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バレンタイン編〜初めての手作りプレゼント1〜

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「うっわぁ~また失敗しちゃったぁ。」

バレンタインはあと1週間後。

僕は今、圭吾にあげるクッキータルトを作る練習をしていた。

何度も何度も作ったけどクッキーは焦げるしチョコは上手く固まらないし最後の飾り付けは絶望的に下手だし頭をかかえていた。

「どうしよう...」

気づいたら台所はぐちゃぐちゃになってて今日はもう作るのをやめようと思って台所を片付ける。

失敗したものは全て僕の胃に入っていくので最近は2キロくらい太ってきている。

「どーしたら、どうしたら...上手くなるのか。」

料理はできるのにお菓子作りに関しては絶望的なので自分の変な才能に笑いが込み上げてくる。

「は、はは...おかしいなぁ。どうしたらいいんだろう本当に。」

携帯で調べても解決方法が見つからない。

気分転換に散歩に行くかと思い1回風呂へ入り全身を綺麗にして出かける。

近くの公園まで歩いていく。

公園には誰もおらず、僕はぼっーと遊具を見つめる。

ずっと遊具を見つめていたら焦点が遊具の奥の方へと合う。

そこではエプロンを身につけた数人の女の人が話し合って何かをしていた。

何をしてるんだろうと気になって見てみる。

背の高い女の人がフライパンをもって料理しているのを他の女の人に見せていた。

「あれは...料理教室?」

外にある看板に料理教室と書かれていた。

これはいい考えかもしれないと僕は思いつきそこでお菓子作りを教えてもらうことにしようと思った。


夜になり圭吾が仕事から帰ってくると僕は圭吾を椅子に座らせ相談した。

「ねぇ...大事な話があるんだけど。」

「え、な、なに?お、俺は別れ話とか嫌だぞ!絶対別れな「料理教室の話なんだけどさ...ん?別れ話?」」

「え?」

どうして勝手に別れ話になっているのか分からないが僕は違うと首を振る。

「別れ話じゃないよ。あと、僕も別れとか考えてないから。」

「よかった。それで料理教室って突然どうしたんだ?」

「あのね、もうすぐでバレンタインじゃん?」

「そうだね。」

「クッキータルト作りたかったんだけどどうしても上手くいかなくてだから料理教室に通いたいの。いいかな?」

「別に料理教室通わなくてもチョコレートまみれの結斗が食べれれば...」

「ん?何か言った?」

圭吾はボソボソ何かを言ってたが不穏な言葉が所々聞き取れた。

「いいや、なんでもないよ。料理教室か。いいよ。」

「あ、そうなんだ。よかった!僕圭吾のために頑張る!」

そう言うと圭吾は嬉しそうに笑った。
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