【完結】聖女ディアの処刑

三月

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大好きなチェリーばあや ※聖女主軸

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イルミテラはシーツにくるまったまま、息を止めた。

向こうにいるのは、ばあや。
わたくしの大好きなばあや。

「あらあら、まだ眠いんですか?お嬢様は本当にいくつになっても手がかかる」

「あたしの娘はしっかり者ですよ。全然会いに帰れないですけどね。あたしがいないとお嬢様が不安がると言って、旦那様が休みをくださらないから。そんなに怖がりなら留学などしなければいいのに」

「いやだ、いやだ。きれいな恰好で、汚れひとつないほっぺで、おんなじ歳なのに生まれる場所が違えばこうも違う」

「お嬢様のせいで、娘夫婦は骨と皮になって、木の根かじって飢えて死ぬんですよ。あたしは、はっきり広場で見たんだ。あんなに一生懸命働いてるのに。聖女様が来てからやっと楽できるようになったのに」

「そうそう、お嬢様。先ほど旦那様がお帰りになられましたよ。国外逃亡のご準備はばっちりだそうで。すぐに出かけましょう。お隣に並べて差し上げましょうね」

なにか重い物が投げ置かれ、ゆらっとベッドのスプリングが弾む。

シーツ越しに見える、真っ赤に濡れた丸い物。これがお父様?これが?



「いってらっしゃいませ、お嬢様。ばあやも後から参ります」



ひやりと頭のてっぺんが冷たくなった。

次の瞬間、シーツごとイルミテラは炎に包まれた。



その部屋の火勢が最も強く、消し止められたのは翌朝。
ちょうど会議の終盤頃だったという。




















-------------
あのー……(;´・ω・)

……すみません。「ざまあ」のつもりだったんですが、ちょっとホラー映画みたいになってしまいました!というわけで(?)こっそりタグを追加!ここから入れる保険探すよ……!(´;ω;`)

お気に入り登録いっぱいありがとうございます!ラッキーセブン見れた~!

体感では、あと3~4話で終わる気がします! 今週中完結目指してがんばるぞ~い!

では!(・ω・)ノ
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