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14 第十四話
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……うん? 俺は今どうなって……ああそうだ。
確か上級魔法を習得して疲れて……そのまま倒れたんだったか。
それにしては頭の下が何だか柔らかくて暖かいような……。
「ってこれは……!?」
「おお、起きたか」
目を開けると目の前にメアリーの顔があった。
まごうこと無き美少女の顔が、すぐそこに……。
「か、体が……動かない……?」
起き上がろうとするが、どういう訳か体が動かない。
「無理はしない方が良い。今の君は疲労と上級魔法の反動で一時的に麻痺のような状態になっているからね」
「麻痺……ですか」
確かに以前麻痺を受けた時と似たような感覚ではある。
「まあ、そんなに焦る必要も無いさ。今すぐ必要な力と言う訳では無いんだ。今はこうやって休めば良い」
「それは……嬉しいんですが……」
休むこと自体は良いんだ。
疲労感は確かに感じていたし、集中力も限界だった。
ただ、今俺が気にしているのはそこでは無い。
この頭の下の柔らかさ。そして目の前に彼女の顔があるというこの状況。
これは所謂、膝枕と言うヤツでは無いのか……!?
「おお、気付いたようだな。ふふっ、耳まで真っ赤にして……随分と初心なのだな君は」
「っ……!」
意識した途端に心臓が高鳴って来た。
彼女の言う通り耳が熱い。きっと今俺は顔も耳も真っ赤になっているのだろう。
凄く恥ずかしい。だが体が動かない以上どうしようもない。
「その、何故このようなことを……」
「硬い地面にただ寝かせておくのは少し申し訳なく思ってな。元々私が始めたことでもあるし、最低限の褒美とでも言おうか」
ニヤリと笑いながらメアリーはそう言う。
ああ……この人自分が美少女なことわかっているんだな。
その上で俺の反応を楽しんでいる。何とも罪深い人だ……。
「っ!? それは流石に……!」
彼女は俺の頭を撫でて来た。
膝枕をされながら頭も撫でられては、流石に男としての威厳が……。
「嫌か?」
「うぅ……嫌では……無いです」
そう。嫌では無いのだ。
彼女の柔らかい手で頭を撫でられるととても気持ちが良い。それは事実だった。
「可愛い奴だな君は」
「か、可愛いとか言わないでください……」
ずるい。ずる過ぎる。
こんなことをされては正直勝ち目がない。
「ははっ、すまんすまん。さて、からかうのはこれくらいにして……もう少し眠ると良い。まだ疲労は残っているだろう?」
「ありがとう……ございます……」
意識が落ちて行く感覚がある。
彼女の言うようにまだ疲労が残っているのだろう。
お言葉に甘えて……もう少し休ませてもらおう……。
それから数時間、俺は眠っていたらしい。
日も暮れ始めていたためその日は解散になったのだが、次の日からはまた別の上級魔法の特訓が始まった。
辛く苦しい毎日ではあったのだが、それに見合うだけの結果と達成感があった。
そしてある日のことだ。ついに俺は覚えられるだけの上級魔法を習得したのだった。
「これで……最後なんですね……。はぁ……やっと終われる……」
「お疲れさん。だがまだ終わってはいないだろう?」
「……ですよね」
そうだ。俺が上級魔法を習得するのはあくまで過程でしかない。
本命はこの習得した上級魔法を彼女に教えるところまでなのだ。
が、これは思っていたよりもすんなりと進んだ。
彼女が既に基礎的な魔法技術を持っていることが影響しているようだ。
おかげで俺が上級魔法を習得するのにかかった時間の実に四分の一以下で習得することが出来ていた。
何と言うか、根本的な才能の差を感じざるを得なかった。
確か上級魔法を習得して疲れて……そのまま倒れたんだったか。
それにしては頭の下が何だか柔らかくて暖かいような……。
「ってこれは……!?」
「おお、起きたか」
目を開けると目の前にメアリーの顔があった。
まごうこと無き美少女の顔が、すぐそこに……。
「か、体が……動かない……?」
起き上がろうとするが、どういう訳か体が動かない。
「無理はしない方が良い。今の君は疲労と上級魔法の反動で一時的に麻痺のような状態になっているからね」
「麻痺……ですか」
確かに以前麻痺を受けた時と似たような感覚ではある。
「まあ、そんなに焦る必要も無いさ。今すぐ必要な力と言う訳では無いんだ。今はこうやって休めば良い」
「それは……嬉しいんですが……」
休むこと自体は良いんだ。
疲労感は確かに感じていたし、集中力も限界だった。
ただ、今俺が気にしているのはそこでは無い。
この頭の下の柔らかさ。そして目の前に彼女の顔があるというこの状況。
これは所謂、膝枕と言うヤツでは無いのか……!?
「おお、気付いたようだな。ふふっ、耳まで真っ赤にして……随分と初心なのだな君は」
「っ……!」
意識した途端に心臓が高鳴って来た。
彼女の言う通り耳が熱い。きっと今俺は顔も耳も真っ赤になっているのだろう。
凄く恥ずかしい。だが体が動かない以上どうしようもない。
「その、何故このようなことを……」
「硬い地面にただ寝かせておくのは少し申し訳なく思ってな。元々私が始めたことでもあるし、最低限の褒美とでも言おうか」
ニヤリと笑いながらメアリーはそう言う。
ああ……この人自分が美少女なことわかっているんだな。
その上で俺の反応を楽しんでいる。何とも罪深い人だ……。
「っ!? それは流石に……!」
彼女は俺の頭を撫でて来た。
膝枕をされながら頭も撫でられては、流石に男としての威厳が……。
「嫌か?」
「うぅ……嫌では……無いです」
そう。嫌では無いのだ。
彼女の柔らかい手で頭を撫でられるととても気持ちが良い。それは事実だった。
「可愛い奴だな君は」
「か、可愛いとか言わないでください……」
ずるい。ずる過ぎる。
こんなことをされては正直勝ち目がない。
「ははっ、すまんすまん。さて、からかうのはこれくらいにして……もう少し眠ると良い。まだ疲労は残っているだろう?」
「ありがとう……ございます……」
意識が落ちて行く感覚がある。
彼女の言うようにまだ疲労が残っているのだろう。
お言葉に甘えて……もう少し休ませてもらおう……。
それから数時間、俺は眠っていたらしい。
日も暮れ始めていたためその日は解散になったのだが、次の日からはまた別の上級魔法の特訓が始まった。
辛く苦しい毎日ではあったのだが、それに見合うだけの結果と達成感があった。
そしてある日のことだ。ついに俺は覚えられるだけの上級魔法を習得したのだった。
「これで……最後なんですね……。はぁ……やっと終われる……」
「お疲れさん。だがまだ終わってはいないだろう?」
「……ですよね」
そうだ。俺が上級魔法を習得するのはあくまで過程でしかない。
本命はこの習得した上級魔法を彼女に教えるところまでなのだ。
が、これは思っていたよりもすんなりと進んだ。
彼女が既に基礎的な魔法技術を持っていることが影響しているようだ。
おかげで俺が上級魔法を習得するのにかかった時間の実に四分の一以下で習得することが出来ていた。
何と言うか、根本的な才能の差を感じざるを得なかった。
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