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第3章 不信な隣国
第38話 兄・弟・・・そして姫
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僕達は今回の依頼で警護する要人の到着を集合場所である東門周辺で待っていた。
そろそろ約束の時間である正午になるが、まだ問題の要人とその身辺警備の騎士の姿が見えない。
「お前達冒険者か?」
いきなり見慣れない少女が僕へ話掛けて来た。
「そうだけど、君は?」
「私が今回の依頼主だ。
それではすぐに出発しよう」
少女は簡潔に話すと、即座に出発を促してきた。
「ですが護衛に騎士が同行すると聞いていましたが?」
「構わん!奴らが一緒では息が詰まる。
お前達がいれば問題ないであろう」
「いやしかし、そういう訳には・・・・」
「まぁまぁ、ここは依頼主の意向に従おうじゃないか!」
僕が思案していると、今回共に依頼をすることになったキースが依頼主に同意してきた。
「よし!では出発!」
「そこの冒険者達!その場で待機!」
いざ出発しようとしたところで王都の方角から大声が聞こえてきた。
「ちっ!お前達がさっさと出発しないから追いつかれてしまったではないか」
少女が残念そうに文句を言って来たが、僕は内心「ほっ」とした。
何せ依頼主といっても彼女の身分も判らないし、アムスポリスへ行く理由も判らないままで出発していたらどうなっていたか判らなかったからだ。
僕達が声を掛けられてからしばらくすると、なにやら見慣れた人物達がやってきた。
「アトス兄さん!ケイル兄さん!」
やってきたのは王都へ騎士として奉公に出た二人の兄さん達だった。
「ライルか!お前がなんでここにいる?」
僕の声に気付いたアトス兄さんが話し掛けてきた。
「お久しぶりです。
1月程前に冒険者になって数日前から王都を拠点に活動していました」
「王都に来たなら何故今まで俺達のところへ顔を出さなかった?」
「冒険者になった時に家の名を捨てました。
今は只のライルです。一介の冒険者が王都の騎士である兄さん達に会うわけにはいかなかったもので、御理解下さい」
「成程、事情は判った。
だが、こうして会うことが出来たのだから、今回の仕事の間は今まで通り兄、弟で構わないな」
「はい。兄さん達がそれで良いというのなら」
「では改めて自己紹介しよう。
俺の名はアトス。王族付きの騎士をしている。
こいつはケイル。所属は違うが、俺の弟で、今回は俺が指名して行動を共にすることになった」
「そして、今回諸君等に警護を依頼されたこちらのお方は、我がプテロポリスの第3王女アリーシャ・リ・テクト様です。」
「アリーで良いぞ。道中よろしく頼む」
アトス兄さんによって少女の身元が判明した事で、僕達は王都を出発した。
そろそろ約束の時間である正午になるが、まだ問題の要人とその身辺警備の騎士の姿が見えない。
「お前達冒険者か?」
いきなり見慣れない少女が僕へ話掛けて来た。
「そうだけど、君は?」
「私が今回の依頼主だ。
それではすぐに出発しよう」
少女は簡潔に話すと、即座に出発を促してきた。
「ですが護衛に騎士が同行すると聞いていましたが?」
「構わん!奴らが一緒では息が詰まる。
お前達がいれば問題ないであろう」
「いやしかし、そういう訳には・・・・」
「まぁまぁ、ここは依頼主の意向に従おうじゃないか!」
僕が思案していると、今回共に依頼をすることになったキースが依頼主に同意してきた。
「よし!では出発!」
「そこの冒険者達!その場で待機!」
いざ出発しようとしたところで王都の方角から大声が聞こえてきた。
「ちっ!お前達がさっさと出発しないから追いつかれてしまったではないか」
少女が残念そうに文句を言って来たが、僕は内心「ほっ」とした。
何せ依頼主といっても彼女の身分も判らないし、アムスポリスへ行く理由も判らないままで出発していたらどうなっていたか判らなかったからだ。
僕達が声を掛けられてからしばらくすると、なにやら見慣れた人物達がやってきた。
「アトス兄さん!ケイル兄さん!」
やってきたのは王都へ騎士として奉公に出た二人の兄さん達だった。
「ライルか!お前がなんでここにいる?」
僕の声に気付いたアトス兄さんが話し掛けてきた。
「お久しぶりです。
1月程前に冒険者になって数日前から王都を拠点に活動していました」
「王都に来たなら何故今まで俺達のところへ顔を出さなかった?」
「冒険者になった時に家の名を捨てました。
今は只のライルです。一介の冒険者が王都の騎士である兄さん達に会うわけにはいかなかったもので、御理解下さい」
「成程、事情は判った。
だが、こうして会うことが出来たのだから、今回の仕事の間は今まで通り兄、弟で構わないな」
「はい。兄さん達がそれで良いというのなら」
「では改めて自己紹介しよう。
俺の名はアトス。王族付きの騎士をしている。
こいつはケイル。所属は違うが、俺の弟で、今回は俺が指名して行動を共にすることになった」
「そして、今回諸君等に警護を依頼されたこちらのお方は、我がプテロポリスの第3王女アリーシャ・リ・テクト様です。」
「アリーで良いぞ。道中よろしく頼む」
アトス兄さんによって少女の身元が判明した事で、僕達は王都を出発した。
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