かぷせるあにまるず

せんのあすむ

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その辺りの手綱については

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オウに叱責されて、

「うん、分かった」

苦笑いを浮かべながらハカセは白衣を脱ぎ、寝室へと向かいました。そこで着替えて、ベッドに入ります。

一方、<かぷせるあにまる>なので寝る必要がないオウは、リビングの棚に戻りました。そして、

「ふん……ハカセの奴にはああ言ったが、俺達も大概だな……特にフカの奴は重症だ。でもまあ、それも含めて、か……」

上を見上げて、今も屋根に陣取って見張りを続けているフカのことを思います。

ママ自身、フカという形で表に出てしまうような一面がありました。『自分が正しい』と思い込んでしまうところもあって、それで他人と衝突してしまうことだってあったんです。

そういう自分が嫌だから抑えられるようになろうと努力しました。いろんな方向から物事を見られるようになろうとしました。

それでも、理想の自分には届かなかったけど、ハカセとミコナを愛して認めることができる自分でいられたことだけは誇りに思えた。

なのに、フカのあの態度。

とはいえ、オウ自身も褒められたものじゃないですけど。

それでいて、ハカセはフカのことも悪く言わない。悪く言わないということは、『悪く言う必要がない』と思ってくれてるということ。

「いい奴だ……」

フカのことも受け止めてくれているハカセについては、オウも認めています。

この場合は、『ママとして』じゃなく『オウとして』という意味ですね。ママとしては最初から認めていますから。

だからこそ、研究に夢中になりすぎて体を壊すような真似をしてもらっては困る。その辺りの手綱についてはしっかりと握っておかねばと改めて思うのでした。

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