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第22話
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「っかっは」
言いようのない圧迫感がやってきて、直江は思わず喉が何かに塞がれたような感覚に襲われた。息ができないのではなく、何かに塞がれているような、そんな感覚だ。呼吸を忘れたわけではないが、どうにも苦しくてもがくような呼吸になってしまう。
「駄目ですよ、雅治さん。息を止めないでください」
進み具合を確認しながら安部がそんなことを言うけれど、挿入る側と挿入られる側とでは大違いなのだ。状況が全く分からない直江からすれば、今どの辺りなのかなんて全く分からない。それどころか、どこまで入ってくるのかさえ知る由がないのだ。
「はっ、あああ、っん、うん」
止めるなと言われても無理なものは無理である。そもそも器官としての機能に対して真逆なことをされているのだ、苦しいに決まっている。それを受け入れろとか、上手にできているとか言われたところで嬉しいなんて思えないのである。安部にどんなに励まされたとしても、直江はただただ苦しいだけなのだ。
「ああ、すごくいいです。雅治さん」
よせばいいのに安部は苦しむ直江の表情を堪能していた。しかも直江の死角になるようにスマホのカメラまで向けていたのだ。直江の妻が生前選んだだけあって、天然の木目がなんとも癒しを与えるような色合いで、天蓋と言えばいいのか、枠で囲われた造りは何処か乙女チックな装いにも見える。足元には丸い窓が二個もついていて、なかなかかわいらしい。そんな木枠に囲まれたベッドであるから、安部は天蓋と呼ばれる上の部分の木枠にスマホを固定して設置したのだ。ガムテープを使って固定したから、大人の男二人が多少暴れても落下する心配はない。これで余すことなく直江の痴態が録画できるのだ。そうすれば、毎晩のおかずに事欠くことはない。たとえ同棲したとは言えど、毎晩求めては五十代の直江の身体に負担となってしまう。全ては直江の健やかな生活のためであって、決して不届きな理由はないのである。
「うあっ」
安部がグイッと腰を動かせば、直江の胎内に安部の息子の一番太い部分が吸い込まれるように挿入っていった。その瞬間を目の当たりにして、安部の興奮がさらに高まった。直江の胎内に挿入った途端にさらに質量を増したものだから、直江への負担は増える一方である。そんな入り口の、一番事故率の高い場所でそんなことをされてはたまったものではないのである。
「あああああ、あ、隆弘くんっ」
苦し紛れにおかしなことを口走りそうになった直江ではあるが、ギリギリで踏みとどまって何とか安部の名前を呼ぶことに成功した。だが、成功しただけで、その先何を言えばいいのかなんて正直直江にはわからなかった。
「すごくいいです。雅治さん。一番太いところが挿入って、その瞬間に名前を呼ばれるだなんて、めちゃくちゃ興奮します」
もはや名前を呼ばれただけで興奮してしまう安部なのであった。
「ゆっくり挿入しますからね」
安部はそんな宣言をして、ことのほかゆっくりと腰を動かした。直江の膝裏に両手をいれているから、自分の腰の動きだけで直江を懐柔していることになる。男としての支配欲征服欲が存分に満たされていく瞬間である。陶酔しきったような顔をして、それでも額に汗をにじませながら安部はゆっくりと腰を動かしていった。
何しろ、処女を奪えるのはたった一回しかないのだ。女のように破瓜の血なんて出ないけれど、出ては事故につながるけれど、視覚の刺激は興奮を増長させるのには申し分のない物なのである。安部は何度も唇を舐めながらゆっくりと腰を進めていった。けれど覆いかぶさっては肝心な部分がカメラに収まらないため、冷静に直江との体位わ考えながらの作業である。貴重な一瞬を余すことなく記録しなくてはならないのだ。
「いや、隆弘くん。その……」
苦しみが長引きすぎて、耳鳴りがし始めた直江が早く終わらせたくて安部に声をかけてきた。そんなものはさっさと終われせてくれればいいのだ。事故が起きなかったのなら、あとは安部が自分の欲望をぶちまけてくれさえすればいいのだ。
「はあ、いいですね。行為中に名前呼ばれるのって」
悦にはいいているのか、安部は直江と会話をするつもりがないらしい。確かに、ボディートークが好きだと言ってはいたけれど、これでは安部の一人語りである。
「雅治さん」
安部が掴んでいた直江の膝を畳むように力を入れてきた。その反動で直江の背中がシーツの上を滑っていく。まだ秋だから、直江のベッドのシーツは綿素材である。ほんの一瞬、直江の背中にひんやりとした感触が来たけれど、そんなことなど忘れてしまうほどの衝撃が直江の下腹にやってきた。
「かはっ」
直江の身体はポンプではないけれど、それでも突き上げられて口から何かが飛び出そうな衝撃だった。
「はあ、入りましたよ。全部」
唇を舐めながら報告してくる安部は、至極満足そうな笑みを浮かべていた。
「ぁあ、うん」
鈍い痛みとともに、おかしな耳鳴りがして、直江は気もそぞろだった。それでも懸命に返事をしたのは、安部の反応が怖いからである。自称ストーカーである。無視なんてしてしまったら、どんな行動をとられるのか分かったものではない。
「雅治さんの隙間、俺が全部埋めて差し上げます」
そう言うと、安部は体を前かがみにして直江の身体を包み込むように迫ってきた。直江の膝を掴んでいた手が、いつの間にかに直江の手のひらに重ねられ、直江の顔の両方に置かれていた。これはもう、完全なる体勢が出来上がってしまった。男の子なら知っている、攻めの姿勢である。自由自在に腰を動かせる万全の態勢である。
「あああああ、ま、ま、ま、待っちた、ぁ」
最後まで入った状態からの、さらなる一押しである。圧迫感がさらに増し、ありえない部分が押し広げられた気がしないでもない。けれども、直江は何もかもが初めてすぎて、しかも見えない身体の胎内のことである、何が起こったのか理解できてなどいないけれど、それでも初めてでいきなり絶対領域に踏み込まれてしまったことだけは理解した。
「ああ、いいです。雅治さんの奥の奥まで入り込めました」
額と額をくっつけているから、表情はよくわからないけれど、安部の声が興奮を抑え込むようにしていることがわかる。そして、奥の奥という言葉の意味は理解はしたくはないが、頭の片隅にある知識でぼんやりと理解した。女の身体なら、行き止まりなはずである。それが可能になってしまうのが、男の身体なのだろう。
「あ、ぁぁあ。あ、隆弘くん。その、いったん落ち着いてくれないか?私は若くないんだ、だから、その」
なんとか安部を落ち着かせようと試みる直江であるが、まだ若い安部はそれを聞いて唇で弧を描いた。
「大丈夫です。雅治さんは何もしなくていいんですよ。いわゆるマグロでいてください」
なぜそんな言葉を知っているのか、安部は直江にとんでもないことを言って、絡めた指に力を込めたのだった。
言いようのない圧迫感がやってきて、直江は思わず喉が何かに塞がれたような感覚に襲われた。息ができないのではなく、何かに塞がれているような、そんな感覚だ。呼吸を忘れたわけではないが、どうにも苦しくてもがくような呼吸になってしまう。
「駄目ですよ、雅治さん。息を止めないでください」
進み具合を確認しながら安部がそんなことを言うけれど、挿入る側と挿入られる側とでは大違いなのだ。状況が全く分からない直江からすれば、今どの辺りなのかなんて全く分からない。それどころか、どこまで入ってくるのかさえ知る由がないのだ。
「はっ、あああ、っん、うん」
止めるなと言われても無理なものは無理である。そもそも器官としての機能に対して真逆なことをされているのだ、苦しいに決まっている。それを受け入れろとか、上手にできているとか言われたところで嬉しいなんて思えないのである。安部にどんなに励まされたとしても、直江はただただ苦しいだけなのだ。
「ああ、すごくいいです。雅治さん」
よせばいいのに安部は苦しむ直江の表情を堪能していた。しかも直江の死角になるようにスマホのカメラまで向けていたのだ。直江の妻が生前選んだだけあって、天然の木目がなんとも癒しを与えるような色合いで、天蓋と言えばいいのか、枠で囲われた造りは何処か乙女チックな装いにも見える。足元には丸い窓が二個もついていて、なかなかかわいらしい。そんな木枠に囲まれたベッドであるから、安部は天蓋と呼ばれる上の部分の木枠にスマホを固定して設置したのだ。ガムテープを使って固定したから、大人の男二人が多少暴れても落下する心配はない。これで余すことなく直江の痴態が録画できるのだ。そうすれば、毎晩のおかずに事欠くことはない。たとえ同棲したとは言えど、毎晩求めては五十代の直江の身体に負担となってしまう。全ては直江の健やかな生活のためであって、決して不届きな理由はないのである。
「うあっ」
安部がグイッと腰を動かせば、直江の胎内に安部の息子の一番太い部分が吸い込まれるように挿入っていった。その瞬間を目の当たりにして、安部の興奮がさらに高まった。直江の胎内に挿入った途端にさらに質量を増したものだから、直江への負担は増える一方である。そんな入り口の、一番事故率の高い場所でそんなことをされてはたまったものではないのである。
「あああああ、あ、隆弘くんっ」
苦し紛れにおかしなことを口走りそうになった直江ではあるが、ギリギリで踏みとどまって何とか安部の名前を呼ぶことに成功した。だが、成功しただけで、その先何を言えばいいのかなんて正直直江にはわからなかった。
「すごくいいです。雅治さん。一番太いところが挿入って、その瞬間に名前を呼ばれるだなんて、めちゃくちゃ興奮します」
もはや名前を呼ばれただけで興奮してしまう安部なのであった。
「ゆっくり挿入しますからね」
安部はそんな宣言をして、ことのほかゆっくりと腰を動かした。直江の膝裏に両手をいれているから、自分の腰の動きだけで直江を懐柔していることになる。男としての支配欲征服欲が存分に満たされていく瞬間である。陶酔しきったような顔をして、それでも額に汗をにじませながら安部はゆっくりと腰を動かしていった。
何しろ、処女を奪えるのはたった一回しかないのだ。女のように破瓜の血なんて出ないけれど、出ては事故につながるけれど、視覚の刺激は興奮を増長させるのには申し分のない物なのである。安部は何度も唇を舐めながらゆっくりと腰を進めていった。けれど覆いかぶさっては肝心な部分がカメラに収まらないため、冷静に直江との体位わ考えながらの作業である。貴重な一瞬を余すことなく記録しなくてはならないのだ。
「いや、隆弘くん。その……」
苦しみが長引きすぎて、耳鳴りがし始めた直江が早く終わらせたくて安部に声をかけてきた。そんなものはさっさと終われせてくれればいいのだ。事故が起きなかったのなら、あとは安部が自分の欲望をぶちまけてくれさえすればいいのだ。
「はあ、いいですね。行為中に名前呼ばれるのって」
悦にはいいているのか、安部は直江と会話をするつもりがないらしい。確かに、ボディートークが好きだと言ってはいたけれど、これでは安部の一人語りである。
「雅治さん」
安部が掴んでいた直江の膝を畳むように力を入れてきた。その反動で直江の背中がシーツの上を滑っていく。まだ秋だから、直江のベッドのシーツは綿素材である。ほんの一瞬、直江の背中にひんやりとした感触が来たけれど、そんなことなど忘れてしまうほどの衝撃が直江の下腹にやってきた。
「かはっ」
直江の身体はポンプではないけれど、それでも突き上げられて口から何かが飛び出そうな衝撃だった。
「はあ、入りましたよ。全部」
唇を舐めながら報告してくる安部は、至極満足そうな笑みを浮かべていた。
「ぁあ、うん」
鈍い痛みとともに、おかしな耳鳴りがして、直江は気もそぞろだった。それでも懸命に返事をしたのは、安部の反応が怖いからである。自称ストーカーである。無視なんてしてしまったら、どんな行動をとられるのか分かったものではない。
「雅治さんの隙間、俺が全部埋めて差し上げます」
そう言うと、安部は体を前かがみにして直江の身体を包み込むように迫ってきた。直江の膝を掴んでいた手が、いつの間にかに直江の手のひらに重ねられ、直江の顔の両方に置かれていた。これはもう、完全なる体勢が出来上がってしまった。男の子なら知っている、攻めの姿勢である。自由自在に腰を動かせる万全の態勢である。
「あああああ、ま、ま、ま、待っちた、ぁ」
最後まで入った状態からの、さらなる一押しである。圧迫感がさらに増し、ありえない部分が押し広げられた気がしないでもない。けれども、直江は何もかもが初めてすぎて、しかも見えない身体の胎内のことである、何が起こったのか理解できてなどいないけれど、それでも初めてでいきなり絶対領域に踏み込まれてしまったことだけは理解した。
「ああ、いいです。雅治さんの奥の奥まで入り込めました」
額と額をくっつけているから、表情はよくわからないけれど、安部の声が興奮を抑え込むようにしていることがわかる。そして、奥の奥という言葉の意味は理解はしたくはないが、頭の片隅にある知識でぼんやりと理解した。女の身体なら、行き止まりなはずである。それが可能になってしまうのが、男の身体なのだろう。
「あ、ぁぁあ。あ、隆弘くん。その、いったん落ち着いてくれないか?私は若くないんだ、だから、その」
なんとか安部を落ち着かせようと試みる直江であるが、まだ若い安部はそれを聞いて唇で弧を描いた。
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