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第21話
しおりを挟む「大丈夫です。隆弘さん。上手に飲み込んでます」
何処が何を?と言う疑問はけっして口にしてはならなかった。何故なら答えがわかっているからだ。自分の視界の範囲から推測するにまだ本番ではない。恐らくは安倍の指が挿入られているのだろう。尻がムズムズするのだ。よく分からない水音のような音がするから、安倍があのボトルの中身を直江の尻に使っているのだろう。ローションと言われれば何となく水っぽいものを想像するけれど、多少粘度があるようで随分と卑猥な音が聞こえてくる。
「ぅくううう」
グリグリ通し広げられる感覚に直江は歯を食いしばろうとして叶わず、歯の隙間から漏れるような声を出した。年齢が年齢だけに掠れた声になってしまうが、それでも随分と直江は堪えている方だろう。
「雅治さんの身体から上手い具合に力が抜けてていい感じですよ」
そんな風に褒められたところで嬉しいなんて思うはずがない。むしろ、なんで力が抜けてるのかが直江には理解できなかった。
「お酒沢山飲みましたからね。酔いが冷めてるみたいですけど、アルコールは抜けてかませんからね」
そんな指摘をされて直江は今更ながらに驚愕した。酒は飲んでも呑まれるな。なんて昔から言われてきた事だが、完全に直江は酒に呑まれてしまったということだ。確かに風呂に入って何かを安倍にされた記憶がないので、その辺が不安要素ではあるものの、今ものすごく冷静に安倍にされていることを理解出来ている。それなのに、アルコールが抜けていないということは、直江の身体は未だに酩酊状態ということになる。
「いや、そんなはずは……」
思い切って上半身を起こそうと試みたが、直江の身体はこれっぽっちも自分の思い通りに動いてはくれなかった。何やらフワフワとしたそんな頭の状態だった。
「たくさん飲みましたからね」
ニヤリと笑う安倍の顔を見て、直江は一瞬息が止まった。
「そ、う、だった、かな」
今更だけど、本当に記憶が無い。はてさて、直江は一体なにをどれだけ飲んでしまったのだろうか。
「だから、こんなに上手に飲み込めるんですよ」
そう言って安倍は直江の胎内に更に挿入を試みた。もちろん直江の読み通り挿入ってきたのは安倍の指である。だが、信じられない圧迫感を伴って、直江の胎内を掻き回し初めたのだ。
「っか……っはあああああぁ」
最早何が起きているのか直江には理解ができなかった。ガン検診で直腸検査をされたことがあるが、あの時は軽い麻酔薬入りのジェルを使われていたから、大した痛みや間隔なんてなかった。だがしかし、今は得体の知れない圧迫感を感じるし、それによって下腹を掻き回されている感覚に襲われていた。
「ああ、いい感じですよ。雅治さん」
そんな事を言われても、何がいいのかなんて分からない。いや、分かりたくなどない。ただわかっていることは、自分の片足を肩にかけた安倍が爽やかな笑顔を見せているということだ。
「凄い興奮します。今からここにぶち込めるなんてっ」
安倍の目が何処にくぎ付けなのかなんて考えたくもなかった。直江にはさっぱり見えてなどいないが、安倍の目にはしっかりと見えているのだろう。やはり人間視覚からの刺激が一番分かりやすいのかも知れない。明らかに安倍の興奮具合が上がっている。それに伴い直江は覚悟を決めるべきなのか、迷いの振れ幅がどんどん小さくなってきた。
「じゃあ、そろそろいいですか?雅治さん」
そう言って安倍は直衛の両足の膝裏に手をかけてきた。その体勢は正しく確実に本番がやってくるのだと、男の子の直江にはハッキリとわかったのだった。
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