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最終章≪それから≫
3.告白
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オレが、奏と出会ったのは、少年矯正施設だった。
同室だったんだ。
オレたちは、同じ年齢で、背格好や雰囲気がよく似ていると言われた。
多分、内面に、お互いに共感するものを持っていたせいだと思う、すぐに親しくなった。
奏が矯正施設に入ったのは、高校生をカッターナイフで切りつけたせいだと、同じ施設にいた少年たちは聞いていたけど、奏はオレだけに、本当のことを打ち明けてくれた。
奏は、妹である君のことが、誰よりも大切で、愛してると言った。
君は、ピアノ教室に通っていた高校生にレイプされて、奏がそれを止めたときの事件がショックで、そのあと、精神的にかなり不安定になったそうだ。
夜中に、奏のベッドに潜り込んできて、奏に、なお君と同じことをして、とねだった。
「おにいちゃんは、花音が可愛いくて、いい子で、大好きだから、ご褒美に、オシッコの出るところをくすぐったり、お口で舐めたりするって言ったよ。お兄ちゃんも、花音のこと好き?好きならしてもいいよ」
君は、奏に、そう言った。
もちろん、何もわかってなかったんだ。
騙されて、おもちゃにされただけだ。
だけど、奏はパニックになった。
どうしていいか、わからなかった。
好きなら、そうする。
大好きな妹が、して欲しいと言ってる。
奏は、君の望むとおりに、裸の君の身体を触ったし、舐めた。
いけないと思っても、した。
奏はね、幼い君が望んだからというのが、自分自身に対する言い訳だって気づいていたんだ。
奏にも、そうしたいという欲望があった。
妹なのに、愛していたんだ。
それで、君と裸で抱き合っているとろこを母親に見つかり、矯正施設に送られることになった。
君のお母さんは、君が高校生にレイプされたことで、大き過ぎるショックを受けた。
それなのに、自分の息子まで、妹を性的玩具にしている。
許せなかったとしても、無理はないと思う。
奏は施設で、君のことをどんな細かなことまで、教えてくれた。
君が大切にしていたぬいぐるみのことも、君が住みたいと言っていた夢の部屋のことも。
本当に、君のことを大切に思っていた。
いや、ずっと、愛していた。
奏は、施設を出て大人になったら、君と結婚すると決めていたんだ。
もちろん、兄妹で結婚なんて出来ない。
「薫、僕は君になりたい。君になって、花音をお嫁さんにしたい」
奏はしょっちゅう、そう言っていた。
オレたちは、入れ替わる方法はないかと、そればかり考えるようになった。
そして、インドに滞在してるときに、その計画が、案外容易いと気づいたんだ。
同室だったんだ。
オレたちは、同じ年齢で、背格好や雰囲気がよく似ていると言われた。
多分、内面に、お互いに共感するものを持っていたせいだと思う、すぐに親しくなった。
奏が矯正施設に入ったのは、高校生をカッターナイフで切りつけたせいだと、同じ施設にいた少年たちは聞いていたけど、奏はオレだけに、本当のことを打ち明けてくれた。
奏は、妹である君のことが、誰よりも大切で、愛してると言った。
君は、ピアノ教室に通っていた高校生にレイプされて、奏がそれを止めたときの事件がショックで、そのあと、精神的にかなり不安定になったそうだ。
夜中に、奏のベッドに潜り込んできて、奏に、なお君と同じことをして、とねだった。
「おにいちゃんは、花音が可愛いくて、いい子で、大好きだから、ご褒美に、オシッコの出るところをくすぐったり、お口で舐めたりするって言ったよ。お兄ちゃんも、花音のこと好き?好きならしてもいいよ」
君は、奏に、そう言った。
もちろん、何もわかってなかったんだ。
騙されて、おもちゃにされただけだ。
だけど、奏はパニックになった。
どうしていいか、わからなかった。
好きなら、そうする。
大好きな妹が、して欲しいと言ってる。
奏は、君の望むとおりに、裸の君の身体を触ったし、舐めた。
いけないと思っても、した。
奏はね、幼い君が望んだからというのが、自分自身に対する言い訳だって気づいていたんだ。
奏にも、そうしたいという欲望があった。
妹なのに、愛していたんだ。
それで、君と裸で抱き合っているとろこを母親に見つかり、矯正施設に送られることになった。
君のお母さんは、君が高校生にレイプされたことで、大き過ぎるショックを受けた。
それなのに、自分の息子まで、妹を性的玩具にしている。
許せなかったとしても、無理はないと思う。
奏は施設で、君のことをどんな細かなことまで、教えてくれた。
君が大切にしていたぬいぐるみのことも、君が住みたいと言っていた夢の部屋のことも。
本当に、君のことを大切に思っていた。
いや、ずっと、愛していた。
奏は、施設を出て大人になったら、君と結婚すると決めていたんだ。
もちろん、兄妹で結婚なんて出来ない。
「薫、僕は君になりたい。君になって、花音をお嫁さんにしたい」
奏はしょっちゅう、そう言っていた。
オレたちは、入れ替わる方法はないかと、そればかり考えるようになった。
そして、インドに滞在してるときに、その計画が、案外容易いと気づいたんだ。
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