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ぞろぞろと玄関へと向かっていく4人の後をついていく元哉の表情は、嬉しさを隠しきれておらずいつになく優しげなものとなっておりました。
愛してやまない己の家族から自分の恋人を誉められ、自分のことのように喜んでいる所なのでしょう。


「見送りはいらんから、早く恋人の連絡して許可を得ろ。でないとまた連絡なしに来るぞ」


元哉の母親が鋭い視線を元哉に向けながらそう良い、弛んでいた左頬をつねられていました。


「わ、分かっは、から、はなひてふれ」


手を振り払う前にその手は雛れ、ドアの外に待っていた3人のもとへと向かっていきました。


「元哉」


「何だ」


そのまま出ていくのかと思いきや、ドアの前で立ち止まった元哉の母親は背を向けたまま元哉の名前を呼びました。
元哉はつねられた頬を擦りながら返事を返しているようでした。


「絶対に離すなよ。きっと、これ以上の相手はお前にはいないだろうからな。せいぜい捨てられないことだ」
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