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太っちょのポンちゃん 社会人編9
唯ちゃんと、シェアハウスの住人(8)
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前話「唯ちゃんと、シェアハウスの中に(7)」を12/27に改稿しております。
お手数おかけして申し訳ありませんが、こちらを読む前にそちらをチェックしていただけると有難いです<(_ _)>
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盛り付けた皿を、受け取る。作業中味見はしたものの、土屋さんもまだちゃんと食べてはいないらしく、自分の皿にカレーを盛りつけた。俺がスプーンを渡すとペコリと頭を下げて食べ始める。俺もスプーンを手に取りカレーを口に運んだ。
うん、ウマい。
某老舗メーカーの市販ルーで作ったというルーカレーは流石に安定の味だ。野菜の味も濃い。きっと菜園で収穫されたものなんだろうな。……と考えたが、口には出さなかった。
空腹を満たす為に集中しているのもあるし、妙な三角関係に巻き込まれ誤解を受けたことでテンションがだだ下がりしている、というのもある。そして何より、パーティに参加した本来の目的がなかなか果たせないことに失望していた。せめて終わるまでに何とか―――本田さんに先日のお礼だけでも伝えたい、と考えているのに。
俺を巻き込んだ当の土屋さん自身も、心なしか虚ろな表情で黙々とカレーを頬張っている。
三島君にしつこく絡まれたことに辟易しているのか、それとも三島君に気のある女に敵意を向けられることに疲弊してしまったのか。あるいは、その両方かもしれない。
間違いなくこの一角が、なごやかに繰り広げられるパーティの中で一番地味な空間になっている。まるでここだけ、時間の流れが違っているみたいに淀んでいる気がした。
ああもう、腹を満たしたらいっそ速攻で部屋に帰ろうかな。もともと勉強時間を削って来ているのだし。ただボンヤリしているか、恋愛で頭が湧いている連中に巻き込まれるだけなら、時間の無駄でしかない。
「全部味見できましたか?」
溜息を吐く俺の耳を、不意に柔らかい声が擽った。カレー皿の上に固定されていた視線を少し上げると、肩より少し長い栗色がかった柔らかそうな髪の、小柄な女性が微笑んでいる。
「どれが気に入りました?」
俺はゴクリと口の中に残っているカレーを飲み込んで、答えた。
「いや、まだルーカレーだけで」
「あら」
本田さんは目を見開いて、パチパチと瞬きをする。
「……でも、ウマいっす」
パッと彼女の表情が明るくなる。咄嗟に付け足した俺の答えは、正解だったようだ。
同時に俺の視界もパッと明るくなった。気のせいだろうと思うが、さっきまで淀んでいたこの辺り一帯の空気が浄化された気がする。
「良かったです! 土屋さん、頑張った甲斐ありましたね!」
本田さんは嬉しそうに、ボンヤリ突っ立ていた土屋さんの両肩を掴んで身を寄せた。そんな親し気な態度にちょっとビックリしたように目を見開いたものの、満更じゃないのか土屋さんも口元を緩めて頬を染める。
どうやら今回は、最初のパーティより準備を手伝う人間が少なかったらしい。作業を通して親しくなった様子を目の当たりにして、ああ、俺も講義がなけりゃな、と悔しい気持ちになる。女性相手に何だが、その距離感をかなり羨ましく感じたのだ。
ああ、もうこうなりゃ自覚するしかない。
俺は本田さんを好き……とは言わないまでも、ハッキリと異性として意識している。
タイミングも、ちょうど良かったのかもしれない。
これまで女性と接する機会が少ないとは言え、皆無ではなかった。気の多い方じゃないと思う。だから彼女がいる内は他に目が向くなんてことは無かったし、別れた後もかなり引き摺った。ジクジクと痛む傷口を抱えながら、無駄に時を過ごして来た。
けれども俺を振った相手が他のヤツと付き合っていると知ってから、いよいよ吹っ切らねばと決意し重い腰を上げたんだ。
その直後は反動からか、かなりしっかりと勉強に集中できた。二月にはインターンシップに参加し、エントリーシートを提出して三月に一次選考のグループ面接を受けた。それを無事通過して心機一転、このシェアハウスに引越して来たのだ。
それから四月末、二次選考を何とか突破することが出来て……漸く夢に手が掛かるって実感が湧いて来た所だった。
多分その時にはもう、恋愛で受けた傷がスッカリ塞がっていたのだろう。努力の成果を実感することで、漸く自分に自信がついたんだと思う。試験に関して言えば、ガツガツとした悲壮な気持ちが落ち着いて諦めがついたとも言えるかもしれない。
何せ待合室で周りの受験者と話すにつけ、自分よりずっと優秀な人が揃っていると分かったからだ。ここからはもう、運だ。ベストを尽くして天命を待つしかない。そう思ったら―――色々吹っ切れて、肩の力が抜けた。
そんな時。そう、あの時明るい陽の下でみずみずしい野菜に囲まれて土の匂いのするあんな場所で、柔らかい春の日差しのような笑顔に出会ったんだ。彼女の温かな笑顔が、一瞬で鮮やかに俺に胸に焼き付いた……! その時の俺の気持ちを、一体何と描写したら良いだろう?
ワクワクしていた。
そうだ、あの時俺は新しいことが始まるって、そんな予感を抱いたんだ。
今まで、ずっと暗いトンネルの中を手探りで進んで来たような気分だった。だけどこんなに新鮮で楽しい気分になれるんだ。そう言う感情をまた、持てるようになったんだ―――なって良いんだって。彼女の笑顔を目にして、俺はそう実感したのだった。
「土屋さん、包丁さばき超絶上手ですものね」
「そんな……ただ用意されたものを切っただけです。材料の用意とか、流れを仕切る段取りとかがあって、初めて料理が形になるのであって……」
「照れ屋さんですね! 鈴木さん、土屋さんご謙遜しているんですよ。プロかと思いましたもん。大量の玉ねぎのみじん切りがみるみる内に出来上がって行く様子とか、傍で見ていて圧巻でしたよ」
「……!……!!」
照れて真っ赤になった土屋さんは、ブルブルと首を振りつつ何だか嬉しそうだ。
そんな土屋さんの様子を目にして、やはり本田さんは違う、と思う。
こう言ったら悪いが、三島君に群がる女性陣はあまり質の良いタイプじゃなかった。特にあの佳奈とか言う女は、酷い。明らかに土屋さんを下に見て、馬鹿にしていた。そしてその気持ちを態度に敢えて出し、隠そうともしなかった。
だからこそ―――余計に本田さんの優しさや誠実な態度が、浮き彫りになる。
俺が彼女と話したのは、今回を含め三度だけだ。だけどその短い時間でも、その人となりは……いや、短い時間だからこそ、滲み出るものなのだろう。
だからこそ、俺はその彼女を包み込む周りの雰囲気に、一瞬で虜になってしまったのかもしれない。
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現実世界で忙しくなってしまいなかなか投稿できませんでしたが、何とか一話更新できました。
久し振りの投稿にも関わらず読んで下さる方、誠に有難うございます。
今年も大変お世話になりました。ご訪問いただけて、大変嬉しく思います。
どうぞ、良いお年をお過ごしくださいヽ(´▽`)/
お手数おかけして申し訳ありませんが、こちらを読む前にそちらをチェックしていただけると有難いです<(_ _)>
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盛り付けた皿を、受け取る。作業中味見はしたものの、土屋さんもまだちゃんと食べてはいないらしく、自分の皿にカレーを盛りつけた。俺がスプーンを渡すとペコリと頭を下げて食べ始める。俺もスプーンを手に取りカレーを口に運んだ。
うん、ウマい。
某老舗メーカーの市販ルーで作ったというルーカレーは流石に安定の味だ。野菜の味も濃い。きっと菜園で収穫されたものなんだろうな。……と考えたが、口には出さなかった。
空腹を満たす為に集中しているのもあるし、妙な三角関係に巻き込まれ誤解を受けたことでテンションがだだ下がりしている、というのもある。そして何より、パーティに参加した本来の目的がなかなか果たせないことに失望していた。せめて終わるまでに何とか―――本田さんに先日のお礼だけでも伝えたい、と考えているのに。
俺を巻き込んだ当の土屋さん自身も、心なしか虚ろな表情で黙々とカレーを頬張っている。
三島君にしつこく絡まれたことに辟易しているのか、それとも三島君に気のある女に敵意を向けられることに疲弊してしまったのか。あるいは、その両方かもしれない。
間違いなくこの一角が、なごやかに繰り広げられるパーティの中で一番地味な空間になっている。まるでここだけ、時間の流れが違っているみたいに淀んでいる気がした。
ああもう、腹を満たしたらいっそ速攻で部屋に帰ろうかな。もともと勉強時間を削って来ているのだし。ただボンヤリしているか、恋愛で頭が湧いている連中に巻き込まれるだけなら、時間の無駄でしかない。
「全部味見できましたか?」
溜息を吐く俺の耳を、不意に柔らかい声が擽った。カレー皿の上に固定されていた視線を少し上げると、肩より少し長い栗色がかった柔らかそうな髪の、小柄な女性が微笑んでいる。
「どれが気に入りました?」
俺はゴクリと口の中に残っているカレーを飲み込んで、答えた。
「いや、まだルーカレーだけで」
「あら」
本田さんは目を見開いて、パチパチと瞬きをする。
「……でも、ウマいっす」
パッと彼女の表情が明るくなる。咄嗟に付け足した俺の答えは、正解だったようだ。
同時に俺の視界もパッと明るくなった。気のせいだろうと思うが、さっきまで淀んでいたこの辺り一帯の空気が浄化された気がする。
「良かったです! 土屋さん、頑張った甲斐ありましたね!」
本田さんは嬉しそうに、ボンヤリ突っ立ていた土屋さんの両肩を掴んで身を寄せた。そんな親し気な態度にちょっとビックリしたように目を見開いたものの、満更じゃないのか土屋さんも口元を緩めて頬を染める。
どうやら今回は、最初のパーティより準備を手伝う人間が少なかったらしい。作業を通して親しくなった様子を目の当たりにして、ああ、俺も講義がなけりゃな、と悔しい気持ちになる。女性相手に何だが、その距離感をかなり羨ましく感じたのだ。
ああ、もうこうなりゃ自覚するしかない。
俺は本田さんを好き……とは言わないまでも、ハッキリと異性として意識している。
タイミングも、ちょうど良かったのかもしれない。
これまで女性と接する機会が少ないとは言え、皆無ではなかった。気の多い方じゃないと思う。だから彼女がいる内は他に目が向くなんてことは無かったし、別れた後もかなり引き摺った。ジクジクと痛む傷口を抱えながら、無駄に時を過ごして来た。
けれども俺を振った相手が他のヤツと付き合っていると知ってから、いよいよ吹っ切らねばと決意し重い腰を上げたんだ。
その直後は反動からか、かなりしっかりと勉強に集中できた。二月にはインターンシップに参加し、エントリーシートを提出して三月に一次選考のグループ面接を受けた。それを無事通過して心機一転、このシェアハウスに引越して来たのだ。
それから四月末、二次選考を何とか突破することが出来て……漸く夢に手が掛かるって実感が湧いて来た所だった。
多分その時にはもう、恋愛で受けた傷がスッカリ塞がっていたのだろう。努力の成果を実感することで、漸く自分に自信がついたんだと思う。試験に関して言えば、ガツガツとした悲壮な気持ちが落ち着いて諦めがついたとも言えるかもしれない。
何せ待合室で周りの受験者と話すにつけ、自分よりずっと優秀な人が揃っていると分かったからだ。ここからはもう、運だ。ベストを尽くして天命を待つしかない。そう思ったら―――色々吹っ切れて、肩の力が抜けた。
そんな時。そう、あの時明るい陽の下でみずみずしい野菜に囲まれて土の匂いのするあんな場所で、柔らかい春の日差しのような笑顔に出会ったんだ。彼女の温かな笑顔が、一瞬で鮮やかに俺に胸に焼き付いた……! その時の俺の気持ちを、一体何と描写したら良いだろう?
ワクワクしていた。
そうだ、あの時俺は新しいことが始まるって、そんな予感を抱いたんだ。
今まで、ずっと暗いトンネルの中を手探りで進んで来たような気分だった。だけどこんなに新鮮で楽しい気分になれるんだ。そう言う感情をまた、持てるようになったんだ―――なって良いんだって。彼女の笑顔を目にして、俺はそう実感したのだった。
「土屋さん、包丁さばき超絶上手ですものね」
「そんな……ただ用意されたものを切っただけです。材料の用意とか、流れを仕切る段取りとかがあって、初めて料理が形になるのであって……」
「照れ屋さんですね! 鈴木さん、土屋さんご謙遜しているんですよ。プロかと思いましたもん。大量の玉ねぎのみじん切りがみるみる内に出来上がって行く様子とか、傍で見ていて圧巻でしたよ」
「……!……!!」
照れて真っ赤になった土屋さんは、ブルブルと首を振りつつ何だか嬉しそうだ。
そんな土屋さんの様子を目にして、やはり本田さんは違う、と思う。
こう言ったら悪いが、三島君に群がる女性陣はあまり質の良いタイプじゃなかった。特にあの佳奈とか言う女は、酷い。明らかに土屋さんを下に見て、馬鹿にしていた。そしてその気持ちを態度に敢えて出し、隠そうともしなかった。
だからこそ―――余計に本田さんの優しさや誠実な態度が、浮き彫りになる。
俺が彼女と話したのは、今回を含め三度だけだ。だけどその短い時間でも、その人となりは……いや、短い時間だからこそ、滲み出るものなのだろう。
だからこそ、俺はその彼女を包み込む周りの雰囲気に、一瞬で虜になってしまったのかもしれない。
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現実世界で忙しくなってしまいなかなか投稿できませんでしたが、何とか一話更新できました。
久し振りの投稿にも関わらず読んで下さる方、誠に有難うございます。
今年も大変お世話になりました。ご訪問いただけて、大変嬉しく思います。
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