41 / 232
ヴィケット視点
1
しおりを挟む
※ヴィケット視点
ブラックミルズの支店と闇市を任せていたムエルたちが、ヘマをやらかして、冒険者ギルドの手入れを受けたことで、せっかく大きな利益を上げていた支店を畳まざるを得なくなった。
ミラの奴は、このパークラインの街を裏から仕切っていた組織の長の娘であったので、もっと使える奴かと思っていたが、所詮はただの頭空っぽの女であったようだ。
あいつらとの繋がりを全て処分して引き揚げてきた支店長によれば、恋人のムエルの暴走を止められず、自分たちを冒険者から追いやったグレイズを襲いに行って返り討ちにあったようだ。
本当に馬鹿としか言いようがない奴らだ。たとえ鑑定料が無くなっても、闇市さえ握っていれば、十分に利益を上げられたのに、それを手放してせっかく整備した支店すらも閉じなければならなくなり、こちらとしても大損をさせられていた。
捕まったムエルたちは、冒険者ギルドの聴取を受けた後、領主に引き渡され、未整備ダンジョンの探索奴隷と死ぬまでやることになったそうだ。
こちらとしても、助けてやる筋合いは無く、むしろ、あいつらのおかげで、この私がフラマー商会の実質オーナーに事情を説明するようにせっつかれて呼び出されるハメになっていた。
まったく、無能の尻拭いなど、なんで私がしなければならないのかとも思うが、ミラを通じてあいつらにブラックミルズの闇市の仕切りの任命者は私であったので、仕方なく弁明するしかないと思っている。
そして、闇組織を仕切るフラマー商会の実質的オーナーは、今年で三五歳を迎えるパークラインやブラックミルズを治める領主の息子であるアルガド・クレストンである。
公爵家であるクレストン家の嫡男であり、自らも子爵の位を持つ、アルガド・クレストンが、近隣の裏社会を仕切るフラマー商会の実質的オーナーなのだ。
つまり、私はフラマー商会の会頭ではあるが、お飾りであり、雇われの身でしかない。あまり、大きなヘマが続くとこちらの命も危なくなる。
そんなことを考えながら、私はアルガドの屋敷へ向かう馬車の中で深いため息を何度も吐いていた。
私の雇い主であるアルガド・クレストンは、ロザーヌ地方を領有するクレストン公爵家の嫡男である。
公爵家の嫡男であり、クレストン家の時期当主ということもあり、父親が持つ子爵の位を与えられ、パークラインの貴族街に広大な敷地を持つ邸宅を構え、贅沢な独身生活を享受して暮らしているのだ。
ただ、彼の生活は子爵になったと同時に与えられた領地は狭く、大した利益も出さない領地であるため、彼の生活は私が経営するフラマー商会から上がる利益によって維持されている。
そのため、ブラックミルズの件は死活問題になっており、今日は珍しく呼び出しを受けて、屋敷にまでやってきていたのだ。
そして、目の前には、豪奢な椅子に身を委ねたアルガドが。私が送ったブラックミルズでのあらましをまとめた報告書に目を通している。
「ヴィケット。報告書の方は読ませてもらったが、責任はどう取るつもりだ? わたしはお前を信頼していたのだがな。この報告書で失望させられた。ブラックミルズの闇市から上がる利益はフラマー商会の利益の大部分を担っていたはずだが……」
アイスブルーの瞳から放たれた視線が、私の身体に突き刺さっていく。若い頃はサラサラの金髪を撫でつけて、王都の社交界でも浮名を流した方だが、三五歳となり中年期に入ったことで、豊かだった髪は薄くなり、地肌が見えるようになっている。同じようにスマートだった体型も、フラマー商会から上がる利益で、行った度重なる暴飲暴食によって醜く膨らんでしまっており、残念な姿を晒しているのだ。
元々、使用人から、フラマー商会の雇われ会頭になったため、アルガドの信任を失えば、この地位はすぐにでも剥奪され、明日の朝にはパークラインの路地裏に死体となって転がっているだろう。
「アルガド様、こたびの失態はすべて私の不徳の致すところです。目下、ブラックミルズへの再度の進出へ向けて、各方面と調整中ですので、なにとぞ、今一度チャンスを頂きたく」
アルガドからの冷たい視線を浴びながらも一生懸命に挽回するチャンスを貰えるように懇願していく。
私としてもムエルたちの馬鹿と一緒に破滅するのは、御免被りたいのだ。
「ヴィケット、何か良案でもあるのか? あるなら、申してみよ」
「い、いえ。それは、まだ策定中としか、お答えできませんが……早急に致します」
「ヴィケット。ブラックミルズの闇市から上がっていた月の利益はいくらだった? 申してみよ」
私に対策案が無いと知ると、アルガドの眉が片方吊り上がっていく。これは、機嫌が悪い時の仕草だと使用人だった時に学んでいた。
「五〇〇〇万ウェルはあったと記憶しております」
「そうだな。最低でも五〇〇〇万ウェルだ。月にな。では、ブラックミルズの闇市がなくなったフラマー商会の月に上がる利益はいくらだ」
「一〇〇〇万ウェルを切ってくるかと……。概算ですが」
「お前は、わたしにたかが一〇〇〇万ウェルぽっちで生活しろというのか? 違うよな!?」
アルガドがドンドンと強く手で机を叩き始める。どんどんと機嫌が悪くなってきているようだ。視線も険しさを増している。
「は、はい。そのような生活をアルガド様にさせつつもりは微塵もございませぬ」
「分かっていればいい。今までの働きで、こたびの件は不問してやる」
「ありがたき幸せ。アルガド様の度量の広さに感服いたしました」
米つきバッタようにペコペコと頭を下げていく。命を長らえさせるためならば、頭を下げるくらいはどうってことはない。
「褒めても何も出ぬぞ。と思ったが、一ついい話をしてやろう」
突如、険しさを増していたアルガドの視線が緩み、皮脂が浮かんでテカった顔に気持ち悪い笑みが浮かぶ。
「実はな。父上より、此度わたしがブラックミルズの冒険者ギルドのギルドマスターに就任するように打診があった。闇市の不祥事で解任されたギルドマスターの後任としてだ。父上としても、出資をしている冒険者ギルドの不祥事で冒険者上がりをトップに据えることに不安を感じたのだろう。なので、息子である私をブラックミルズの冒険者ギルドのギルドマスターに就任させ、組織の引き締めをはかるようにと指示があったのだ」
冒険者ギルドの仕組みは複雑で、冒険者ギルド自体は大陸各地に色々とあるのだが、ギルド直営であったり、ブラックミルズみたいに領主が運営資金を出してオーナーであるところもある。
アルガドは、父親である領主から、冒険者ギルドの運営トップであるギルドマスターを務めるように打診されたことを教えてくれていた。
今回のブラックミルズの騒動は、アルガドが実質オーナーである、うちのフラマー商会が起こした事件であるのに、その騒ぎを起こした実質オーナーが、騒ぎを取り締まる側のトップに就任するなんて、笑い話しか聞こえなかった。
「それは、おめでとうございます。アルガド様のギルドマスター就任に心よりの賛辞を贈らせてもらいまする」
恭しく頭を下げて、心にもない賛辞を贈ったが、その間に私の頭の中は猛烈に動いていた。
アルガドが取り締まる側のトップに就任するのであれば、ブラックミルズに闇市を再開させるための障害はかなり軽減されてくると思われる。
つまり、アルガドが、このギルドマスター就任の話を私に漏らしたということの意味するところを汲み上げていくと、『俺が取り締まる側のトップだから、お前は今までよりも大胆に稼げるよな?』という暗示が含まれているはずだ。
そして、アルガドの意図することを実行できなければ、私の首は胴体から離れることになるだろう。
「わたしは、お前の賛辞など求めておらぬぞ。わたしが求めるのは……。ヴィケット。分かっているよな?」
このアルガドは何をしろとは絶対に言わない。忖度をこちらに求めてくる男なのだ。
心の中を推し量って、忠実に実行する者を取り立てて重用する男だ。それができなかった奴は周囲から遠ざけられるか、物理的に消される。
私もアルガドの意図を汲み取り、実行してきたことで、雇われとはいえ、フラマー商会の会頭職を拝命しているのも忖度をしてきたためであった。
「心得ております。今度こそ上手く、ブラックミルズの闇を動かして見せます」
「ヴィケット。次はないと思えよ。あと困ったことは、わたしに秘密裡に相談をしてもいいぞ。こたびは、ギルドマスターの業務が落ち着くまでわたしもブラックミルズに常駐するからな」
ここでのアルガドの言葉を額面通りに受け取ってはいけない。彼の言葉の裏には『ギルドマスターになる、わたしの手を焼かせる案件を持ち込むなよ』と拝さねばならないのだ。
まことに面倒であるが、言葉の意味を受け取り間違えると、自らの命を縮めかねないのである。
「はは、心に留めておきます。では、早急に再進出計画を策定いたしますので、本日はお暇させてもらいます」
「仕事熱心なのはよい心がけだ。期待させてもらおう」
私はうやうやしく頭を下げ、屋敷を後にすると、ブラックミルズで再び、闇市を再開させるための方策を部下たちと検討することにした。
ブラックミルズの支店と闇市を任せていたムエルたちが、ヘマをやらかして、冒険者ギルドの手入れを受けたことで、せっかく大きな利益を上げていた支店を畳まざるを得なくなった。
ミラの奴は、このパークラインの街を裏から仕切っていた組織の長の娘であったので、もっと使える奴かと思っていたが、所詮はただの頭空っぽの女であったようだ。
あいつらとの繋がりを全て処分して引き揚げてきた支店長によれば、恋人のムエルの暴走を止められず、自分たちを冒険者から追いやったグレイズを襲いに行って返り討ちにあったようだ。
本当に馬鹿としか言いようがない奴らだ。たとえ鑑定料が無くなっても、闇市さえ握っていれば、十分に利益を上げられたのに、それを手放してせっかく整備した支店すらも閉じなければならなくなり、こちらとしても大損をさせられていた。
捕まったムエルたちは、冒険者ギルドの聴取を受けた後、領主に引き渡され、未整備ダンジョンの探索奴隷と死ぬまでやることになったそうだ。
こちらとしても、助けてやる筋合いは無く、むしろ、あいつらのおかげで、この私がフラマー商会の実質オーナーに事情を説明するようにせっつかれて呼び出されるハメになっていた。
まったく、無能の尻拭いなど、なんで私がしなければならないのかとも思うが、ミラを通じてあいつらにブラックミルズの闇市の仕切りの任命者は私であったので、仕方なく弁明するしかないと思っている。
そして、闇組織を仕切るフラマー商会の実質的オーナーは、今年で三五歳を迎えるパークラインやブラックミルズを治める領主の息子であるアルガド・クレストンである。
公爵家であるクレストン家の嫡男であり、自らも子爵の位を持つ、アルガド・クレストンが、近隣の裏社会を仕切るフラマー商会の実質的オーナーなのだ。
つまり、私はフラマー商会の会頭ではあるが、お飾りであり、雇われの身でしかない。あまり、大きなヘマが続くとこちらの命も危なくなる。
そんなことを考えながら、私はアルガドの屋敷へ向かう馬車の中で深いため息を何度も吐いていた。
私の雇い主であるアルガド・クレストンは、ロザーヌ地方を領有するクレストン公爵家の嫡男である。
公爵家の嫡男であり、クレストン家の時期当主ということもあり、父親が持つ子爵の位を与えられ、パークラインの貴族街に広大な敷地を持つ邸宅を構え、贅沢な独身生活を享受して暮らしているのだ。
ただ、彼の生活は子爵になったと同時に与えられた領地は狭く、大した利益も出さない領地であるため、彼の生活は私が経営するフラマー商会から上がる利益によって維持されている。
そのため、ブラックミルズの件は死活問題になっており、今日は珍しく呼び出しを受けて、屋敷にまでやってきていたのだ。
そして、目の前には、豪奢な椅子に身を委ねたアルガドが。私が送ったブラックミルズでのあらましをまとめた報告書に目を通している。
「ヴィケット。報告書の方は読ませてもらったが、責任はどう取るつもりだ? わたしはお前を信頼していたのだがな。この報告書で失望させられた。ブラックミルズの闇市から上がる利益はフラマー商会の利益の大部分を担っていたはずだが……」
アイスブルーの瞳から放たれた視線が、私の身体に突き刺さっていく。若い頃はサラサラの金髪を撫でつけて、王都の社交界でも浮名を流した方だが、三五歳となり中年期に入ったことで、豊かだった髪は薄くなり、地肌が見えるようになっている。同じようにスマートだった体型も、フラマー商会から上がる利益で、行った度重なる暴飲暴食によって醜く膨らんでしまっており、残念な姿を晒しているのだ。
元々、使用人から、フラマー商会の雇われ会頭になったため、アルガドの信任を失えば、この地位はすぐにでも剥奪され、明日の朝にはパークラインの路地裏に死体となって転がっているだろう。
「アルガド様、こたびの失態はすべて私の不徳の致すところです。目下、ブラックミルズへの再度の進出へ向けて、各方面と調整中ですので、なにとぞ、今一度チャンスを頂きたく」
アルガドからの冷たい視線を浴びながらも一生懸命に挽回するチャンスを貰えるように懇願していく。
私としてもムエルたちの馬鹿と一緒に破滅するのは、御免被りたいのだ。
「ヴィケット、何か良案でもあるのか? あるなら、申してみよ」
「い、いえ。それは、まだ策定中としか、お答えできませんが……早急に致します」
「ヴィケット。ブラックミルズの闇市から上がっていた月の利益はいくらだった? 申してみよ」
私に対策案が無いと知ると、アルガドの眉が片方吊り上がっていく。これは、機嫌が悪い時の仕草だと使用人だった時に学んでいた。
「五〇〇〇万ウェルはあったと記憶しております」
「そうだな。最低でも五〇〇〇万ウェルだ。月にな。では、ブラックミルズの闇市がなくなったフラマー商会の月に上がる利益はいくらだ」
「一〇〇〇万ウェルを切ってくるかと……。概算ですが」
「お前は、わたしにたかが一〇〇〇万ウェルぽっちで生活しろというのか? 違うよな!?」
アルガドがドンドンと強く手で机を叩き始める。どんどんと機嫌が悪くなってきているようだ。視線も険しさを増している。
「は、はい。そのような生活をアルガド様にさせつつもりは微塵もございませぬ」
「分かっていればいい。今までの働きで、こたびの件は不問してやる」
「ありがたき幸せ。アルガド様の度量の広さに感服いたしました」
米つきバッタようにペコペコと頭を下げていく。命を長らえさせるためならば、頭を下げるくらいはどうってことはない。
「褒めても何も出ぬぞ。と思ったが、一ついい話をしてやろう」
突如、険しさを増していたアルガドの視線が緩み、皮脂が浮かんでテカった顔に気持ち悪い笑みが浮かぶ。
「実はな。父上より、此度わたしがブラックミルズの冒険者ギルドのギルドマスターに就任するように打診があった。闇市の不祥事で解任されたギルドマスターの後任としてだ。父上としても、出資をしている冒険者ギルドの不祥事で冒険者上がりをトップに据えることに不安を感じたのだろう。なので、息子である私をブラックミルズの冒険者ギルドのギルドマスターに就任させ、組織の引き締めをはかるようにと指示があったのだ」
冒険者ギルドの仕組みは複雑で、冒険者ギルド自体は大陸各地に色々とあるのだが、ギルド直営であったり、ブラックミルズみたいに領主が運営資金を出してオーナーであるところもある。
アルガドは、父親である領主から、冒険者ギルドの運営トップであるギルドマスターを務めるように打診されたことを教えてくれていた。
今回のブラックミルズの騒動は、アルガドが実質オーナーである、うちのフラマー商会が起こした事件であるのに、その騒ぎを起こした実質オーナーが、騒ぎを取り締まる側のトップに就任するなんて、笑い話しか聞こえなかった。
「それは、おめでとうございます。アルガド様のギルドマスター就任に心よりの賛辞を贈らせてもらいまする」
恭しく頭を下げて、心にもない賛辞を贈ったが、その間に私の頭の中は猛烈に動いていた。
アルガドが取り締まる側のトップに就任するのであれば、ブラックミルズに闇市を再開させるための障害はかなり軽減されてくると思われる。
つまり、アルガドが、このギルドマスター就任の話を私に漏らしたということの意味するところを汲み上げていくと、『俺が取り締まる側のトップだから、お前は今までよりも大胆に稼げるよな?』という暗示が含まれているはずだ。
そして、アルガドの意図することを実行できなければ、私の首は胴体から離れることになるだろう。
「わたしは、お前の賛辞など求めておらぬぞ。わたしが求めるのは……。ヴィケット。分かっているよな?」
このアルガドは何をしろとは絶対に言わない。忖度をこちらに求めてくる男なのだ。
心の中を推し量って、忠実に実行する者を取り立てて重用する男だ。それができなかった奴は周囲から遠ざけられるか、物理的に消される。
私もアルガドの意図を汲み取り、実行してきたことで、雇われとはいえ、フラマー商会の会頭職を拝命しているのも忖度をしてきたためであった。
「心得ております。今度こそ上手く、ブラックミルズの闇を動かして見せます」
「ヴィケット。次はないと思えよ。あと困ったことは、わたしに秘密裡に相談をしてもいいぞ。こたびは、ギルドマスターの業務が落ち着くまでわたしもブラックミルズに常駐するからな」
ここでのアルガドの言葉を額面通りに受け取ってはいけない。彼の言葉の裏には『ギルドマスターになる、わたしの手を焼かせる案件を持ち込むなよ』と拝さねばならないのだ。
まことに面倒であるが、言葉の意味を受け取り間違えると、自らの命を縮めかねないのである。
「はは、心に留めておきます。では、早急に再進出計画を策定いたしますので、本日はお暇させてもらいます」
「仕事熱心なのはよい心がけだ。期待させてもらおう」
私はうやうやしく頭を下げ、屋敷を後にすると、ブラックミルズで再び、闇市を再開させるための方策を部下たちと検討することにした。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。