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第2章 新しい生活
18話
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パクリと口に入れたケーキ。
フワッフワのスポンジに、ほんのりと甘い生クリーム。そして甘酸っぱいイチゴ。
この3つがマッチして、おいしくないなんてことがあるだろうか。いや無い!…自画自賛なのはわかりきっている。
「ん-!ここまでおいしくできたのは初めてかも!」
元々趣味でやっていたお菓子作り。基本は従姉妹に習った。
その後は自分でアレンジして失敗を繰り返しながら、上達していった。
とは言え、趣味の範疇を出ない程度。仕事は他にやりたい事があったので、そちらの道を選んだ。最終選択は間違えたけれど。
気がつけば、お皿に乗せたケーキは姿を消していた。
見れば、妖精達も夢中になって食べているようで、珍しく会話が無い。
紅茶を飲みながら、その様子を眺めることにした。
(あ、性格かな。食べ方がちょっとずつ違ったり、速さも違う)
味わって食べる子もいれば、次々口へ運ぶ子。
ひと口ずつ小さく切って食べる子の隣で、大きく切って数口かけて食べる子。
クリームだけとって食べる子、スポンジや挟んであるイチゴと一緒に食べる子。
中には、上に乗せたイチゴを下ろして食べている子も。
(あ、もしかして私の真似かな?)
イチゴ至上主義なココロは、ショートケーキのイチゴを最後まで残しておくタイプだ。もしかしてそれを見て真似たのかもしれない。
「ココロー!」
「わっ!」
妖精観察をしていると、1番に食べ終わったスイが、嬉しそうに笑顔を浮かべて飛び上がってきた。
「どうしたの、スイ」
「あのねあのね!ケーキ、おいしいね!」
ニコニコと、嬉しそうに報告してくれる。
他の子も同様に、「おいしかったー」「またたべたい!」とはしゃいでいる。
けれど…
「ココロ…」
「ん?」
どこか申し訳無さそうに、リンとイトが近寄ってくる。
ふとお皿を見ると、2人がいた所のお皿には、ケーキがまだ半分ほど残っていた。
「あのね、ココロ…」
「えっと…」
モジモジと、なかなか言い出さない2人を、察したココロが優しく笑いかけながら声をかける。
「もしかして、食べきれなかった?」
「うんあのね、おいしかったよ!けど…」
「ぜんぶ、たべれなかった…」
シュンと落ち込む2人。
食べきれなかった理由は2つほど思い浮かんだ。
まずは単純に大きかったから。食べ方に個性があっとように、食べれる量に限界があったのだろう。
もう1つは、生クリーム。恐らく味覚もそれぞれ変わってくるだろうから、中には生クリームが苦手か、お腹に溜まってしまって途中で食べれなくなったかだ。
ちなみにココロは小さい頃食べきれなくなったタイプだった。
甘いものは元々好きで、クリスマスケーキもショートケーキをねだったが、結局一切れ食べれなかったのは悲しい思い出だ。
それも成長するにつれ食べれるようになったが。
怒られるのではないかとこちらを伺う2人に、もう1度笑顔を向ける。
「1つ食べれなくても、他にもお菓子はいっぱいあるから、好きな物探そうね」
「「うん!」」
パァッと明るい笑顔を浮かべる2人に、笑い返す。
お菓子は嗜好品。食べるか食べないかは本人の自由。
そもそも食事自体を必要としない妖精だから、食べれなくても何1つ問題ない。
色々作って誰が何を食べれないのか探すのも手だ。色々作りたいだけとも言う。
チラリと2人が残したケーキに目を移す。
「残ったのは、貰っていい?」
「いいよー」
「食べてー!」
「ありがとう」
手を伸ばし、ケーキを引き寄せる。
妖精達からしたら大きなケーキ。ココロにしたら少し物足りない大きさだったので、申し訳ないけどありがたい。
フォークでカットして口に運ぶ。
「ココロ、おいしい?」
「おいしい?」
「おいしいよー!また今度、なにか作ろうね」
「「うん!」」
全て食べ終えた所で、食器を洗う。
木の食器は水分が残っていると劣化しやすいので、しっかり拭き取る必要がある。
すべて拭き取り終えてから、まだ空きのある食器棚に重ねて置く。
フォークとスプーンは、それぞれまとめて引き出しに仕舞った。次買い物に行った時にケースを買ってくることにする。
片付けが終わったところで、改めてタブレットを取り出す。
FPばどれぐらい回復しているだろう。昨日は50程だったから、クッキーを食べた事で1人につき5回復したのだと思う。
ケーキを食べる前は300以下だっが…。
「え、500!?」
数字はピッタリ500を示していた。
回復した数は200と少し…20弱だろうか。
となると、1人につき20ほど。もしかしたら、半分だけ食べたリンとイトは変動しているかもしれない。
そしてどうやら、やはりと言うべきか、食べる事で回復するようだ。
どうしてそうなるのかなんて、もちろん分からないけれど。
それはココロが食事やオヤツを食べるとHPが回復していることから見ても間違いではないのは確かだ。
そしてもう1つ。
「レシピ自動保存って、何?」
自動農園のその下に。そのスキルはシレッと表示されていた。
レシピと言うぐらいだから、料理に関するスキルなのは明らかだけれど、それなら自動調理とかでもいい気はするが。
とりあえず詳細を確認してみようとタップすれば、別窓にまるでスキルツリーのような物が表示された。
だがスキルツリーとは別物のようだ。
スキルツリーはよくあるゲームの1システム。集まったポイントやアイテムを使って開放すれば、能力がアップするもの。だったと思う。
一方、こちらを何と表せばいいかと言えば、そのまま『料理ツリー』だろうか。
料理と言えどジャンルは様々。まず食事とデザートで別れている。
食事ひとつとっても、和洋中とよく見知った表示。
中華は炒飯のみ、洋食はフレンチトーストとサラダ、サンドウィッチ。和食はミルフィーユカツ、魚のホイル焼き、卵焼き、味噌汁と種類が多い。
次にデザートの項目を見てみれば、『デザート』と『オヤツ』と別れている。
デザートはフルーツとヨーグルトのスムージー。
オヤツはクッキーとケーキが表示されている。
この世界で、デザートとオヤツの違いが明確になっているのは驚きだった。確かデザートが食後に食べる甘味で、オヤツは所謂『3時のオヤツ』だったはず。
そして、全てカロリー計算まで表記されている。便利だ。
最後にその他として、紅茶やお茶の入れ方も載っていた。
途中で気が付いたが、ここに載っているレシピは、この家にきてからココロが作ったモノたちばかりだった。
レシピ自動保存、言葉の意味そのままだった。
しかも、材料1つ違うだけのレシピ…アレンジ方法まで載っている程だ。
…上限等は、あるのだろうか。
同じものばかり食べ(ざるを得なかった)栄養が偏っていた以前を考えると、ありがたい事この上ない。
まだまだ作れる物はたくさんあるのだから、色々作ってこのレシピ集を埋めてみるのも良いかもしれないなと、考えた。
フワッフワのスポンジに、ほんのりと甘い生クリーム。そして甘酸っぱいイチゴ。
この3つがマッチして、おいしくないなんてことがあるだろうか。いや無い!…自画自賛なのはわかりきっている。
「ん-!ここまでおいしくできたのは初めてかも!」
元々趣味でやっていたお菓子作り。基本は従姉妹に習った。
その後は自分でアレンジして失敗を繰り返しながら、上達していった。
とは言え、趣味の範疇を出ない程度。仕事は他にやりたい事があったので、そちらの道を選んだ。最終選択は間違えたけれど。
気がつけば、お皿に乗せたケーキは姿を消していた。
見れば、妖精達も夢中になって食べているようで、珍しく会話が無い。
紅茶を飲みながら、その様子を眺めることにした。
(あ、性格かな。食べ方がちょっとずつ違ったり、速さも違う)
味わって食べる子もいれば、次々口へ運ぶ子。
ひと口ずつ小さく切って食べる子の隣で、大きく切って数口かけて食べる子。
クリームだけとって食べる子、スポンジや挟んであるイチゴと一緒に食べる子。
中には、上に乗せたイチゴを下ろして食べている子も。
(あ、もしかして私の真似かな?)
イチゴ至上主義なココロは、ショートケーキのイチゴを最後まで残しておくタイプだ。もしかしてそれを見て真似たのかもしれない。
「ココロー!」
「わっ!」
妖精観察をしていると、1番に食べ終わったスイが、嬉しそうに笑顔を浮かべて飛び上がってきた。
「どうしたの、スイ」
「あのねあのね!ケーキ、おいしいね!」
ニコニコと、嬉しそうに報告してくれる。
他の子も同様に、「おいしかったー」「またたべたい!」とはしゃいでいる。
けれど…
「ココロ…」
「ん?」
どこか申し訳無さそうに、リンとイトが近寄ってくる。
ふとお皿を見ると、2人がいた所のお皿には、ケーキがまだ半分ほど残っていた。
「あのね、ココロ…」
「えっと…」
モジモジと、なかなか言い出さない2人を、察したココロが優しく笑いかけながら声をかける。
「もしかして、食べきれなかった?」
「うんあのね、おいしかったよ!けど…」
「ぜんぶ、たべれなかった…」
シュンと落ち込む2人。
食べきれなかった理由は2つほど思い浮かんだ。
まずは単純に大きかったから。食べ方に個性があっとように、食べれる量に限界があったのだろう。
もう1つは、生クリーム。恐らく味覚もそれぞれ変わってくるだろうから、中には生クリームが苦手か、お腹に溜まってしまって途中で食べれなくなったかだ。
ちなみにココロは小さい頃食べきれなくなったタイプだった。
甘いものは元々好きで、クリスマスケーキもショートケーキをねだったが、結局一切れ食べれなかったのは悲しい思い出だ。
それも成長するにつれ食べれるようになったが。
怒られるのではないかとこちらを伺う2人に、もう1度笑顔を向ける。
「1つ食べれなくても、他にもお菓子はいっぱいあるから、好きな物探そうね」
「「うん!」」
パァッと明るい笑顔を浮かべる2人に、笑い返す。
お菓子は嗜好品。食べるか食べないかは本人の自由。
そもそも食事自体を必要としない妖精だから、食べれなくても何1つ問題ない。
色々作って誰が何を食べれないのか探すのも手だ。色々作りたいだけとも言う。
チラリと2人が残したケーキに目を移す。
「残ったのは、貰っていい?」
「いいよー」
「食べてー!」
「ありがとう」
手を伸ばし、ケーキを引き寄せる。
妖精達からしたら大きなケーキ。ココロにしたら少し物足りない大きさだったので、申し訳ないけどありがたい。
フォークでカットして口に運ぶ。
「ココロ、おいしい?」
「おいしい?」
「おいしいよー!また今度、なにか作ろうね」
「「うん!」」
全て食べ終えた所で、食器を洗う。
木の食器は水分が残っていると劣化しやすいので、しっかり拭き取る必要がある。
すべて拭き取り終えてから、まだ空きのある食器棚に重ねて置く。
フォークとスプーンは、それぞれまとめて引き出しに仕舞った。次買い物に行った時にケースを買ってくることにする。
片付けが終わったところで、改めてタブレットを取り出す。
FPばどれぐらい回復しているだろう。昨日は50程だったから、クッキーを食べた事で1人につき5回復したのだと思う。
ケーキを食べる前は300以下だっが…。
「え、500!?」
数字はピッタリ500を示していた。
回復した数は200と少し…20弱だろうか。
となると、1人につき20ほど。もしかしたら、半分だけ食べたリンとイトは変動しているかもしれない。
そしてどうやら、やはりと言うべきか、食べる事で回復するようだ。
どうしてそうなるのかなんて、もちろん分からないけれど。
それはココロが食事やオヤツを食べるとHPが回復していることから見ても間違いではないのは確かだ。
そしてもう1つ。
「レシピ自動保存って、何?」
自動農園のその下に。そのスキルはシレッと表示されていた。
レシピと言うぐらいだから、料理に関するスキルなのは明らかだけれど、それなら自動調理とかでもいい気はするが。
とりあえず詳細を確認してみようとタップすれば、別窓にまるでスキルツリーのような物が表示された。
だがスキルツリーとは別物のようだ。
スキルツリーはよくあるゲームの1システム。集まったポイントやアイテムを使って開放すれば、能力がアップするもの。だったと思う。
一方、こちらを何と表せばいいかと言えば、そのまま『料理ツリー』だろうか。
料理と言えどジャンルは様々。まず食事とデザートで別れている。
食事ひとつとっても、和洋中とよく見知った表示。
中華は炒飯のみ、洋食はフレンチトーストとサラダ、サンドウィッチ。和食はミルフィーユカツ、魚のホイル焼き、卵焼き、味噌汁と種類が多い。
次にデザートの項目を見てみれば、『デザート』と『オヤツ』と別れている。
デザートはフルーツとヨーグルトのスムージー。
オヤツはクッキーとケーキが表示されている。
この世界で、デザートとオヤツの違いが明確になっているのは驚きだった。確かデザートが食後に食べる甘味で、オヤツは所謂『3時のオヤツ』だったはず。
そして、全てカロリー計算まで表記されている。便利だ。
最後にその他として、紅茶やお茶の入れ方も載っていた。
途中で気が付いたが、ここに載っているレシピは、この家にきてからココロが作ったモノたちばかりだった。
レシピ自動保存、言葉の意味そのままだった。
しかも、材料1つ違うだけのレシピ…アレンジ方法まで載っている程だ。
…上限等は、あるのだろうか。
同じものばかり食べ(ざるを得なかった)栄養が偏っていた以前を考えると、ありがたい事この上ない。
まだまだ作れる物はたくさんあるのだから、色々作ってこのレシピ集を埋めてみるのも良いかもしれないなと、考えた。
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