半グレの私はなぜピュアなハウスキーパーをこんなに深く愛してしまったんだろう

 北條 真(ほうじょう まこと)は、半グレのアルファ男性だ。
 極道から、雇われ店長として、ボーイズ・バー『キャンドル』を任されている。
 ある日、求人面接に来たオメガの少年・津川 杏(つがわ きょう)と出会う。
 愛くるしい杏を、真は自分のハウスキーパーとして囲うことにしたが、この少年は想像以上にピュアでウブだった。
 彼をマンションへ連れ込み、すぐにベッドへいざなうつもりの真。
 しかし杏は、腕が鳴ります、と掃除機を要求してくる始末だ。
 苦笑いの真は彼との関係をキス程度で済ませ、しばらく合わせることにした。

 一方『キャンドル』には、真に恋するスタッフ・詩央(しお)が勤めていた。
 彼には、杏の存在が気になって仕方がない。
 熱っぽい、と休憩室で真を待ち、大胆に誘う。
 自店のスタッフには手を付けない、が信条の真だったが、そんな詩央には勝てず、肌を合わせる。
 まだまだお子様の杏には無い、大人の魅力を持つ詩央と、熱いひとときを過ごした。

 マンションに帰って、詩央と寝たことを真は気軽に杏に話した。
 すると彼は、ぽろぽろと涙をこぼして泣き出してしまう。
 一緒に暮らし、キスをしたりしているのだ。
 杏は、真を勝手に恋人だと思い込んでしまっていた。
 困惑する真だったが、彼とふれあうことで幸せな気持ちになれることは確かだ。
 生まれて初めて、真は真剣に恋の相手と向き合い始めた。
 いきなりベッドイン、ではなく、手順を踏んでまずはデートから。
 デートして、手をつないで。ドキドキしながらキスをして、そして初夜を迎える。
 そんなプランを、真は杏に対して考えるようになった。

 しかし、杏との初デートの日、真は不吉な男・遠田(えんだ)と出会う。
 遠田は、登流会(とうりゅうかい)傘下の組の極道だ。
 真が店長を務めるボーイズ・バーのオーナーでもある。
 彼は時折、客として店に現れることもあるのだが、粗暴で身勝手な振る舞いは悩みの種だった。
 それどころか、過去に真の情夫を幾度となく奪い去り踏みにじって来た男だ。
 嫌な予感を感じながらも、真は杏とのデートを楽しんだ。
 ショッピングやディナーに、夜景の美しいホテル。
 そこで初めて結ばれた二人は、ようやく正真正銘の恋人になった。
 それでも彼らの間には、略奪愛を狙う詩央や、疫病神・遠田が付きまとう……。
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