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番外パート1 優菜の姫はじめ
優菜の姫はじめ
しおりを挟む静かな夜。一年で一番おだやかに時が流れる。
ここに住み始めて山野優菜が一番好きな季節で、一番好きな時間だ。
静寂の中に除夜の鐘が鳴り響く、閑静な住宅街にある、とある背の低いマンションの五階。紅白も見終わって、年越しそばも平らげ、兄とこたつでぬくぬくと温まりながら、みかんを頬張ってまったりする。
「今年はどんな年になるかねぇ」
兄はテレビの初詣中継を見ながら、なんとなく優菜に聞く。
「去年は、いろーんなこと盛り沢山だったからねぇ。今年はもっといろーんな、楽しいことしたいなっ」
優菜はニコニコしながら兄に笑いかける。
「そうだなぁ。いろーんなこと、あったなぁ……」
兄の頭の中で、去年起きた出来事が走馬灯のように駆け巡る。
「初詣、愛子ちゃんたちと行く約束だろ? 早く寝なくていいのか?」
優菜に向かって兄があまり心配してなさそうな声で聞く。
「うん。もうちょっと、お兄ちゃんとこうしてる。あ、そうだ。お酒飲もうよ。寝る前に」
優菜は、とてとてとキッチンに向かい、用意してあった徳利とお猪口を持ってくる。
「あー、なんだか日本酒って気分だって、優菜言ってたな。いつもは日本酒なんて口にしないのに。」
「うふふっ、真奈美さんと、愛子のあれ、やりたいなって思って」
「あれか……」
去年、急遽行くことになった温泉旅行。その夕食の席で、真奈美があられもない姿で克也に羽交い絞めにされ、愛子が真奈美の閉じた股間にお酒を注ぎ、それを全部口に含んで克也に口移しで飲ませるという、それはそれは、とても淫靡で羨ましい光景を目にした。
「あれ、おにいちゃんとやりたいなぁ」
「その徳利、冷たくなってない?」
兄はニヤニヤしながら優菜がもってきた徳利の方に目を向ける。
「さっき、ちょっと温めにしておいたよぉ。」
「準備万端ってわけか」
兄はコタツから出て、徳利を持ちながら優菜の方に向かう。
「じゃ、優菜、下脱いで正座。しっかり脚閉じて。こぼさないようにな。」
「うんっ」
優菜は履いていたスカートとストッキング、そして水玉柄の入ったミントグリーンのパンティをするすると脱ぎ、兄の目の前で正座になり、絨毯に手をついて上体を支える。そして、きゅっ、と両脚を閉じると、兄に向けて若干腰を浮かせておねだりする。
「はやくぅー。ね」
兄は優菜の真ん前で胡坐をかくと、徳利を太ももにそっとあてる。
「熱くない?」
「うん、ちょうどいい感じ」
「じゃぁ、注ぐぞ」
兄はゆっくりと優菜の股間にできた三角形の窪みに徳利を傾けてチロチロとお酒を注いでいく。
「んんっ、あそこが、お酒飲んじゃってるよぅ……」
股間の窪みに酒泉が出来上がると、兄はお猪口を取って、徳利のに残っている日本酒を空けると、くいっと一気に飲み干す。
「うん、美味いね。いい温さだし」
若干火照った顔で兄は優菜の前でニヤッとする。
「おにいちゃん、わたしもぉー。」
「今飲ませるよ。」
兄は優菜の股間に顔を埋めると、舌を出してぴちゃっ、ぴちゃっ、と音を立てながら美酒の味を楽しむ。
「いい感じに出来上がってるな」
「んんっ、おにいちゃぁん……、いやらしい音立てて飲んじゃいやあ……」
股間にできた三角形の酒泉に、優菜のさらに奥深くにある秘部の狭い洞窟から湧き上がるとろとろした液体が混ざり合う。兄はさらに股間に顔を埋め、日本酒と優菜の愛液を舌で混ぜ合わせるように舌先をチロチロと動かすと、そのまま一気にずずっと吸い上げて口に含む。
「ああああん!」
股間の淫酒をすべて吸い上げられるとともに、優菜の秘唇も吸い上げられ、花芯が敏感に反応する。思わず優菜は身体をのけぞらせる。兄は優菜の上体を支え、酒を口に含ませたまま、顔を優菜に近づける。
「待ってたよぉー」
優菜は舌を出して兄が口に含んでいる淫酒を受ける態勢をとる。兄はゆっくりと優菜の舌を伝うように流し込んでいく。全て注ぎ終えると、優菜は口を閉じ、しばらく舌を転がして味を楽しんだ後、ごくッと喉を鳴らして一気に飲み干す。
「んんっ……、ぷはあっ。美味しいよぉ」
頬を赤くしながら優菜が兄に向かって微笑む。兄は再び唇を近づけて優菜を求め、舌を絡ませる。
「んんっ、ちゅっ……、じゅるっ……、じゅるっ……」
お互いの舌を絡ませあいながら二人は長く求め合う。兄はそのまま、優菜の股間にそっと左手を潜り込ませると、中指の先で花芯を探り当て、軽く触れる。
「んんっ! んんんんんん!!」
優菜は、びくびくっ、と全身を震わせ、兄の身体にしがみつく。何度か痙攣を繰り返すと、兄から唇を離す。
「んんんっ、ぷはぁっ、はぁ……、はぁ……。えっ? なに? 今の?」
優菜は訳が分からないという表情をしながら、息を切らせる。
「優菜は感じやすいからなぁー」
兄はニヤニヤしながら優菜をそっと抱く。
「わけわかんないよぉ……。もぅ」
優菜は不満そうな顔をしながらも、兄のぬくもりに身を任せる。そして、このままコタツで……と、思っていたところで、兄は非常な言葉を吐く。
「優菜。今日はここまで。」
「え? ええええっ!?」
優菜は兄の意外な言葉にただ驚く。
「お前、去年と一昨年、同じ状態でやってどうなったか覚えてるよな?」
「去年と一昨年? ……あっ」
優菜は思い出した。去年と一昨年の元旦の同じ時間、同じように兄と過ごし、コタツで散々兄の身体を貪ったあと、そのまま寝たのが災いして翌朝風邪をひき、高熱を出して、愛子と行くはずだった初詣に行けなかったのだ。それも二年連続。
「うぅぅ……、今日は暖かくして寝るからぁ……」
「だ・め。愛子ちゃんたちに申し訳ない。さすがに」
「ううん……。だよねぇ……」
優菜はしばらく考えてから、何かを思いついて、兄に言う。
「うん、分かったよ。でも、お兄ちゃんがイかないのは納得いかないから、お風呂で抜いてあげるっ。今日はそれで寝よう」
「お前なぁ……」
兄は半分呆れながらも、優菜の提案には反対せず、コタツから出て、一緒に浴室へ向かうのだった。
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