詐欺師が征く異世界紀

東京で詐欺師をしていた宍戸薫(ししどかおる)は、その神がかりとも言える悪質かつ巧妙な手腕によって、弱者から金を搾り取っていた。
だがある日遂に検察によって起訴され、宍戸は全てを失った。
裁判によって有罪となり実刑判決を受けた宍戸は、刑務所への移送中、恨みを買っていた人間から依頼を受けたヤクザに殺されてしまう。

意識が戻った時、そこは死後、罪人が送られる地の果てだった。
言葉にする事もできない想像を絶する苦しみと絶望、そして終わりのない痛みを味わい続け、そして突然選択を迫られる。

「永遠に終わらないこの苦に耐え続けるか、それとも世界を救い、永遠の安楽を得るか」

宍戸は迷わず選ぶ。

「世界でもなんでも救ってやる…だから、今すぐ俺をここから出せっ…!」

痛みから解放される宍戸。そして目の前には異様な雰囲気を漂わせているゴスロリ姿の一人の少女。
彼女の名前はシャーリー。宍戸を監視する役目を負った地獄の番人だと言う。

宍戸は訳の分からないシャーリーに対し、テキトーな態度を取っていたが、次の瞬間にあの耐え難い苦痛を再び味合わされ、自分の置かれた状況を認識する。

宍戸は二度とあの地獄のような経験をしたくない一心で、仕方なく世界を救う道を進む。

そして数ヶ月が経ち、宍戸は…
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