まとめて愛せるよう善処します!!!

椎奈 あおい

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2度目の初めて

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緑「...乃愛殿...準備は終わりましたか...?」


緑さんが迎えに来てくれたようだ。
何とかスケスケの上に羽織を着てドアを開けた



緑「....っ.....ボソ(黄の仕業か)」



そう言いながらメガネ越しにコチラに一瞬視線を向けすぐ目を逸らした。


緑さんには出来れば笑って欲しいのだが
何も言われないのがまた恥ずかしくてたまらない...



緑「ご、ゴホンッ、、、、では、お連れします」



そう言って手を差し出してきた。
気を使ってくれたのかなと思い自然に手を握った。



また少し長い廊下を二人で歩き部屋へ向かった、
無言が続いていたが居心地は悪くなかった。
よく見るといつ出たのかわからないが緑さんの
立派なケモ耳としっぽが出ていた。



(これからこの人とも....)



そんなことを考えると余計恥ずかしくなり
緑さんとは反対側へ顔をやり
きっと顔が赤い、そう自分でも分かるほど全体的に熱くなってきた。



緑さんが立ち止まり、部屋のドアの前で話しかけてきた。


緑「...今日は二人の時間を過ごしてみて、正直貴方との時間はとても短く、楽しく感じました。
私は貴方と...マーキングをしなければならないではなく殿とマーキングがしたいと、そう思いました。ですが...乃愛殿が今日、私とはどうしてもマーキングをしたくないと言うのであれば...今なら...まだ間に合います。」


緑さんは隣でそう言ってこちらを真っ直ぐに見つめながらメガネ越しでも分かるほど真剣な目で言っていた。眉が八の字に下がり、少し赤くなりながらケモ耳が項垂れ状態。それはもうキリッとしていた第一印象とは違う顔で。


(あぁ...さっき顔を逸らしたのが見られていたのかも)



そう思い、その顔を見た私はきっと
ビッチなのだろうか...
可愛いなと思ってしまった(恋愛経験皆無)



恋とはまだ何かわからないが、
あちらの世界で異性を可愛いと思ったこと、
機会すらなかった私に親切に優しく
言葉をかけてくれ、
嫌な事はしたくないと言ってくれ、
こんな人に抱かれるのであれば嬉しい事だ。


緑さんは私とならマーキングしてもいいと思ってくれた。こんな私が良いと。

自意識過剰かもしれないが、嫌な気持ちでないのであれば素直に嬉しい。


「緑さん、今日はよろしくお願いします。」


改めて手にぎゅっと力を込めて返事をした。
語彙力がない、私なりの精一杯の返事だった。

間を空けて私の方を少し驚きながら見つめた後


緑「...もう....後戻りはできませんからね」



少しだけ口角を上げ、そう答えた緑さんに
ドキッと心臓が高鳴った。


ドアを開け少し力がかかった緑さんの手に引かれ
私はこれから2度目の初めてを緑さんと迎える為に部屋へ入った。


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