双狐の言霊 ~壱 対の者~

妖怪と人が入り交じる花宮町という町があった。
そこには大きな神社がありその名は、『双狐神社<そうこじんじゃ>』と言った。良い妖怪もいれば悪い者もいる。それらを均等に保ち、花宮町を落ち着かせるのがその神社の役目。そしてその神社には古い言い伝えがあった。

ー対の双子が産まれる刻、天には光が満ちていた。
その双子は双狐の力を身に纏い、地に落ちた。
双子は双狐の力を『言霊』として扱った。双狐と共に紡ぎ町を治めた
双子が産まれたのならばそれは双狐の化身であるー

男女の双子が産まれた刻には幸福が訪れる。そう言われた。

ある時、そんな言い伝えの残るなか、双子が産まれた。
男と女。対の双子であった。

皆は大層喜び、女に『麗香<れいか>』男に『龍輝<りゅうき>』と名付け、大切に育てた。

しかしその双子が中学生の時…運命が揺るぎだす。

双子はある事件をきっかけに双狐に会い、力を手にする。そして双狐と共に力を合わせて町を守っていくはずが、急激に悪い妖怪や霊…悪妖が増え始める。
その理由は悪妖のボスの言われる一匹の蛇 錦<にしき>にあった。
二人は錦を倒そうと立ち上がるが…なかなか上手くはいかない。
そんな中双狐が新たな力を二人に託す。
そして困惑や迷いもある中二人と二匹が共鳴する刻、本来の姿へと双狐は変わる。

様々な壁にぶつかり、越えていく二人。

運命、宿命、使命… 全ては双狐の歴史に在り。
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