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最終章 そして、伝説へ
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鋼鉄よりも硬いと言われ、黒光りする鱗をビッシリと体中に生やし、鉄も容易に溶かすと言われる炎を口から吐き出しながら、のしのしと他の魔物を踏みつぶしながら歩くのはダンジョンの最強魔物と言われているエンシェントドラゴンだ。
その強さは他の魔物と比べ物にならず、冒険者からはダンジョン主の用心棒とまで言われていた。
なぜかと言うと、エンシェントドラゴンが出る場所にはたいがいダンジョン主の住処が近くあることが多いからだ。
そのエンシェントドラゴンが、今、絶望都市の入り口付近に現れていた。
神器の所有者を喰って、力を増したダンジョン主がエンシェントドラゴンを入り口の守備に回したのか。
こんな凶悪なデカブツを放置しておけば、安心してダンジョン主討伐なんてできやしない。
俺は戦斧を振るって、押し寄せる雑魚魔物を薙ぎ払いながら、近づいてくるエンシェントドラゴンの様子を観察していた。
注意するべきはさっき放った熱線と、あの長く太い尻尾による薙ぎ払い、それに噛みつきといったところだな。
巨体化による体力の大幅増と、それぞれの攻撃威力が格段にあがっている以外は、他のドラゴン系と攻略方法は原則同じであった。
足元ですばやく動き、俺にエンシェントドラゴンの意識を向けさせ、遠距離で攻撃できる熱線を封じないと。
そして、みんなが逃げ切る時間をまずは稼ぐ。
俺の背後ではメリーの指揮下で、魔法職の援護を受け、広場への撤退を開始している冒険者たちがたくさんいた。
ブラックミルズや他の街から集まってきた腕の立つ冒険者の連中だが、ダンジョンの最下層を徘徊するエンシェントドラゴンと戦った経験者はさほど多くなさそうであった。
そのため、安全を考慮し一次撤退を俺が指示していたのだ。
エンシェントドラゴンとの戦いは、距離感が大事だ。
遠くから戦えば熱線で身体を消し炭にされるし、逆に近くでも尻尾の薙ぎ払いを避けられる機動力がなければ、気絶か尻もちついた状態となり、そこからの引っかき、噛みつき、踏みつけといった三連撃を浴びせられるのだ。
さいわい俺は神器の力で超越的な力を持っているため、火力も機動力も頑強さも併せ持つ。
なので、単体ソロでもエンシェントドラゴンとガチでやり合えると計算していた。
「さて、ドラゴン狩りを始めるとしようか」
前をさえぎったキラーアントを戦斧で真っ二つにすると、ふたたび熱線を放とうと口内が赤くなり始めたエンシェントドラゴンに向け、一気に距離を詰めた。
ファーマばりの疾走でエンシェントドラゴンの下腹部に一気にとりつくと、手にした戦斧を力いっぱいに振るう。
クィーンの住処に飛ばされた際、手に入れた愛用の戦斧の刃が甲高い金属を響かせた。
「かってぇっ! さすがに簡単には斬らせてくれないって感じか!」
腕輪を外し、超越者としてフルパワーを出している俺の一撃も、エンシェントドラゴンの鱗の前には効かな――
弾かれたかと思った攻撃は打撃威力だけ通ったようで、痛みを覚えたエンシェントドラゴンが俺の存在に気付き、身体ごとのしかかってきていた。
「潰されてたまるかよっ!」
のしかかってきたエンシェントドラゴンから急速離脱すると、思考も加速されているため、すぐさま次に攻撃するべき部位が浮かび上がる。
のしかかりは攻撃モーションが丸わかりだから問題ないが、あの長い尻尾の放つ薙ぎ払いは視界外からくるから斬り飛ばしておきたいところだ。
たしか鱗は表側しかなかったはず、裏から斬り上げれば落とせないことはなかったはずだ。
過去に戦った際の記憶を呼び起こし、近接で戦う際のエンシェントドラゴンの脅威となる攻撃手段を奪うことにした。
微妙にエンシェントドラゴンから離れた位置で挑発するため、近寄ってきた他の魔物を斬り飛ばす。
すぐにエンシェントドラゴンは俺の姿を捉え、尻尾の薙ぎ払いをしようと動き始めた。
かかったっ! これで薙ぎ払いの最後に尻尾の裏が攻撃できるはずだ。
俺を殺す気満々なエンシェントドラゴンが身体をしならせくるりと回転すると、太く長い尻尾が音もなく近づいてきた。
振る速度が速すぎて音が後からくるとか、絶対に卑怯だよな。
普通の連中はこの無音攻撃に騙されて、尻尾に薙ぎ払われて、気絶か尻もちをつかされただろう。
超越者の力はその音速を超える尻尾の振りもキチンと見えるようにしてくれていた。
「当たりはしないっ!」
尻尾の薙ぎ払いを綺麗にかわした俺は、攻撃に終わりに微かに見える尻尾の裏側を攻撃できる位置にすぐさま動いた。
見えるっ! 尻尾裏の白い部位が見えた!
攻撃にチャンスと見た俺は、手にした戦斧を構えると、地面側から頭上に向かって力いっぱいに振り上げた。
「どっせいっ! どうだっ! 尻尾は斬ってやったぞ!」
柔らかい尻尾裏から斬り上げたことで、エンシェントドラゴンの長い尻尾は付け根付近から見事に分断され、ズシンと音を立てて地面に転がっていた。
そして尻尾の断面からは真っ黒な体液が噴水のように吹き出して地面を濡らしていた。
「ギャアアアアググウウウウウゥっ!!」
痛みにのたうつエンシェントドラゴンが、あたり構わずに熱線を放出し始めた。
狙いを定めずに放たれた熱線は仲間の魔物を次々に焼き尽くし、もともと廃墟の街だった絶望都市が更に廃墟化していた。
そんな状況にチラリと広場の方を見ると、おおよそ冒険者たちは逃げ出し終わり、門に寄ってくる魔物を協力して迎撃し始めていた。
あっちに熱線を撃たれると厄介だから、次は熱線を排除するとしよう。
俺は次の攻撃部位を定めた。
エンシェントドラゴンの熱線を発するのは、顎の部分にある部位である。
体内で生成された可燃性ガスをそこで熱線化して外に撃ちだしているらしい。
その熱線を作り出す部位は人間で言うところの頬袋の位置にあり、外気導入のために呼吸口が設けられてそうだ。
暴れまわるエンシェントドラゴンの口元を凝視すると、鰐のように細長くなった上顎と下顎に小さな呼吸口を見つけていた。
あった! アレを潰せば、熱線も撃ち出せなくなるはず。
俺は一気に飛んで、暴れまわるエンシェントドラゴンの顔に張り付くと、上顎と下顎についていた四つの呼吸口を戦斧叩き潰し始めた。
呼吸口を攻撃するたび、エンシェントドラゴンの口からは熱線になり切らなかった炎が吹き出す。
そんな炎が俺の髪の毛をかすめ、鼻腔に焦げた匂いを送り届けていた。
炎でチリチリにされたらいっそジェイミーみたいに頭を丸めるか……。
戦闘に余裕ができ始めたため、そんなことを考えていたら――
いきなりの大爆発が俺の視界を覆っていた。
吹き飛ばされた俺は地面にしたたかに背中を打ちつけた。
「な、なにが起きたっ!」
一瞬何が起きたのか理解できなかったが、次の瞬間すぐに理解した。
俺の攻撃で呼吸口を潰されていたエンシェントドラゴンが無理に熱線を撃とうとして、可燃性ガスに誘爆し、口先ごと爆発して消え去っていたのだ。
俺はその爆発に巻き込まれたらしい。
すぐに体の状態を確認するが、超越者となった俺の身体がやたらと頑丈で傷一つないが、服が焼け焦げてボロボロになり裸に近い恰好になっていた。
ちょっとこの姿をメリーたちに見せると、色々とあとからお叱りが来そうな気がするが……。
それに髪の毛は見事にチリチリにされてしまったようだし。
頭を触ると、髪の毛の残骸が手についてきた。
爆発の影響で髪の毛だけはチリチリになってしまったようだ。
「ふぅ、これは怒られるな。でも、これでエンシェントドラゴンの脅威は下がった。後は膨大な体力を削って倒すだけだ」
俺は刃の通らない戦斧を使うことをあきらめ、素手を構えると口先と尻尾を失い、黒い体液を流し続けるエンシェントドラゴンに向かっていった。
その強さは他の魔物と比べ物にならず、冒険者からはダンジョン主の用心棒とまで言われていた。
なぜかと言うと、エンシェントドラゴンが出る場所にはたいがいダンジョン主の住処が近くあることが多いからだ。
そのエンシェントドラゴンが、今、絶望都市の入り口付近に現れていた。
神器の所有者を喰って、力を増したダンジョン主がエンシェントドラゴンを入り口の守備に回したのか。
こんな凶悪なデカブツを放置しておけば、安心してダンジョン主討伐なんてできやしない。
俺は戦斧を振るって、押し寄せる雑魚魔物を薙ぎ払いながら、近づいてくるエンシェントドラゴンの様子を観察していた。
注意するべきはさっき放った熱線と、あの長く太い尻尾による薙ぎ払い、それに噛みつきといったところだな。
巨体化による体力の大幅増と、それぞれの攻撃威力が格段にあがっている以外は、他のドラゴン系と攻略方法は原則同じであった。
足元ですばやく動き、俺にエンシェントドラゴンの意識を向けさせ、遠距離で攻撃できる熱線を封じないと。
そして、みんなが逃げ切る時間をまずは稼ぐ。
俺の背後ではメリーの指揮下で、魔法職の援護を受け、広場への撤退を開始している冒険者たちがたくさんいた。
ブラックミルズや他の街から集まってきた腕の立つ冒険者の連中だが、ダンジョンの最下層を徘徊するエンシェントドラゴンと戦った経験者はさほど多くなさそうであった。
そのため、安全を考慮し一次撤退を俺が指示していたのだ。
エンシェントドラゴンとの戦いは、距離感が大事だ。
遠くから戦えば熱線で身体を消し炭にされるし、逆に近くでも尻尾の薙ぎ払いを避けられる機動力がなければ、気絶か尻もちついた状態となり、そこからの引っかき、噛みつき、踏みつけといった三連撃を浴びせられるのだ。
さいわい俺は神器の力で超越的な力を持っているため、火力も機動力も頑強さも併せ持つ。
なので、単体ソロでもエンシェントドラゴンとガチでやり合えると計算していた。
「さて、ドラゴン狩りを始めるとしようか」
前をさえぎったキラーアントを戦斧で真っ二つにすると、ふたたび熱線を放とうと口内が赤くなり始めたエンシェントドラゴンに向け、一気に距離を詰めた。
ファーマばりの疾走でエンシェントドラゴンの下腹部に一気にとりつくと、手にした戦斧を力いっぱいに振るう。
クィーンの住処に飛ばされた際、手に入れた愛用の戦斧の刃が甲高い金属を響かせた。
「かってぇっ! さすがに簡単には斬らせてくれないって感じか!」
腕輪を外し、超越者としてフルパワーを出している俺の一撃も、エンシェントドラゴンの鱗の前には効かな――
弾かれたかと思った攻撃は打撃威力だけ通ったようで、痛みを覚えたエンシェントドラゴンが俺の存在に気付き、身体ごとのしかかってきていた。
「潰されてたまるかよっ!」
のしかかってきたエンシェントドラゴンから急速離脱すると、思考も加速されているため、すぐさま次に攻撃するべき部位が浮かび上がる。
のしかかりは攻撃モーションが丸わかりだから問題ないが、あの長い尻尾の放つ薙ぎ払いは視界外からくるから斬り飛ばしておきたいところだ。
たしか鱗は表側しかなかったはず、裏から斬り上げれば落とせないことはなかったはずだ。
過去に戦った際の記憶を呼び起こし、近接で戦う際のエンシェントドラゴンの脅威となる攻撃手段を奪うことにした。
微妙にエンシェントドラゴンから離れた位置で挑発するため、近寄ってきた他の魔物を斬り飛ばす。
すぐにエンシェントドラゴンは俺の姿を捉え、尻尾の薙ぎ払いをしようと動き始めた。
かかったっ! これで薙ぎ払いの最後に尻尾の裏が攻撃できるはずだ。
俺を殺す気満々なエンシェントドラゴンが身体をしならせくるりと回転すると、太く長い尻尾が音もなく近づいてきた。
振る速度が速すぎて音が後からくるとか、絶対に卑怯だよな。
普通の連中はこの無音攻撃に騙されて、尻尾に薙ぎ払われて、気絶か尻もちをつかされただろう。
超越者の力はその音速を超える尻尾の振りもキチンと見えるようにしてくれていた。
「当たりはしないっ!」
尻尾の薙ぎ払いを綺麗にかわした俺は、攻撃に終わりに微かに見える尻尾の裏側を攻撃できる位置にすぐさま動いた。
見えるっ! 尻尾裏の白い部位が見えた!
攻撃にチャンスと見た俺は、手にした戦斧を構えると、地面側から頭上に向かって力いっぱいに振り上げた。
「どっせいっ! どうだっ! 尻尾は斬ってやったぞ!」
柔らかい尻尾裏から斬り上げたことで、エンシェントドラゴンの長い尻尾は付け根付近から見事に分断され、ズシンと音を立てて地面に転がっていた。
そして尻尾の断面からは真っ黒な体液が噴水のように吹き出して地面を濡らしていた。
「ギャアアアアググウウウウウゥっ!!」
痛みにのたうつエンシェントドラゴンが、あたり構わずに熱線を放出し始めた。
狙いを定めずに放たれた熱線は仲間の魔物を次々に焼き尽くし、もともと廃墟の街だった絶望都市が更に廃墟化していた。
そんな状況にチラリと広場の方を見ると、おおよそ冒険者たちは逃げ出し終わり、門に寄ってくる魔物を協力して迎撃し始めていた。
あっちに熱線を撃たれると厄介だから、次は熱線を排除するとしよう。
俺は次の攻撃部位を定めた。
エンシェントドラゴンの熱線を発するのは、顎の部分にある部位である。
体内で生成された可燃性ガスをそこで熱線化して外に撃ちだしているらしい。
その熱線を作り出す部位は人間で言うところの頬袋の位置にあり、外気導入のために呼吸口が設けられてそうだ。
暴れまわるエンシェントドラゴンの口元を凝視すると、鰐のように細長くなった上顎と下顎に小さな呼吸口を見つけていた。
あった! アレを潰せば、熱線も撃ち出せなくなるはず。
俺は一気に飛んで、暴れまわるエンシェントドラゴンの顔に張り付くと、上顎と下顎についていた四つの呼吸口を戦斧叩き潰し始めた。
呼吸口を攻撃するたび、エンシェントドラゴンの口からは熱線になり切らなかった炎が吹き出す。
そんな炎が俺の髪の毛をかすめ、鼻腔に焦げた匂いを送り届けていた。
炎でチリチリにされたらいっそジェイミーみたいに頭を丸めるか……。
戦闘に余裕ができ始めたため、そんなことを考えていたら――
いきなりの大爆発が俺の視界を覆っていた。
吹き飛ばされた俺は地面にしたたかに背中を打ちつけた。
「な、なにが起きたっ!」
一瞬何が起きたのか理解できなかったが、次の瞬間すぐに理解した。
俺の攻撃で呼吸口を潰されていたエンシェントドラゴンが無理に熱線を撃とうとして、可燃性ガスに誘爆し、口先ごと爆発して消え去っていたのだ。
俺はその爆発に巻き込まれたらしい。
すぐに体の状態を確認するが、超越者となった俺の身体がやたらと頑丈で傷一つないが、服が焼け焦げてボロボロになり裸に近い恰好になっていた。
ちょっとこの姿をメリーたちに見せると、色々とあとからお叱りが来そうな気がするが……。
それに髪の毛は見事にチリチリにされてしまったようだし。
頭を触ると、髪の毛の残骸が手についてきた。
爆発の影響で髪の毛だけはチリチリになってしまったようだ。
「ふぅ、これは怒られるな。でも、これでエンシェントドラゴンの脅威は下がった。後は膨大な体力を削って倒すだけだ」
俺は刃の通らない戦斧を使うことをあきらめ、素手を構えると口先と尻尾を失い、黒い体液を流し続けるエンシェントドラゴンに向かっていった。
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