。
彼らは知らなかったのだ。
自分たちが絶対的な支配者だと信じていた主君が、実は借金まみれで、首が回らない状態だったことを。

「う、嘘だ……。そんな馬鹿な……。これは捏造だ! 認めんぞ! 誰か、この小娘を捕らえろ!」

オーシャン卿は、わなわなと震えながら書類を奪い取り、破り捨てようとした。
だが、その手は恐怖で麻痺したように動かない。
数字という現実は、どんな暴力よりも冷酷に彼の精神を打ち砕いていた。

「認めないのは、自由ですわ。でも、銀行のデータと王国の法律は正直ですのよ」

私は背後に控えていたレオン様に合図を送った。
瞬間、列車から武装した王宮騎士団の精鋭たちが雪崩れ込んでくる。
最新鋭のミスリル装備に身を包んだ騎士たちの迫力に、漁師たちは完全に圧倒され、後ずさりした。
錆びたモリと、王国の騎士団。
戦う前から、勝負は見えていた。

「ひっ……!」

オーシャン卿が、情けない悲鳴を上げてその場にへたり込んだ。
私は、ゆっくりと彼に歩み寄る。
ヒールの音が、死刑執行のカウントダウンのように響く。

「卿。私はあなたを、犯罪者として捕らえて牢獄にぶち込むつもりはありませんわ。それでは、借金が回収できませんもの」

私は彼の目の前でしゃがみ込み、悪魔のような、しかし彼にとっては唯一の救いとなる提案を囁いた。

「この領地の管理、そのままあなたにお任せします。……ただし、条件があります」
「私が提供する最新の魔導漁船を使い、私の決めた漁獲ノルマを毎月必ず達成すること」
「それさえ守れば、あなたは『管理人』として、今の屋敷に住むことを許してあげますわ。もちろん、給料の中から少しずつ借金を返済していただきますけれど」

それは、実質的な終身労働契約だった。
死ぬまで、私のために働き続けろという命令だ。
しかし、全てを失って路頭に迷うよりは、遥かにマシな選択肢だ。
オーシャン卿は、ガックリと項垂れ、震える声で答えた。

「……分かった。お前の、思い通りにするがいい。……これからは、アークライト商会の犬として生きよう」

彼は、自分が完膚なきまでに敗北したことを、ようやく骨の髄まで理解したのだ。
プライドも、権威も、全ては圧倒的な経済力の前には無力だった。

「賢明な判断ですわ。これで、今日から私たちはパートナーね」

私は満足げに立ち上がり、周囲の漁師たちを見渡した。
彼らもまた、新しい支配者が誰なのかを悟り、武器を捨ててその場に跪いた。
血を一滴も流すことなく、私は東の海を手に入れたのだ。

「さて、面倒な契約の話はこれくらいにして。……セバスチャン、夕食の準備を」
「獲れたての一番いいマグロを、すぐに解体させてちょうだい」

「かしこまりました。すでに現地の漁師長を手配し、最高の部位を確保させております」

セバスチャンが涼しい顔で答え、手際よく指示を出し始めた。
一時間後。
波打ち際に設営された、王侯貴族の野営地のような豪華な天幕の中に、私はいた。
海からの風が吹き抜け、波の音が心地よいBGMとなっている。
テーブルの上には、先ほどまで海を泳いでいた巨大なマグロの、大トロ、中トロ、赤身が、宝石のように美しく並べられていた。
ランプの光を反射して、脂がキラキラと輝いている。

「まあ、なんて美しいの……」

私は、シオン王国から取り寄せた特製の醤油を小皿に注いだ。
漆黒の液体が、表面張力で盛り上がる。
特注の箸を使い、大トロの一切れを、ちょんと醤油に浸す。
脂が醤油を弾き、パッと花が咲いたように広がった。
そのまま、口へと運ぶ。

「……んんっ……!」

言葉にならない陶酔のため息が漏れた。
噛む必要さえない。
口の中の体温だけで、濃厚な脂が溶け出し、舌の上いっぱいに広がる。
そこに、醤油のキレのある塩気とコクが加わり、脂の重さを中和しつつ、旨味を爆発的に引き上げている。
これだ。
これこそが、私が求めていた「海の宝石」の味だ。
王都の高級店で出される、氷漬けにされて味が落ちた魚とは、次元が違う。
生命力そのものを食べているような、力強い味がした。

「美味しい……! こんなに美味しいものが、この世にあったなんて!」

私は夢中で箸を動かし、次々と刺身を口に運んだ。
ワサビの代わりに添えられた、辛味のある薬草が、良いアクセントになっている。
失われた塩分と糖分、そして極上のタンパク質が、疲れた体に染み渡っていく。

「わんっ! うみのおにく、さいこうです! おくちのなかで、きえてなくなります!」
「にゃあ。お醤油って、本当にお魚のためにある調味料ね。この組み合わせ、神の所業だわ」

足元では、フェンとノクスも、専用の皿に盛られた特盛の刺身を夢中で食べている。
二匹の舌鼓を打つ音が、私の食欲をさらに刺激した。
フェンの口の周りが脂でテカテカ光っているのが、なんとも愛らしい。

「リリア様。気に入っていただけて何よりです。このマグロは、この海域の主とも呼ばれる個体でした」

配膳をしてくれた漁師の男が、恐縮しながらも嬉しそうに言った。
彼らもまた、自分たちの獲物が正当に評価され、美味しく食べてもらえることに喜びを感じているようだ。
私の支配下に入ったことで、彼らの生活も間違いなく向上するだろう。
最新の船と技術を与えられ、安定した収入を得られるのだから。

「ええ、最高よ。この味を、私の鉄道で世界中に届けるわ」
「あなたたちの腕に、期待しているわよ」

私が微笑むと、漁師たちは顔を赤らめて力強く頷いた。
東の海は、こうして完全に私のものとなった。
これからこの港を、世界一の物流拠点に作り替える。
巨大な倉庫、冷凍施設、そして加工工場。
私の頭の中には、すでに新しい港湾都市の設計図が出来上がっていた。

「リリア様。……お食事中、失礼いたします」

不意に、セバスチャンが少しだけ曇った顔で近づいてきた。
彼の手には、王家の紋章が入った一通の書状がある。

「王都から、アーノルド殿下の急使が参りました。至急、ご確認をとのことです」

「まあ。せっかくの至福の晩餐を、邪魔しに来るなんて。殿下も無粋な方ね」

私は最後の中トロを名残惜しそうに口に放り込み、ナプキンで口元を拭ってから優雅に立ち上がった。
口の中に残る脂の余韻を楽しみながら、私は海の方を向いた。
波が、ザザァ……と音を立てて岸に打ち寄せている。

「いいわ。波の音を聞きながら、お話を聞いてあげましょう」

私は書状を受け取り、封を切った。
私の進撃は、一瞬の休みも許さない。
東の海から吹き抜ける強い風が、私の新しいマントを激しく揺らし、次なる戦いの予感を運んできていた。
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