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11 真相 ※
しおりを挟む抽挿は何度も続く。
ゆっくりと引き抜く時もあれば、焦らすように入ってくることもある。
まるで自分の体ごと彼に暴かれているようで、落ち着かない。
『ふむ。そろそろか』
黒竜がそう言った瞬間、前の穴をえぐっていた竿がにゅるん、と体内で伸びた。馬並みの竿に変化する。
「やっ! ナニ……を、して……!?」
疑問に黒竜は答えてくれなかった。代わりに行動で応えてきた。
子宮の入り口に亀頭を押しつけてきた。
『ふふ。いいな。やはり伴侶とするからには、必ず種付けできる体勢でやらねばな』
みっちりと黒竜の肉竿がつまった穴はもうどこにも逃げ場はなかった。
黒竜の顔が迫ってくる。担ぎ上げていた足はいつの間にか下ろされ、手を握られた。
黒くて長い爪はクルトの肌を傷つけないよう、細心の注意を払っている。
まるで恋人同士が握るような体勢に、一瞬だけクルトの心が揺れた。
(こんな竜を可愛いなどと……!)
そこではたと気づく。
こちらの考えはすべて彼に筒抜けになるのだ。
しかし黒竜はうめくばかりで何も言い返してこない。
そういえば――。
「……お前の名はなんというのだ……?」
ずっとモンスターだの、ドラゴンだのと呼んできたが、ここまで強い力を持つドラゴンが名無しとは思えない。
『っ!! いま、それを言うのか。貴様っ』
「だ、だが……。俺の名前をあんなに呼んでイかせたのだ。そのくらい教えてくれてもいいだろう?」
今なら形勢逆転できる気がする。
『っ! うるさい。うるさい。うるさい!』
子どもっぽい駄々をこねて、黒竜はそのまま子宮を突いてきた。
ぶちゅん、ぶちゅん、ぶちゅん!!
激しく亀頭で突かれ、ぐりぐりと最奥に押しつけられる。自分の声とは思えぬ高い悲鳴が洞窟にこだました。
黒竜の額とぶつかり、脳裏に古い記憶がよみがえる。
――二十年前。
十代の盛りに腕試しと称して各地を放浪していた頃、盗賊に手ひどく扱われた小ドラゴンを保護した。
傷を手当てし、まだ歯の生えそろっていない彼のために手近な干し肉を小さく切ったものを与えた。
人間の言葉もわずかだが話せた。
保護したばかりの頃はクルトを警戒して、まったく近寄らせなかった。
だが寒い日の夜、寝袋にもぐりこんできた彼を抱いて眠ったらすっかり懐かれた。
別れる時にはずいぶんぐずられたので、とある約束を交わした。
『ぼくのお嫁さんになって』
実現する日はきっと来ないだろうと思ったが、彼が穏やかに暮らせるならと約束した。
あの時出会った小ドラゴンの鱗は黒みがかった灰色だった。
きっと成長したならみごとな黒竜になると思える色合いだった。
まさか……。
黒竜と目があう。
確かあの小ドラゴンの瞳も金色だった気がする。
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