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mahiro

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「だそうなのだが、俺は捨てられる予定でもあるのだろうか」


完全に四人が家を出て、施錠も済んだ後、元哉は僕のいる方へ投げかけてきました。


「捨てる方の間違えではないですか?」


周りを再度確認してから扉を開ければ、扉の前にいつの間にか立っていた元哉と目が合いました。
今でこそ優しげな眼差しを向けてくれますが、いつまで同じ気持ちで、眼差しで僕のことを見てくれるのでしょうか。
ご家族だって同じです。
あんなにも恋人の存在を喜んでくれていたとしても、相手が僕だと分かれば反応が異なるのは当然のこと。


「俺が君のことを捨てるはずがないだろう。俺の家族だってそうだ。俺がこれだけ君に惚れ込んだんだ。相手が君だと知っても同じ反応を示すに決まっている」


「何でそう言いきれるのですか」


「家族だからな」


「家族だからって全てを理解するのは不可能ですよ」


たとえ血の繋がりがあろうとなかろうと、家族であろうとなかろうと、人の気持ちなんて分からない。
変わり行く気持ちも分からないのです。


「それもそうだな。なら、俺の勘が外れたときは二人で何処かへ旅に出よう。俺は君さえ居れば何処でも生きていけるからな」
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