性快のばけもの

poppo

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読書が好きで、物心がつくといつも本を読んでいた。小説から実用書、啓発書や詩集など、食の好き嫌いは多いが本は雑食だった。もちろん教科書も好きで国語の成績はいつも上位だった。人に説明したり教えたりするのが好きなのもあって、自然と高校の二年時には国語の教師になろうと決めていた。

仕事は順調というか、問題なくこなせていた。一学期が終わる頃には、ここの生徒が真面目で純粋で従順で可愛いと思えるようになっていた。
それでも何人かはふざけた態度を取る子もいる。
ムードメーカーで大人をからかったり自虐したりして笑いを取る者、不良に憧れて少し真似をしている者、自分の地位を守るためにそれらの者にアピールする者など。
担任でなくともやんわりとそういうことはわかる。佐藤亜香里はこういった子供達の世界を懐かしいと思った。

あるテストの時のこと。教室の一番後ろの席の笠井という二年生の男が、ペンや消しゴムを使って遊んでいた。亜香里は生徒たちの間を縫って教室を練り歩き、笠井の席の後ろまで行くと小声で言った。
「まだ半分も時間経ってないわよ。」
「もう終わったし。」
笠井はなんでもある程度こなせる秀才タイプで、後ろ脚だけでバランスを取った椅子を揺らしながら自慢気に言い放った。
「見直ししなさい。」
亜香里はそういいながら、自分の一番自信のある体のパーツである胸を笠井の後頭部にちょんと当ててみた。からかってみたのだ。
すると笠井は無言になり椅子の動きを止めて問題に向き直った。笠井の耳が赤くなっている。理奈は笠井がどんな顔をして真っ赤になっているか覗き込みたくなったが堪えて教卓まで来た時と同じような足取りで戻っていった。
初心な男の反応に亜香里は刺激を感じ胸が躍った。
この時から徐々に亜香里は男子生徒を性の対象とし始めた。
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